木曽駒ケ岳 久しぶりの高山で復活した雷鳥に出会う

2024年08月18日(日) ~ 2024年08月19日(月)

• GPS: 09:08
• 距離: 7.3km
• 登り: 623m
• 下り: 634m

コースタイム

1日目

• 山行: 2:03
• 休憩: 0:00
• 合計: 2:03

距離 1.0km 登り 227m 下り 7m

13:23 千畳敷駅
13:25 ホテル千畳敷
13:27 千畳敷
15:04 乗越浄土
15:25 宝剣山荘
15:26 天狗荘
15:26 宝剣山荘

2日目

• 山行: 6:11
• 休憩: 1:21
• 合計: 7:32

距離 6.3km 登り 396m 下り 627m

6:02 宝剣山荘
6:03 天狗荘
6:46 6:47 駒飼ノ池
8:04 8:45 濃ヶ池
9:02 濃ヶ池分岐
10:40 10:46 馬ノ背分岐
11:08 11:14 木曽駒ヶ岳
11:31 11:40 木曽駒ヶ岳 頂上山荘
11:58 12:04 中岳
12:16 12:19 天狗荘
12:31 12:32 宝剣山荘
12:36 12:44 乗越浄土
13:34 千畳敷
13:34 ゴール地点

天候

18日　曇り　19日　朝は晴れ、後曇り

アクセス

利用交通機関：

電車 バス ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）

駒ケ岳千畳敷カールきっぷ11500円　往復の新宿ー駒ヶ根BT高速バス、路線バス、ロープウェイがセットになったお得な切符。京王高速バス予約センターに電話して予約、乗車前に窓口で購入します。行きの路線バスには購入票を見せて乗車、ロープウェイの発券窓口でバスとロープウェイのチケットに引き換えます。
路線バスで途中下車して温泉に寄れます。

その他周辺情報

宝剣山荘　１泊２食13000円　昔ながらの山小屋　

写真

8/18 13:22

18日
まずは駒ケ岳神社にお参り。神社の御朱印はホテルのフロントでいただけます。以前春に来たときにいただきました。

8/18 13:27

千畳敷カール。曇っています。

8/18 13:29

花観察をしながらゆっくり進みます。
ウメバチソウ。真ん中上のは実になりかけています。咲いた順は、真ん中上、左、右、下。

8/18 13:30

これはシラネニンジンかな？葉が人参みたいに切れ込みが多いとシラネニンジン、セロリの葉のように切れ込みが少ないとハクサンボウフウ。

8/18 13:33

実になっています。

8/18 13:32

アキノキリンソウまたはコガネギク。

8/18 13:33

アキノキリンソウ咲き始め。

8/18 13:35

高嶺蓬タカネヨモギ、キク科ヨモギ属の多年草。日本特産の高山植物。

8/18 13:35

沢山の花の集まり。

8/18 13:38

ミヤマリンドウ

8/18 13:40

赤い実のイタドリ、メイゲツソウでしょうか。

8/18 13:47

紅葉落葉松モミジカラマツ、キンポウゲ科モミジカラマツ属の多年草。葉の形が紅葉型。

8/18 13:48

エゾシオガマ

8/18 13:50

ヒョウタンボクの実。2つくっついて可愛い実。美味しそうだけど毒なので食べちゃダメ。

8/18 13:51

ミヤマハンノキの若い実。

8/18 13:56

零余子虎の尾ムカゴトラノオ、タデ科イブキトラノオ属の多年草。
茎先に穂状花序を1個つけ、花穂は細長く、長さ2-10cmになり、白色または淡紅色の花を密につけ、下部の花はとっくり形のむかごになる。

8/18 13:57

拡大。

8/18 13:58

黒塔飛廉クロトウヒレン、キク科トウヒレン属の多年草。日本固有種。総苞が暗紫色から淡赤褐色。

8/18 13:59

イワツメクサ

8/18 13:59

ヤマハハコ

8/18 14:00

ヤマハハコたくさん。

8/18 14:01

千畳敷カールはこんな花崗閃緑岩の岩塔に囲まれています。

8/18 14:02

黄色はシナノキンバイ、もう終盤。

8/18 14:04

兎菊ウサギギク、キク科ウサギギク属の多年草。高山植物。

8/18 14:05

深山黒菅ミヤマクロスゲ、カヤツリグサ科スゲ属の多年草。高山植物。

8/18 14:06

エゾシオガマの間にミヤマクロスゲの花が咲いています。

8/18 14:07

ミヤマキンポウゲ

8/18 14:08

遠くにタカネグンナイフウロが咲いていました。

8/18 14:08

チングルマの綿毛。夏の終わりのお花畑。

8/18 14:08

ヨツバシオガマに風船のような実がついています。

8/18 14:11

深山梅�濮陬潺筌泪丱ぅ吋ぅ愁Α▲轡絅蹈愁Σ淵轡絅蹈愁β阿梁診�草。バイケイソウの高山型で花の緑色が濃く密に咲く。

8/18 14:11

深山穂躑躅ミヤマホツツジ、ツツジ科ホツツジ属の落葉小低木。ホツツジは雌蕊がまっすぐ伸びるが、ミヤマホツツジは象の鼻のように曲がる。

8/18 14:12

ミヤマリンドウ

8/18 14:16

ミソガワソウ、先日八ヶ岳で見たものと色合いが違います。少し黄色っぽいのと花が終わると紫になるようです。

8/18 14:18

シナノオトギリの赤い蕾。今日は天気が良くないので花が開かないようです。この赤を弟の血しぶきに見立てたのでしょう。
「春頼（はるより）という名の鷹匠が秘密にしていた薬草を弟が密かに洩らしてしまったことに激怒し、弟を切り捨ててしまったという伝説にその名は由来」日本薬学会HPより

8/18 14:20

きれいな色のクロトウヒレン。蕾が黒っぽく見えるからクロトウヒレン。
上から

8/18 14:20

斜め上から

8/18 14:20

横から

8/18 14:22

ミヤマコウゾリナ

8/18 15:19

乗越浄土に着きました。
トウヤクリンドウがたくさん咲いていました。

8/18 15:19

開花しています。

8/18 17:03

宝剣山荘に到着。
夕食はトンカツ。

8/18 17:53

外に出て明日歩くコースを確認しました。
中央下は駒飼の池、岩の下を通り、真ん中左上の少し段のあるところが濃が池、その向こうに登山道がみえていて稜線に合流しています。

8/18 17:53

中岳。

8/18 17:54

宝剣山荘

8/18 17:54

宝剣岳

8/18 17:55

伊那前岳

8/19 4:48

8月19日。朝日が見えないかと外に出てみました。宝剣岳の向こうに積乱雲、太陽はその向こうから出そうなので見えそうもない。

8/19 4:54

8/19 4:55

空を二分する薄明光線。淡くピンクに色づきます。

8/19 4:56

染まる雲。

8/19 4:57

8/19 4:57

8/19 4:58

後光にはなっていないけど、かなとこ雲の向こうから空を二分する薄明光線。

8/19 5:00

スマホで。

8/19 5:05

太陽は出なくても、夜明けは美しい。ブルーモーメントだね。

8/19 6:08

出発します。

8/19 6:22

ひまわりのようにウサギギクを撮ってみた。

8/19 6:26

あ、雷鳥さんだ。中央アルプスで出会うのは初めてです。

8/19 6:27

一家でお食事中です。雷鳥ママは周囲の警戒を怠りません。

8/19 6:27

6年前に中央アルプスには雷鳥の1羽の飛来が確認されました。そこからライチョウ復活作戦が行われ、乗鞍岳から雷鳥を連れてきて保護繁殖活動を行った結果、今年は120羽以上に増えたとか。大成功ですね。

8/19 6:28

右がママ、見張り中。左が雛、だいぶ大きいです。4羽くらいいました。

8/19 6:29

おめかし。

8/19 6:32

8/19 6:34

母さんと雛

8/19 6:35

雛。雷鳥一家に撮影のお礼をいって別れを告げ、下ります。

8/19 6:36

大分降りました。ここも氷河地形ですね。

8/19 6:36

下の方。

8/19 6:41

ウメバチソウ

8/19 6:48

駒飼ノ池に到着。

8/19 6:48

池というより細い川が残っているだけ。駒飼ノ池。

8/19 6:59

このあたりの登山道は岩の横を巻く道、岩を乗り越したりはしごを降りたり、体力を要します。
桟道の先にはしごが2段。途中の横木がないところもあったりして慎重に降りました。

8/19 7:11

今日は弟切草がしっかり開花しています。花の密な群生。

8/19 7:11

モミジカラマツ、金平糖のようなのが実。

8/19 7:12

沢が流れ落ちています。ここを渡ります。

8/19 7:14

シナノオトギリとヨツバシオガマ

8/19 7:15

ミソガワソウ

8/19 7:17

鮮やかな色のクロトウヒレン

8/19 7:17

桜井烏頭サクライウズ、キンポウゲ科トリカブト属の多年草。キタザワブシの別名。

8/19 7:22

花の拡大。キタザワブシには雄蕊に毛が生えているがこれは生えていない。拡大すると茎には屈毛。
色々なサイトを見てみましたが、キタザワブシはミヤマトリカブトの亜種であるとか、サクライウズはキタザワブシの交雑種であるとか色々書かれていて分類は難しいようです。

8/19 7:18

イタドリ、赤い斑点だらけ。

8/19 7:29

天気のいいうちに後で歩く稜線を撮影しておきます。

ネバリノギラン、茎を触るとネバネバしている。

8/19 8:04

濃ヶ池到着。

8/19 8:35

宝剣岳と山荘が見えます。

8/19 8:36

シンメトリーに撮ってみました。

8/19 8:53

もうすぐ稜線に出ます。

8/19 8:53

将棊頭山

8/19 9:04

分岐に出ました。

8/19 9:04

木曽駒ヶ岳に向かって稜線を歩きます。

8/19 9:08

あそこを登るのか…

8/19 9:26

下に濃ヶ池が見えます。

8/19 9:26

遠い。この後結構きつい登りが続きました。

8/19 10:38

ようやく穏やかな登山道になりました。木曽駒ヶ岳へ。

8/19 10:46

駒薄雪草コマウスユキソウ、別名ヒメウスユキソウ。中央アルプス木曽駒ヶ岳だけに生息する。ミネウスユキソウより苞葉が薄雪のように綿毛に覆われている。拡大するとたしかに毛深い。

8/19 10:47

苔小米草コケコゴメグサ、ハマウツボ科コゴメグサ属の一年草。草丈2〜6cmと非常に小さい。花の大きさは3mmくらいしかないとても小さなコゴメグサでした。もう終盤です。

8/19 10:52

ここにも雷鳥さん親子。

8/19 10:53

母さんは見張り番

8/19 11:10

やっと頂上についた。多分4回め。
もう雲に囲まれ展望はありません。頂上の神社で登頂できたことを感謝しました。

8/19 11:13

頂上山荘と中岳。

8/19 11:14

雲隠れしている御嶽山。

8/19 11:14

頂上木曽小屋方面。

8/19 11:30

コマクサが咲いていました。

8/19 12:00

中岳頂上。

8/19 12:01

青屋根の宝剣山荘と赤屋根の天狗山荘。

8/19 12:11

宝剣岳

8/19 12:36

帰りの高速バスに間に合わないと困るのでさっさと千畳敷へ下山しました。

図は中央アルプス国定公園のHPより拝借。

撮影機器：

DC-TZ95 Panasonic

SCG15 samsung

感想

simunee

10日ほど前に八ヶ岳の硫黄岳に登りました。標高は2760m。その続きで標高2612mから歩ける木曽駒ヶ岳に登ろうとここに来ました。もう3回登頂した事があるので歩いたことのない木曽駒ヶ岳〜濃ヶ池の周回コースを歩いてみました。標高差も距離もそれほどある訳ではありませんが、岩を越えたり急登、急下降があり、結構厳しかったです。
千畳敷カールを登っている途中、結構上の方で下山している半袖短パンの若いママと3才くらいの男の子とすれ違いました。ママの足もとをみてびっくり、草履型のサンダル履き、えっ、これでここを登降してるわけ？すげぇ！トレッキングシューズを履いても慎重に転ばないように登っている私は心の底から尊敬しました。
中央アルプスは木曽駒花崗閃緑岩の山脈です。中央アルプス国定公園のHPによると、日本列島に伊豆半島がぶつかり南アルプスが隆起し、それに押し上げられて地下にあった木曽駒花崗閃緑岩が隆起、その後氷河に覆われて削られて今の姿になったのだそうです。そのため地形は急峻、所々に岩塔(トア)があり、これを越えたりトラバースしなければならないので歩くには体力のいる山です。若い頃に宝剣岳から空木岳、越百山から空木岳と縦走したことがありますが、地図上には現れない小さな岩の登降の連続で2回とも大変な思いをして歩いた記憶があります。
中央アルプス国定公園HP,中央アルプスを知る　https://chuoalps-forum.com/learn/
　かつてここを縦走したときには雷鳥に出会ったことはありませんでした。中央アルプスでは50年以上前に雷鳥は絶滅したとされていましたが、2018年に北アルプスから飛来したメス1羽の生息が確認され、そこから復活大作戦が行われています。この作戦に携わっているのは信州大の中村弘志名誉教授、以前乗鞍岳にスノーシューに行ったときに山小屋で中村さんという雷鳥の研究者とこたつで話をした記憶があるのですが、多分この方ではないかと思います。偉大な仕事をされましたね。

今回出会った雷鳥動画　　



TBSテレビ信州2024/8/2