栂海新道を歩き日本海へ線つなぎ!(北又・朝日岳・犬ヶ岳・白鳥山・日本海)
- GPS
- 51:01
- 距離
- 36.2km
- 登り
- 3,059m
- 下り
- 3,685m
コースタイム
- 山行
- 4:53
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 5:15
- 山行
- 10:58
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 12:38
天候 | 7月14日:晴れ(猛暑) 7月15日:晴れ(猛暑) 7月16日:晴れ(猛暑) |
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過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
深夜1:30過ぎ到着時半分程度の空き 下山時8:00頃にも半分程度の空き ●トイレ:駐車場内に有 水洗・ペーパー有。きれいに掃除されています。夜間でも明るいです。 ●タクシー:黒東タクシーhttp://asahimachi.com/taxi/ryokin.php 今回他パーティーの方と総勢5名で相乗りしたので、ジャンボタクシーで北又小屋まで¥20000かかるところを、助成金¥1000/人出るので総額¥15000になり、一人当たり¥3000で済みました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●登山ポスト:北又小屋で提出できます <コース状況>*各個人の体力・経験に応じて判断してください ★全体的に非常に良く整備されています。特に栂海新道は、7/15に草刈りの方々が入って整備している最中のところを歩かせていただきました。本当にありがとうございます。おかげで大変歩きやすかったです。 ★2日目を白鳥小屋までとする場合、非常に体力が必要とされます。日本海までの稜線をすべてのピークを巻かずにトップをとるコースなので、登り返しの回数が心が折れるほど無数にあります(標高グラフからは距離横軸が長すぎて登り返しの辛さが読み取りづらいですが)。アップダウンを多く含むロングコースの経験を積んでから挑まれる方が、辛い中にも楽しさも感じられ有意義な山歩きになると思います。思い付きでの行動は控えた方がよいかと。 ●北又小屋〜朝日小屋 雪渓が何カ所かありますが慎重に歩けば特に問題はないと思います。この暑さで雪解けが日々進むと思うので、今後は踏み抜きに注意。 ●朝日小屋〜吹上のコル 朝日岳を過ぎた後の雪渓が、早朝薄暗い時間だとベンガラが見つけにくいにで注意。 この辺り、ライチョウ家族もいるので追いかけないよう静かに見守ってあげて。 ●吹上のコル〜黒岩山 木道が整備された湿原の中を歩く箇所の多い素晴らしいルートです。お花も豊富。 何カ所か雪渓が残っていますが、そのうちの一カ所は斜度が強く、雪渓歩きが不安な方はアイゼンあった方が良いかと思います(雪渓の状況は日々変化します)。 また、登山道が沢状態になっている箇所もあるので注意。 ●黒岩山〜栂海山荘 稜線上の展望の良い道を歩きます。アップダウンはありますが、景色の良さに気がまぎれ、それほど辛さは感じないでしょう。 ●栂海山荘〜白鳥小屋 特に辛くなってくるのが菊石山を越え、下駒岳への登り、そしてそこから白鳥小屋へ至るまでの激しいアップダウンです。展望もきかず暑さも半端なく心が折れそうになるところです。マイペースでゆっくりと。 ●白鳥小屋〜坂田峠 小屋からしばらくは歩きやすいですが、坂田峠に近づくにつれ激下りとなります。コケると泥んこになるので要注意。 ●坂田峠〜尻高山 比較的歩きやすいです。CTほどに時間はかからないかと思います。 ●尻高山〜入道山〜親不知登山口 地味にアップダウンが続き最後の踏ん張りところです。送電線の鉄塔が見えたらゴールはもうすぐ、ガンバレ! ●親不知観光ホテル前駐車場〜日本海 駐車場奥の階段から海岸へ降りることができます。登り下りとも思いのほかキツくありません。 <小屋情報> ●朝日小屋:http://www.asahigoya.net/ いわずと知れた北アルプスの人気小屋。食事の美味しさは格別です。部屋割りにも非常に配慮があり、落ち着いて過ごすことができます。トイレも水洗。水が豊富な小屋ならではの有難さを感じます。 ●栂海山荘 今回宿泊はしていませんが、山荘内もこじんまりときれいに整備されていて大混雑さえなければ過ごしやすそうです。トイレはワイルドとのこと(私は利用していないので・・・)。 ●白鳥小屋 1階と2階に宿泊できます。銀マット・毛布有り。小屋内はこぎれいにされていてこちらも大混雑しなければ過ごしやすいと思います。今回は小屋泊7名だったのでゆったりと使用できました。 トイレは非常にワイルドです(女性にはなかなか厳しいかも)。足を置く材木がガタついているので、特に暗い時間に使用する時にはトイレ内でコケないよう注意が必要です。今回ペーパーとそれを入れる袋が整備されていました。 <水場情報>*シキ割り以外すべて登山道から外れて往復10分程度です 実際に水汲みに行った水場の状況です。このルートを歩く時、水の補給が重要ポイントとなるので(特に夏場)参考にどうぞ。ちなみに、私たちは500mlPB1人4本を常に満タンにして出発しています。 ●朝日小屋 水道からの水が無料で汲めます。食堂に置いてあるお茶も無料でいただけます。 ●北俣ノ水場 キンキンに冷えた水が豊富に流れています。登山道整備のおじさん一押しの水場。「これ飲むと生き返るぞ〜」。本当に美味しい水です。 ●黄連ノ水場 キンキンに冷えた沢水が豊富に流れています。こちらも汲みやすく美味しい水でした。足元が滑りやすいので注意。 ●白鳥小屋近くの水場 標識が古くなっていて分かりにくいですが、小屋に向かって右手に水場への道があります。こちらも良く冷えていますが、水量は少なく、これから盛夏にむけて涸れるかもしれません。500mlペットボトル1本汲むのに1分程度。 ●シキ割りの水場 白鳥小屋から親不知までの間にある最終水場です。冷たい水が豊富に出ていました。美味しい水です。 |
その他周辺情報 | ●下山後の温泉:親不知観光ホテル¥750 午前中の入浴は清掃時間に重なるとできない場合もあるので、事前に問い合わせしておくほうがベター。無料駐車場への駐車についても親不知観光ホテルさんに連絡しておいて下さい。詳しくはHP参照https://oyasirazu.net/access/ ●下山後の食事:ピアパーク親不知http://e-oyasirazu.com/ タラ汁定食¥1000(タラのぶつ切りがはいった味噌汁とアジフライ・酢の物付) ●下山後の甘味:有磯海SAの塩ブラッックmixソフト¥400 濃厚な味で美味しいですよ。 ●下山後のお土産:長野屋さんの銘菓「栂海新道」 http://www.shop-online.jp/naganoya/ 青海駅近くの和菓子屋さんです。栂海新道に行ったお土産はやっぱりこれでしょ! |
写真
感想
♪栂海新道を歩き日本海へ線つなぎ!(北又・朝日岳・犬ヶ岳・白鳥山・日本海)♪
いよいよ今シーズンのトレーニングを試す時がやってきた!長い間ずっと歩きたかったロングルート栂海新道。今年は梅雨明けも早く、海の日3連休のお天気も晴れマークが並ぶ。不安要素があるとすれば、四阿山に登ってから約1ヶ月、天候不良や休日出勤などで山歩きをしていないことだが・・・。
●1日目(北又〜朝日小屋)
親不知観光ホテル前無料駐車場までタクシーにお迎えにきてもらい北又小屋へ移動。予想していたより早めに北又へは到着したが、こんなに遅い時間から歩き始めるのはいつ以来だろうか?既に暑いが北又からの急登を登り切れるのか?
確かに急登ではあるが、イブリ山までは1合目毎に標識があり励みになる。また、所々樹林帯からも景色が見えるのが良い。予定より早くイブリ山を越え稜線へ出るとそこはお花畑。お花を楽しみつつ、あまりに暑いので雪渓の雪を掘ってタオルに入れ首にかけて歩く。
それにしてもこの暑さ何とかならないか?と思う頃、朝日小屋の赤い屋根が見えて一安心。予定よりだいぶ早く小屋に到着して、まずはカップ麺と朝日小屋特製しそジュースでまったり。その後は外に出て登山道の下見や景色を楽しみ、それでも時間があったのでしばしお昼寝も。部屋からは横になりながらにして白馬岳が見える絶好のビューポイント。この日の小屋は今シーズン一番の込み具合だったらしいが、それを感じさせないくらいゆったりと、食事も非常においしく、くつろいで過ごすことができた。夕方になってもガスが出ることもなくずっと白馬方面がくっきりと見え、日本海に沈む夕日もきれいだった。本当にこんなの何年ぶりだろう。
●2日目(朝日小屋〜白鳥小屋)
早朝3時頃小屋を出発。きれいな天の川を見ながら長い1日の始まりだ。まずは朝日岳へ。山頂標識が5年前に来た時とは変わっていた。
山頂を後にし吹上のコル方面への雪渓を下り始めると、クゥクゥの鳴き声とともにライチョウさん一家登場。5〜6羽のヒナたちはお母さんに着いて雪渓を登って行った。早朝暗すぎて写真は撮れず残念だが、元気なライチョウさんに会えてホッとする。大きくなるんだよ〜。
明るくなり始めると何とこの辺り既にお花全盛期の趣き。さすが花の朝日岳、吹上のコルまでついついお花観察でのんびりしてしまう。遊び過ぎは禁物、今日は長いルートなんだから。
吹上のコルには栂海新道への標識があり、気を引き締めて突入。しばらく樹林帯となるが、その後は黒岩平辺りまで、湿原や池塘、お花畑や雪渓有りの楽しいルート。この頃はまだ暑さも気にならず快適な山歩きだったのだが、黒岩山辺りからとんでもない暑さになってきた。これは水が足りなくなるぞ!サワガニ山付近で草刈りをして下さっていた方に「北俣の水場はウマイぞ、このルート一押しだ」と教えてもらい迷わず北俣の水場へ。あぁ〜生き返る!キンキンに冷えた水が本当に美味しい。持ってきたペットボトルを満タンにし、タオルを濡らし、頭から水をかぶって再出発。おかげで栂海山荘までは上出来の結果でたどり着いた。
ここまでは稜線歩きで暑いけれども景色も良く、楽しい1日にしたいならここまでのしておくべきなのだが、少し長めの休憩をした後、当初の計画通り白鳥小屋を目指す。まだ時間も早いし何とかなるだろう。
しかし、ここから白鳥小屋までが強烈な暑さと、疲れてきたところへ追い打ちをかけるような急登&アップダウンの連続だった。展望もほとんどない樹林帯が多く、想像を絶する暑さにまたもや水が足りなくなる可能性が・・・。迷わず今度は黄連の水場へ。ここの沢水もキンキンに冷えていて水量充分。ペットボトルを満タンにし、再度頭から水をかぶって再起動。
菊石山から下駒岳そして白鳥小屋へ至る道は、更なる急登が続き辛いのを通り過ぎて呆然と立ち尽くしてしまいそうになるが、牛歩でも一歩づつ足を前に出せば目的地には絶対到着する。白鳥小屋近くの水場で本日の最終水補給をし、ヘロヘロになりながら最後の木々のトンネルを抜けると、そこには白鳥小屋があった。
寝床を確保し荷物の整理を済ませ持ってきたアルファ米で夕食を済ませ、長い1日を歩き通したいわゆる「同志」たちとお話をさせていただいたりした後、夕日を見て長い1日がようやく終わりを迎えた。
●3日目(白鳥小屋〜親不知へ下山そして日本海へ)
薄明が始まりつつある早朝4時頃小屋を出発。今日も暑さとの戦いが予想されるのでなるべく涼しいうちに距離をかせぎたい。
まずはシキ割の水場でペットボトル満タン&タオル水濡らし。そのまま急坂を下って坂田峠へ。ここはアスファルト道路と交差するので座り込んでようやくの朝食タイム。ようやく下山の目途が見えてきたが、この先も楽には終わらせてくれない予感満載。が、尻高山までは意外とあっさり到着。いやいや、やはりこの後が曲者。地味なアップダウンがこれでもかと続き、2日間疲労した足には堪える。そしてやはり今日も暑い。水場で濡らしたタオルで顔をふいてもすぐに乾いてしまう。
入道山を通過し、まだ下山口は見えないのか?と思う頃送電線の鉄塔が現れ、しばらく下ると、あぁようやく下山口が見えてきた。
予定よりだいぶ早く車の置いてある駐車場に到着。まずは余分な荷物を車に置き、サンダルに履き替え、冷えたコーラを自販機で購入し、今回の最終ミッション日本海に足をつけるを目指す。
海岸は波も穏やかで海水の冷たさが火照った足に心地よい。ずっと憧れていた栂海新道、本当に歩けたんだと感激ひとしお。
今回、猛暑ではあったけれど天候にも恵まれ、3日間大きなトラブルもなく歩き通せたことを海と山の神様に感謝。そして、コース整備をしていただいた方々、同じルートを歩き通した皆さんに「ありがとう」を伝えたい。
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