記録ID: 3545848
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山
薬師岳、雲ノ平、高天原、鷲羽岳、黒部五郎岳
2021年09月23日(木) ~
2021年09月26日(日)
体力度
10
2~3泊以上が適当
- GPS
- 80:06
- 距離
- 68.8km
- 登り
- 5,285m
- 下り
- 5,265m
コースタイム
1日目
- 山行
- 9:05
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 10:55
距離 19.9km
登り 1,806m
下り 1,238m
15:06
2日目
- 山行
- 8:11
- 休憩
- 2:56
- 合計
- 11:07
距離 17.8km
登り 1,196m
下り 985m
15:55
3日目
- 山行
- 7:24
- 休憩
- 2:02
- 合計
- 9:26
距離 12.3km
登り 1,359m
下り 1,137m
4日目
- 山行
- 7:49
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 8:33
距離 18.8km
登り 924m
下り 1,915m
12:08
ゴール地点
・事前確認について
9/19からの穂高連峰、槍ヶ岳の地震、崩落により、今回の山行区間に影響がないか事前に太郎小屋ロッジなど、色々と電話確認した。その結果、登山道や道路には全く問題ないということで山行を決定した。なお、鷲羽岳のみ、砂礫が落ちる程度の現象が見られたとのこと。
・熊について
今年は被害なしとのこと。三角点ベンチで出現率高いとのこと。
・4日目の天候について
前泊の五郎小屋では、ドコモ、AUは回線つながらず。信じられないことに、ソフトバンクのみつながった。ソフトバンクで26日の天気を天クラで調べると、朝から1〜2mm/hの雨、風4m/s、12時から5mm/hの雨、気温は終日3100mで3℃の予報。マウンテンフォアキャストでは、最大で7mm/hの雨。そして実際の天気は、夜中から結構な雨で、4時ごろから2mm/h、6時頃からは3〜7mm/hの雨となり、気温は予報より高く5℃。しかし、弱いながらも5m/s程度の風によって体感温度がかなり下がった。少なくとも、無雪期の経験では一番低かった。夫婦登山ということもあり、走ることができないため、体温が上げられず、体温が徐々に奪われていった。お嫁様(そう呼べと命令されている)も寒さを訴えだし、太郎平小屋の1時間前位から足取りも遅くなり、かなりひやひやした。今回、26日の冷え込みを想定して、1日分のみ、真冬並みの寒さも想定した装備を持参したが、寒くなってきてからは雨が止まずに、着こむタイミングがなく、エネルギー補給もしにくい状況だった。仮にあと3℃気温が低かったり、風が10m/s程度あったら、低体温症になっていたと思う。ただし、朝ご飯はしっかりとっており、黒部五郎岳下山時の雨が止んだ時点で、お嫁様が服を着替えて、大福を1個食べてもらったことは良かったと思う。また、カーフガードも装着していたので、冷えやすいふくらはぎの保温には効果があったと思う。
今後の対応としては、幅広い体感温度でも着続けられる汗冷え対策のインナーの補強を検討する。また、防寒着をザックの一番取りやすい箇所に配置する(今回はしていた)はもとより、結構な雨でもエネルギー補給できるような工夫が必要だろう。それと防寒テムレス持参は必須。暖かい飲み物をいれた水筒もあった方が良い。
9/19からの穂高連峰、槍ヶ岳の地震、崩落により、今回の山行区間に影響がないか事前に太郎小屋ロッジなど、色々と電話確認した。その結果、登山道や道路には全く問題ないということで山行を決定した。なお、鷲羽岳のみ、砂礫が落ちる程度の現象が見られたとのこと。
・熊について
今年は被害なしとのこと。三角点ベンチで出現率高いとのこと。
・4日目の天候について
前泊の五郎小屋では、ドコモ、AUは回線つながらず。信じられないことに、ソフトバンクのみつながった。ソフトバンクで26日の天気を天クラで調べると、朝から1〜2mm/hの雨、風4m/s、12時から5mm/hの雨、気温は終日3100mで3℃の予報。マウンテンフォアキャストでは、最大で7mm/hの雨。そして実際の天気は、夜中から結構な雨で、4時ごろから2mm/h、6時頃からは3〜7mm/hの雨となり、気温は予報より高く5℃。しかし、弱いながらも5m/s程度の風によって体感温度がかなり下がった。少なくとも、無雪期の経験では一番低かった。夫婦登山ということもあり、走ることができないため、体温が上げられず、体温が徐々に奪われていった。お嫁様(そう呼べと命令されている)も寒さを訴えだし、太郎平小屋の1時間前位から足取りも遅くなり、かなりひやひやした。今回、26日の冷え込みを想定して、1日分のみ、真冬並みの寒さも想定した装備を持参したが、寒くなってきてからは雨が止まずに、着こむタイミングがなく、エネルギー補給もしにくい状況だった。仮にあと3℃気温が低かったり、風が10m/s程度あったら、低体温症になっていたと思う。ただし、朝ご飯はしっかりとっており、黒部五郎岳下山時の雨が止んだ時点で、お嫁様が服を着替えて、大福を1個食べてもらったことは良かったと思う。また、カーフガードも装着していたので、冷えやすいふくらはぎの保温には効果があったと思う。
今後の対応としては、幅広い体感温度でも着続けられる汗冷え対策のインナーの補強を検討する。また、防寒着をザックの一番取りやすい箇所に配置する(今回はしていた)はもとより、結構な雨でもエネルギー補給できるような工夫が必要だろう。それと防寒テムレス持参は必須。暖かい飲み物をいれた水筒もあった方が良い。
天候 | 9/23:晴れ、気温8〜15℃、薬師岳で風速10m/s程度 9/24:曇り後晴れ後曇り、気温5〜10℃、弱風、 9/25:曇り後晴れ後曇り、気温2〜10℃、弱風、 9/26:雨、気温5〜10℃、7m/s程度。但し、太郎小屋に10時頃着いたが、その直後に雨が止み、風がかなり強くなった(折立へ向かい、風裏となったので上空の風の音から推測)。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・折立〜太郎小屋:よく整理されたハイキングコース。山と高原地図では5:00だが、1〜2割ほど甘く設定されていると思う。三角点ベンチで熊の出没率が高いと太郎小屋のスタッフが言っていました。 ・太郎平小屋〜薬師岳:標高差約550mあるが、とても歩きやすく景色も良いので比較的楽に登れる。但し、風が強いときはかなり寒いので薬師岳山荘あたりでレインウェアなどを1枚追加した方が良い。北側にガスがかかる日のご来光では、ブロッケンが出現しやすい場所。 ・太郎平小屋〜薬師沢小屋:最初は樹林帯で、薬師沢まで下ると沢を3回渡るが、橋があるので楽。イワナがいた。 ・薬師沢小屋〜雲ノ平〜祖父岳:薬師沢小屋から木道末端までのコースタイム2:30の区間は樹林帯の急登。前回、ソロで来たときは下りで死ぬほど滑ったので怖かったが、今回は登りで使用し、まったく問題なく普通に登れた。それ以降は天国です。ひたすら絶景です。危険はありません。祖母岳からは雲ノ平の全景が見え、祖父岳からは槍ヶ岳、保高連峰、白山まで見えます。祖父岳からの景色は本当に素晴らしいです。 ・雲ノ平山荘〜夢ノ平:低木の樹林帯。樹林が美しい。高天原温泉は、高天原山荘から分ほど。川の左岸側(進行方向の右手)に混浴の「野湯」があり、川の右岸側(進行方向左手)に、手前から男湯のバラック小屋と温泉、そのすぐ向こう側に女湯のバラック小屋と温泉がある。男湯の温泉からさらに20分ほど登っていくと夢ノ平という竜晶池がある場所にたどり着く。池は半周できる。その少しさきまで歩けるが次第に踏み跡が怪しくなって谷へ続くようになるので、その手前で引き返す。ちなみに自分は野湯に入ったが、ちょうどよい湯加減で素晴らしい。硫黄の湯。女湯は少し熱め。 ・高天原山荘〜鷲羽岳:25日の朝一で通過したが、谷の気温はかなり低く2〜3℃。恐らく同じ時刻の鷲羽岳の稜線より3℃くらい低いと思う。木道や石は少し霜が降りていた。岩苔乗越までの沢沿いの紅葉はかなり進んでいて素晴らしく美しかった。薬師岳のモルゲンがも素晴らしく美しく見える。稜線に出ると太陽の光で一気に体感温度が上がり、暖かくなった。ワリモ岳〜鷲羽岳は岩稜区間が多いが、注意すれば特別危険はない。ワリモ岳は山頂手前に山頂標識があり、納得がいかないため、少し岩場を上って、きちんと山頂へ行った。注意すれば問題なく行ける。 ・鷲羽岳〜黒部五郎小屋:そこそこアップダウンがある。三俣山荘では、ジビエ丼やサイフォンコーヒーが美味しい。三俣山荘のカフェ?内に入れるので、気象が厳しい場合には頼りになる。 ・黒部五郎小屋〜太郎小屋:今回は朝一、雷雨があり、しかも西風予報のため、おそらく稜線上は濃厚なガスがかかると推測した。さらに、12時から時間雨量5mm/hの予報へ変わったため、リスク回避として稜線コースを諦め、カールコースとした。カールコースは分岐点付近のみ岩稜の急登だが、安全なコース。それ以降は緩やかなアップダウンを繰り返して徐々に太郎平小屋まで続く素晴らしいコースのはずだが、今回は朝一からガスと3〜7mm/hの雨、5〜7m/sの風の中、6時間程度、太郎平小屋まで歩いたため、徐々に体温が奪われた。この区間、気温が5〜10℃と比較的高く、風速も弱く、ある程度、厚着もしていたため低体温症にはならなかったが、装備が甘かったり長時間立ち止まると危険だと感じた。かなり凍えた。太郎平小屋は、宿泊者以外は入れないため、低体温症でも避難小屋としては機能しないことに注意。11時前には、飲み物や食事も販売していない。ちなみに黒部五郎小屋は、小屋前のベンチやイスさえ宿泊者以外は利用不可。また、食事等の販売もほぼ無し。つまみとビール程度。 |
写真
撮影機器:
装備
個人装備 |
サロモンとモンベル半袖シャツ
モンベルのウィックロンクールロング
モンベルウィックロンジオサーマルロング
モンベルダウン上
モンベル化繊ロングパンツ
ロングパンツ2着(モンベルリッジライン薄手)
カーフガード
アームガード
帽子
大門沢手ぬぐい
非防寒テムレス
レインウェア上下
シューズ(サロモンスピードクロス5GTX)
ザック(グラナイトギアクラウン2フレーム抜)
パン3個(消費)
大福3個(消費)
袋ラーメン3個(消費せず)
真空パック豆1袋(消費)
非常食(柿の種+バランスパワー10個0.7L位。少し消費)
ミックスナッツ200g(消費)
水2.0L(23日は0.7L位
24日は0.5L位
25日は1L位
26日は0.5L位消費)
地図(地形図)
ヘッドライト(レッドレンザーMH5を2個)
ヘッドライド充電器
予備電池(単三型リチウム2本+エネループプロ4本)
GPS(ガーミンmap66s2台)
筆記用具
ファーストエイドキット
保険証
スマホ
シナノトレランポール115
ココヘリ
juzaのEMシェルター
シュラフ(モンベルダウンハガー#3)
BRS極小ストーブ
カメラ
ザックカバー
ゲーター
トイレットペーパー
マスク
soto100ccOD管
プラティパス1L水筒
モバイルバッテリー10000mAp+5000mAp
総重量12.5kg
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---|
感想
乗鞍をのぞけば、今年初の北アルプス。本当に素晴らしい4日間だった。今回は、2回目のほぼ同じコースだが、最初の3日間は、本当に天気に恵まれ、これほどの景色だったのかと何度も感動した。
4日目は、朝からかなり酷い天候で、低体温症も頭にちらついたが、自分の勉強だけでなく、お嫁様(そう呼べと命令されている)のリスク認識の反省という面でも、良い経験になったのではなかろうか。これで、自分がいつも言っているリスク対策についても、もう少し話を聞いて、装備を充実してもらえるようになってくれればありがたいのだが・・・。今回は、防寒防水グローブを何度も持参するようにお願いしたが、拒否されたので、改善してほしいと思っている。
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コメント
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無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍 [4日]
北アルプスの北部、薬師・黒部五郎・三俣蓮華・鷲羽・水晶と雲の平に高天ヶ原温泉、贅沢な一周ルート
利用交通機関:
車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5
4日間お疲れさまでした。伊藤新道は僕も興味があり、三俣山荘の体験ツアーを検索したらお値段にビックリしました (*^^*ゞ。
4日目は特にお疲れさまでした、5℃の中を6時間は凄いでね、greenriverさんコメントの「やはり・・・」の意味が分かりました。しかしコロナ前とは違って過酷ですね💦
登山道が川となった時、naotooさんのレコを思い出し、「ああ、こんな気持ちだったのだろうなあ。あの時のレコは。」と考えながら歩いてました。
伊藤新道、調べましたが、一日5万円ですね。あり得ません。他のレコをざっと調べると10時間くらいで晴嵐荘から三俣山荘まで抜けられそうです。ルーフアイと渡渉が課題ですが、泳いで渡れる装備なら大きな問題なく行けそうな気がします。
26日の下山後は、やはり、、でした(笑)。黒部五郎小屋から太郎平小屋までの6時間は、気象条件だけでなく、やはりチームということで発生するリスクに対して、どのように対応するかが問われていたと思います。もう1段階、事前想定と準備を練り込む必要がありそうです。今後の課題ですね。
小屋に関しては、コロナ時代ゆえですが、個人的にはコロナ感染リスクよりも、小屋や売店に入れないことの方が、登山としての全体リスクを高めているように思います。小屋の前で青くなって震えている登山者が10人以上いる状況で、もう少し柔軟対応ができないものかと切に感じました。あれならば、無人の避難小屋の方がずっと良いです。有人小屋に関しては、登山者の拠り所という考えはもう捨てた方が良ささうです。悲しい時代になりました。
レコ待ってましたよ〜!
って、なにこれ?こんな大作のレコは今まで見たことないよ。(^^)
それに安全安心登山って言ってたのに、こんなにまわったの?
僕の行きたいとこばっかりや〜!
奥様も凄いですね。
青空、紅葉、最高でしたね。🎵
大作とは、流石に大袈裟ですよ(笑)。
でも、楽しんで頂けて良かったです。
安全安心のはずでしたが、やはり山は分かりませんね。何が起きるかわからないので怖いですね。
とりあえず、お嫁様が喜んでくれたので良かったです。
オール小屋泊で、かなり散財しましたが、質の高い小屋ばかりでしたし、荷物も楽できたので、たまには良いかなあと。
あと、南北アルプスもそろそろ赤線繋がるので、今後は今回のようなゆっくり楽しめるところや、どっぷり浸かれる所に行きたいです。もちろん、安全なとこです。
それまで、もう少し頑張ります。
お疲れ様でした。
悪天の大変さがヒシヒシと伝わってきました。
それに何ですか⁉奥様同伴の優雅な小屋泊まり山行と思いきや、このハードな行程。
一緒に歩かれた”お嫁様”凄すぎです!!!
しかし今の山小屋の実態、ひどいですね。
感染のリスクがほんの僅か高くなることより、目の前に低体温症になってもおかしくない人たちへの配慮を優先すべきなのは誰でもわかるはず。
大学時代に仙人池小屋の女将さんが軒先で震えながら雨宿りする我々を小屋の中に招き入れ、お代もとらずに玉子焼きを出してくれたことを今も忘れません。
登山者の安全・安心の拠り所、登山者のための山小屋はもう過去のものですかねぇ?
今回も色々と課題がある山旅となりました。最近、なんでだろ?
今思うと、あの時ツェルト被って、雨除けしながらダウンを着込むとかしても良かったかなあと思ってます。今度、小雨の中で試して見ます。
お嫁様は、確かに頑張りましたね。でも、今回のコース、普通よりコースタイムが1割半程度甘いと思います。ですので、2人して、それなりにゆっくり歩いて楽しめました。それでも、最後の日は、お嫁様は相当頑張ったとおもいます。
コロナ禍の山小屋ですが、これからも営業しないといけないので、営業するための規約とか、我々の知らない事情とかもあるのかもしれません。でも、やはり今の状況は登山者にとってリスクの高い状況だと思いますので、小屋と登山者の両方にとって、何か良い解決策があれば良いのですが。
仙人小屋のお話、心が温かくなりますね。そんな思い出ご作れる小屋って、やはり減っているのでしょうかね。寂しいですね。少なくとも、私は小屋の女将さんのような人間になりたいです。
私は金曜に黒部五郎小屋だったので土曜に稜線コースで登りましたが、テントも含め宿泊者多かった中、日の出前に稜線コースに入ったのは私一人でした。マーキングしっかりしていて迷うことはなかったですが、草払いされてないので、クマザサ、ハイマツの夜露で全身びしょ濡れ、日の出待ちの時間はかなり寒かったです。
日曜、あの雨の中、長い稜線歩きお疲れさまでした。またリベンジ登山してください!
またどこかでお会いできてるのを楽しみにしています。
あの時の方ですね。メスティンで米炊き失敗して、仕方なく芯が残っている米で、自分たち夫婦が、わちゃくちゃ話しながら、おにぎり作っていた時に少しお話しさせて頂いた時の(笑)。
その節は、騒がしい夫婦でお騒がせいたしましたm(__)m。
黒部吾郎の稜線は、さぞかし景色が良かったのでしょうね。残念ではありますが、そのかわり薬師岳の山頂からの景色を見せることができ、新しい石板の山頂標識にも会えたので悔いはありません。また、機会があったらトライしてみます。
レコ拝見しましたら、かなり精力的に登山をされているようですので、近いうちにどこかでおあいするかもしれませんね。その際は、是非ともお声掛け下さい。楽しみにしています。
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