高尾山から1日で雲取山へ、そしてさらに長沢背稜、棒ノ嶺を経て小沢峠まで、都県境踏破、雨中強行軍(総沿面距離101km/42h)
- GPS
- 30:15
- 距離
- 96.3km
- 登り
- 6,206m
- 下り
- 6,145m
コースタイム
- 山行
- 16:27
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 17:20
- 山行
- 11:28
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 12:12
23:56 高尾駅 予定 0:00 高尾駅
↓ (所要時間 1:14 ) ↓ (予定 1:10 )
1:10 高尾山(水) 予定 1:10 高尾山(水)
↓ (所要時間 0:30 ) ↓ (予定 0:40 )
1:40 城山(巻く) 予定 1:50 城山(巻く)
↓ (所要時間 0:39 ) ↓ (予定 0:40 )
2:19 景信山(巻く) 予定 2:30 景信山(巻く)
↓ (所要時間 0:41 ) ↓ (予定 0:40 )
3:00 堂所山(巻く) 予定 3:10 堂所山(巻く)
↓ (所要時間 0:56 ) ↓ (予定 0:55 )
3:56 〜 4:08 陣馬山 休憩 0:12 予定 4:05 〜 4:15 陣馬山 (休憩 0:10 )
↓ (所要時間 0:51 ) ↓ (予定 0:45 )
4:59 醍醐丸(巻く) 予定 5:00 醍醐丸(巻く)
↓ (所要時間 1:04 ) ↓ (予定 1:10 )
6:03 生藤山(巻く) 予定 6:10 生藤山(巻く)
↓ (所要時間 0:55 ) ↓ (予定 0:50 )
6:58 〜 7:09 浅間峠 休憩 0:11 予定 7:00 浅間峠
↓ (所要時間 0:33 ) ↓ (予定 0:30 )
7:42 日原峠 予定 7:30 〜 7:40 日原峠(水) (休憩 0:10 )
↓ (所要時間 0:14 ) ↓ (予定 0:20 )
7:56 土俵山 8:00 土俵山
↓ (所要時間 0:49 ) ↓ (予定 0:50
8:45 笛吹峠 予定 8:50 笛吹峠
↓ (所要時間 0:29 ) ↓ (予定 0:30 )
9:14 数馬峠 予定 9:20 数馬峠
↓ (所要時間 0:38 ) ↓ (予定 0:30 )
9:52 槇寄山 予定 9:50 槇寄山
↓ (所要時間 1:08 ) ↓ (予定 1:00 )
11:00 〜 11:34 三頭山避難小屋 休憩 0:34 予定 10:50 三頭山避難小屋
↓ (所要時間 0:09 ) ↓ (予定 0:20 )
11:43 三頭山 予定 11:10 〜 11:25 三頭山 (休憩 0:15 )
↓ (所要時間 0:38 ) ↓ (予定 0:40 )
12:21 ヌカザス山 予定 12:05 ヌカザス山
↓ (所要時間 0:53 ) ↓ (予定 0:55 )
13:14 深山橋 予定 13:00 深山橋
↓ (所要時間 0:10 ) ↓ (予定 0:25 )
13:24 〜 14:00 留浦(食事休憩(島勝)&水) 休憩 0:36 予定 13:25 〜 14:10 鴨沢(食事休憩(島勝)&水) (休憩 0:45 )
↓ (所要時間 0:34 ) ↓ (予定 0:30 )
14:34 小袖乗越 予定 14:40 小袖乗越
↓ (所要時間 1:16 ) ↓ (予定 1:10 )
15:50 堂所 予定 15:50 堂所
↓ (所要時間 0:55 ) ↓ (予定 1:00 )
16:45 (七ッ石山)巻く 予定 16:50 〜 17:00 七ッ石山 (休憩 0:10 )
↓ (所要時間 0:11 ) ↓ (予定 0:10 )
16:56 ブナ坂 予定 17:10 ブナ坂
↓ (所要時間 0:21 ) ↓ (予定 0:20 )
17:17 奥多摩小屋 予定 17:30 奥多摩小屋
↓ (所要時間 0:34 ) ↓ (予定 0:35 )
17:51 雲取山避難小屋(宿泊) 予定 18:05 〜 18:20 雲取山 (休憩 0:15 )
行動合計 17:55 (歩行 16:22 休憩 1:33 )
2014/8/30(土)
6:00 雲取山避難小屋(宿泊)
↓ (所要時間 0:14 ) ↓ (予定 0:10 )
6:14 〜 6:17 雲取山荘(水) 休憩 0:03 予定 18:30 雲取山荘(水)
↓ (所要時間 0:10 ) ↓ (予定 0:20 )
6:27 大ダワ 予定 18:50 大ダワ
↓ (所要時間 0:36 ) ↓ (予定 0:40 )
7:03 芋ノ木ドッケ 予定 19:30 芋ノ木ドッケ
↓ (所要時間 0:59 ) ↓ (予定 0:50 )
8:02 〜 8:10 長沢山 休憩 0:08 予定 20:20 〜 20:30 長沢山 (休憩 0:10 )
↓ (所要時間 0:24 ) ↓ (予定 0:25 )
8:34 水松山 予定 20:55 水松山
↓ (所要時間 0:26 ) ↓ (予定 0:50 )
9:00 タワ尾根分岐 予定 21:45 タワ尾根分岐
↓ (所要時間 0:45 ) ↓ (予定 1:00 )
9:45 〜 10:20 酉谷山避難小屋 休憩 0:35
予定 22:45 酉谷山避難小屋(宿泊)
予定行動合計 22:45 (歩行 20:50 1:55 )
予定 5:00 酉谷山避難小屋(宿泊)
) ↓ (予定 0:25 )
予定 5:25 〜 5:35 酉谷山 (休憩 0:10 )
) ↓ (予定 0:15 )
予定 5:50 〜 6:00 酉谷山避難小屋(宿泊) (休憩 0:10 )
↓ (所要時間 0:40 ) ↓ (予定 0:50 )
11:00 七跳山分岐 予定 6:50 七跳山分岐
↓ (所要時間 0:47 ) ↓ (予定 0:50 )
11:47 〜 11:53 三ツドッケ 休憩 0:06 予定 7:40 〜 7:50 三ツドッケ (休憩 0:10 )
↓ (所要時間 0:57 ) ↓ (予定 1:10 )
12:50 蕎麦粒山(巻く) 予定 9:00 蕎麦粒山
↓ (所要時間 0:46 ) ↓ (予定 0:25 )
13:36 日向沢ノ峰 予定 9:25 〜 9:35 日向沢ノ峰 (休憩 0:10 )
↓ (所要時間 1:06 ) ↓ (予定 1:00 )
14:42 〜 14:52 長尾丸山 休憩 0:10 予定 10:35 長尾丸山
↓ (所要時間 0:38 ) ↓ (予定 0:40 )
15:30 〜 15:33 棒ノ嶺 休憩 0:03 予定 11:15 〜 11:25 棒ノ嶺 (休憩 0:10 )
↓ (所要時間 0:17 ) ↓ (予定 0:25 )
15:50 〜 15:54 黒山 休憩 0:04 予定 11:50 黒山
↓ (所要時間 0:53 ) ↓ (予定 1:00 )
16:47 小沢峠 予定 12:50 小沢峠
↓ (所要時間 0:10 )
16:57 〜 17:07 上成木(自販機) 休憩 0:10
↓ (所要時間 0:37 ) ↓ (予定 1:00 (自販機) )
17:44 榎峠 予定 13:50 榎峠
↓ (所要時間 0:26 ) ↓ (予定 0:55 )
) 予定 14:45 〜 14:55 三方山 (休憩 0:10 )
↓ (予定 0:35 )
) 予定 15:30 矢倉台
↓ (予定 0:45 )
18:10 軍畑駅 予定 16:15 青梅駅
行動合計 12:10 (歩行 10:51 休憩 1:19 ) 予定行動合計 11:15 (歩行 10:15 1:00 )
天候 | 8/29;高尾〜三頭山;霧雨か雨 奥多摩湖(深山橋)〜小雲取山;曇 雲取山;雨 8/30;明け方まで大雨 雲取出発時;霧雨 酉谷山避難小屋まで雨時々霧 七跳山付近から曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復路;軍畑〜;青梅線、八高線 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所など ★長沢背稜入口の芋ノ木ドッケ分岐から芋ノ木ドッケを過ぎてしばらくは道がとても細く、不明瞭なところもあります。途中には道標も少なくバリルートに近いです。特にこの時期は草が茂っているので分かりにくい所もおります。 ★蕎麦粒山の巻道は入ってしまうと踊り平まで稜線には戻れそうにありません。私は途中でけもの道をたどって強引に尾根に戻りました。またこの巻道には仕事道がたくさん交錯しており、分岐には小さな道標もありますが、どこをどう通っている道か良くわからなくなるので使わない方が無難です。実際、巻道を鳥屋戸尾根を乗越したところで、すれ違ったアベックに「川苔山へはこちらでいいですか」と聞かれて全く逆向きだったのでビックリしました。時間が1時過ぎだったので、鳥屋戸尾根を川乗橋へ下ることを勧めました。実は私自身も高校生の時に、この巻道に迷いこんで意図せずに蕎麦粒山へ登ったことがあります。 また、巻き道入口から鳥屋戸尾根乗越部分まではとても急な斜面の巻道で、崩れかかっている所もあり、転落したら助からないのでお勧めできません。 ★日向沢の峰から長尾ノ丸への下りはとても急でつかまる木や岩、根もない土の斜面なので、スリップしやすく要注意です。 |
写真
装備
個人装備 |
防寒具(薄手フリース
薄手ダウンジャケット
靴下)
タオル小
コンロ
コッヘル
ライター
ペットボトル(1L
0.5L各1)
クマ除けスプレー
ヘッドランプ
予備電池ライト用&gps用
カメラ用)
コンパス
笛
筆記具
保険証
飲料
ティッシュ
バンドエイド
バンダナ
携帯電話
計画書
折りたたみ傘
レインスーツ(ヤッケをかねる)
ストック
GPS(ルート登録済)
時計(コンパス
高度計)
非常食
カメラ1
車
|
---|
感想
【計画】
この日の計画は二転三転しました。最初は昨年計画して実施できなかった南アルプス聖、赤石を聖岳東尾根を登って日帰りでの周回を予定しましたが、天気が良くないと難しいこと、御誘いしたkurosukeさんも行けなくなったことから、第2案として雲取を日原から、上・下とも未踏バリルートを使用して周回するコースを考えました。しかしこれも日原川等の渡渉があり、最近雨が多いので難しいかも、もっと雨の少なくなった晩秋等が適している、と考えて延期、第3案で、今回の山行の後半部分、鴨沢から雲取へ登って都県境縦走し青梅まで、を考えました。鴨沢までのアクセスを考えているうちに、高尾から歩いて行くことを思いつき、最終案となりました。
天気予報はこの日(29日)夕刻から雨との予報で、第一目標は雲取までと決めて出発しました。
【初日】
前夜、早めに仕事から帰宅し、家で3時間程度仮眠しましたが、時間が速いのでほとんど眠れませんでしたが、横にはなっていたので、その日の疲れはとれたと思います。家を23時半ころ出発、高尾駅には23時53分頃到着しました。
23時56分、駅を出てすぐに霧雨が静かに降る中を歩き始めました。まだ傘を指すほどではありませんでしたが、登山口から歩き始めてすぐ、しとしととした雨に変わり、傘をさしての登山となりました。天気予報では、次第に回復して29日は朝から日中は曇りで夕刻から雨、とのことでしたので、回復することを期待していたのですが、雨が上がったのは三頭山から下り始めたお昼ころで、それまでずっと霧雨か雨の中をあるく羽目になりました。
夜間の歩行が高尾〜陣馬のハイキング道だったので、雨の中でも歩くことができましたが、それでもヘッドライトが霧に反射して地面が見えにくく、雨に濡れた地面は段差も分かりにくく、赤土でとても滑りやすく、たいへん神経を使いました。雨の夜間歩行はかなり難しいとわかり、翌夜の雲取から酉谷までの日没後の歩行を断念する判断材料となりました。
第一目標は雲取だったので、途中の山々は巻き道がある場合は極力利用して先を急ぎました。
この日は「10月上旬並みに寒い」との予報でしたので、秋山の装備を考え、Tシャツの下に長袖のアンダーシャツを着て、ズボンもタイツの上に短パンではなく長パンをはいて行きましたが、雨の中雨具を着て歩いたら暑くてたまりません。雨具の中は汗でムレムレとなり、全くスピードのった歩きができませんでした。
風が無かったので、レインスーツを脱いで傘で歩きたかったのですが、ヘッドライトを頭にしていると霧が光って地面が良く見えず、ライトを手で持って歩いたため、傘を持つことができませんでした。(もう一方のてはストックで埋まっていた)
ゆっくり休憩できる屋根のある場所は笹尾根では浅間峠の東屋と三頭山避難小屋しかありません。陣馬山以降はこの2ヵ所でしか休憩せず、明るくなった浅間峠で暑い雨具を脱ぎ、ヘッドライトを締まって、ようやく傘に変更して歩くことにしました。これで少しは涼しくなって、快適かと思いきや、夏の笹尾根は濡れたササや木の枝が鬱陶しく、片手で傘をさしながらストックをふるって身体が濡れないように露払いをしながら歩くことになり、それでも下半身は結構濡れてしまい、不快でした。
天気は回復するどころか、三頭山へ近づくにつれて雨が本格的になり、三頭山避難小屋へ逃げ込んだ時にはすっかりテンションダウンして雲取へ登り返すことは放棄していました。翌日の食糧として容易していたカップ麺をここで食べながら、それでは三頭山からどこに下ろうか、せっかくだから御前山、大岳山と縦走でもしようか、と思案しました。しかしカップ麺を食べたことで持って来た水が無くなってしまい、結局予定通り深山橋へ下ることにしました。
この日は高尾山付近で人に会ったきり(深夜でも人がいるのは流石高尾!)それ以降誰にも会いませんでしたが、三頭山にもだれもいなくで、ヌカザス山の分岐で人声を聞いただけで三頭橋までついに人に会うことはありませんでした。
三頭山山頂ではかなり強い雨となりましたが、下り始めると急に雨が止み、時々薄日も出るようになりました。そして奥多摩湖半へ下りついてみると、石尾根方面には晴れ間もできていました。深山橋のバス停で奥多摩駅へのバスの時刻を確認すると、40分程度の待ち時間でした。これで帰るかどうか少し迷いましたが、晴れてきたこともあり、とりあえず予定していたmillionさんおすすめの「鳥勝」へ向かいました。鳥勝で手洗い洗願し、暑い長袖アンダーシャツを脱いさっぱりし、おいしいかつ丼セットを食べているうちに疲労をすっかり忘れ、完全に雲取へ向けて第2ラウンドへ突入する気になっていました。
鴨沢から登山道入口付近でお会いした方から、雲取はガスっていたが特に雨具は不要だった、との話を聞き、三頭山とは隣の山なのにずいぶん違うものだと驚きながら、いよいよテンションアップ、元気に標高差1500mの登り返しに取り掛かることができました。
そうは言ってもさすがにいつものようにガンガン登ることはできません。堂所までが今までに無く長く感じました。それでも七ッ石山も巻き道で回避し、ブナ坂に出ると、快適な石尾根歩きでまた元気がでました。ここからはほぼ予定通りの所要時間で雲取まで飛ばし、ついに第一目標の雲取山へ1日で到達することができました。
しかしながら、山頂手前から再び本格的な雨が降り始めました。予定ではマットや毛布のある酉谷山避難小屋で泊るつもりでしたので、宿泊用のマットや寝袋は持っていていません。そこで、今朝の高尾〜陣馬の経験から、雨が降っていたら雲取山荘で素泊りにしようと決めていました。ところが、雲取山避難小屋を覗いてみると先客は大町から初めて来たという方一人だけで、小屋の中をみたら一人分位のマットレスと毛布2枚がありました。そこでこれを使わせていただきこの避難小屋へ泊ることにしました。水が「島勝」から持ってきた1L弱しかありませんでしたので、翌朝を朝食を取らずに出発して雲取山荘で給水して朝食にしようと考えました。夕食はお湯を沸かしてジフィーズの鳥おこわと、行動食の残りのお菓子で済ませました。19時前のNHKの気象情報をワンセグで確認すると、夜から翌朝まで雨で朝がピーク、との予報で、夕刻少し霧が晴れて景色が見えただけに残念でした。
予報通り、夜中は屋根を打つ雨の音が大きく、結構強く降っているようでした。朝4時に起きてみると雨は相変わらずで、到底長沢背稜へ行くような天気ではありません。古傷の右足首も痛み、前日平坦な道を飛ばしたため、右のふくらはぎの張りも強い感じで、すっかり石尾根で奥多摩駅へ下山するつもりになってゆっくりしていると、雨が小降りになり、大町の方は予定通り雁坂峠まで向かうとのこと、私も急遽行ける所まで都県境踏破を継続する気になりました。朝起きた時にコッヘルに小屋の屋根からの雨滴を貯めたのでこれでお湯を沸かして朝食のカップ麺を食べ、朝6時、傘をさして出発しました。
雲取山荘まではぬかるみ等で歩きにくく予定より時間が掛りましたがその後は順調。三峰への路から芋ノ木ドッケへと分岐すると途端に道が細くて心もとなくなります。夏場の方が草が伸びるため余計に道が細く感じるようです。それでもこの小道が長沢背稜の良さでもあり、静かでとても好きなところです。芋ノ木ドッケからの下りの核心部では雨にもかかわらず、こっちへ来て正解だったと思いました。
道は水松山付近で天祖山からの路を合わせるとしっかりします。ここからは東京都の水源巡視路も兼ねていてるので、手入れされているのでしょう。
時々止む雨の中を傘をさしたり閉じたりしながら快調に歩き、予定よりも短い時間で酉谷山避難小屋へ到着しました。小屋にはだれもいないだろうと思っていましたが、先客がおり、昨夜から泊っていて天気が回復するのを待っているとのことでした。
この方と少し御話しをしながら小屋の中で雨宿りし昼食、小屋前の水場で給水して雨の中を再出発しました。
七跳山付近で雨が上がり、前日の天気予報通り待望の日差しができました。この日は結構涼しかった(雲取山11℃、酉谷小屋14℃)ここまでアンダーシャツの上にゴアレインジャケットを着ていましたが、半袖Tシャツのみに着替えました。
雨上がりの日差しに濡れた緑が輝いてまぶしい快適な道を飛ばし、展望が良い三つドッケは巻かずに登りました。
水は酉谷からの1Lがあって足りそうでしたので、一杯水にはよらず、尾根伝いに先を急ぎます。この段階で、下山地を都県境沿いの登山道終端である小沢峠に決定、その先のおまけである青梅丘陵は諦めました。
蕎麦粒山も巻き道で省略しましたが、これは失敗で、この巻道はどんどん下ってしまい日向沢ノ峰まで尾根に戻りそうにないので、途中強引に稜線の切り通りへ戻りました。この巻道はおそらく高校性だったころに川苔山から迷い込んで蕎麦粒山へ至った道で、案の定、蕎麦粒山から派生する鳥屋戸尾根を乗り越したところで、川苔方面からやってきた若いカップルに出合い、逆方向を指して川苔へはこちらでいいですか?と聞かれてとても驚きました。川乗橋から川苔山への道が通行止めで、う回路の指示に従ってきたらここに来た、とのことでしたが、この辺りは仕事道が複雑に入り組んでいて山襞の中に入ってしまうので地図や磁石では現在地が分かりにくい所です。ただ、巻き道には現在は蕎麦粒山⇔踊平を示す小さい道標がたくさんあったので、地図を持っていれば逆方向だと分かったはずですが・・・。心配なので、鳥屋戸尾根まで一緒に戻り、その尾根を川乗橋へ下るようにアドバイスしました。
稜線に戻ったところで一服して腹ごしらえし、気持ちの良い防火帯の草原の路を日向沢ノ峰へ行きました。山頂からは富士山は見えませんでしたが、ようやく晴れてきた展望を楽しんでから、少し戻って棒ノ嶺への急坂を下りました。ここは足が痛くなるほどの土の急斜面で捕まるものがあまりなく、いつもながら難儀しました。その先も何回か急な下りと少しの登り返しがあって、長尾丸山まではこの日一番のつらい道のりでした。
長尾丸山でも休憩して体力回復し、緩やかの下り登りを2回、とうとう棒ノ嶺へ到着しました。ここは人気の山なので大ぜいの登山者がいるかと思いきや、誰もいなくて驚きました。関東平野や奥武蔵の展望を楽しみ、道が格段に広くなって最後のピーク黒岳はあっという間でした。ここで温存してあったアミノバイタルゼリーを注入、小沢峠までの4.4kmをゆっくりかけ下りました。峠が見えてから最後の急な下りが丸太
の階段になっていますが、この丸太の切り口がぬめってとんでもなく滑りやすく、乗った瞬間に足を持っていかれ、何とか瞬間的にリカバリーしましたが危うくすっ転ぶところでした。最後の最後で気も緩んだようです。
峠からは林道を少し下ると上成木を通り新しい道路に出て、この道路を下るとバス停がありましたが、バスの時間は1:30以上先だったので、軍畑駅までさらに約5km歩きました。途中の青梅丘陵の入口である榎峠までは結構な登りで、予想外のアルバイトでしたが都県境の第縦走を2日間で踏破した充実感で満たされたラストランでした。
コメント
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shigetoshiさん、こんにちは。
驚きました! 雨の中、よくぞ2日も歩き通しました。
ぜんぜん、燃え尽き症候群なんかじゃないですね
私は、昨日山を走ってみて、ほぼ回復できたことを確認できました。
秋の丹沢24が楽しみです。
kurosukeさん、こんばんは。
夜の雨中登山はとても大変だとわかりました。特にヘッドライトを頭につけてしまうと霧に反射して目の前が真っ白でよく見えず、手に持って下から足元を照らす必要があります。
疲労できつくなる2日目の午後には天気が回復したので助かりました。
今回は、出発前までは天気予報も悪いし到底計画通りには行けないと割り切って、淡淡としていたのですが、それがかえってよかったのか、あるいは歩き始めが夜で、スロースタートになったのがよかったのか、おそらくその両方ですが、後半になっても奥秩父の時のように大腿の疲労や足の付け根の痛み等が発生せず、最後まで元気に歩くことができました
終わってみたら、燃え尽き症候群は完全にリセットされていました
今から丹沢24が楽しみです
shigetoshiさん、こんにちは。
いや〜、予想していましたが、大作ですね。
昼休みだけでは読みきれませんでした
100キロの超ロング、大変お疲れ様でした。
それにしても、何度か方針転換のタイミングが
あったようですが、継続出来るその原動力は
なんなのでしょう。
私の場合、荒天だとスタートも出来ません。。。
標高差1500メートルは登り返しとは言わない
ですよね
道に迷ったアベックのくだりを読んで
私も蕎麦粒山の巻き道を少し進んで、あれ?と思い、
戻って蕎麦粒山の山頂経由で歩いたことがあるのを
思い出しました。川苔山周辺は奥多摩の中でも一番
迷い易い山域ではないかと思っています。
タマゴタケの写真、たくさんですね
youtaroさん、こんばんは
継続出来るその原動力ですか
雨の中を歩いている最中は、どこで中断しようかということばかり
考えていましたよ
たまたま、中断しようと思った深山橋で、継続の条件
(天気が一時的に回復、バスがすぐに来ない、思ったほど疲れてない、
時間的にも予定通りで余裕がある・・・)
がそろってしまったので、とりあえず予定通り「島勝」でかつ丼休憩したら、
すっかり元気も気力も回復して、1500m登る気になってしまいました
川苔周辺はたしかにそう言われていますね。尾根と谷が入り組んでいて地形が
複雑で、そこに仕事道がたくさんあるにも関わらず、道標が今一しっかりしていない
ため迷いやすいと思われます
タマゴタケ、食べれるとは知らなかったので、採ってきませんでした。
youtaroさんのレコをみて失敗したと思いました
shigetoshiさん、こんにちは。
午前中にちょっと拝見したのですが、これはじっくり見させてもらおうと
決め、改めてじっくり読ませて頂きました。
雲取までは私も歩いているのでイメージが出来る分、ここを雨の中で・・・
これは精神的に相当強くないと出来ないよなと思いました。
エスケープポイントは沢山ありますよね。
私なら島勝までは頑張れたとしても、そこで を頼んでいたと思います。
そして背負っているザックの写真を見て改めてshigetoshiさんの凄さを感じています。
減らしたとしても最低限の装備を持ってのハードな縦走。
私には出来ないなと。でもリスクを考えるとそこまでやって一人前ですよね。
私もそうなりたいです。
millionさん、こんばんは。
島勝の休憩&かつ丼で気力回復して継続することができました。
おかみさんはmillionさん、kurosukeさんたちのことを良く覚えている
ようで、ロングの人が良く寄って行くんですよ、と言っていました
ただ、おかみさんも、みなさん荷物はもっとずっと小さかったと
私の荷物の大きさに驚いていましたが
これから登って、上で宿泊するからですよ、と答えたら納得してました。
奥多摩は私にとっては高校1年のときから通いなれたホームグランドなので、
何があっても歩ける自信はありました。また、初日は夜までは降らないだろう
と期待していました。
期待が全く外れてずっと雨だったのは厳しかったですが、妻には、
「修行でいくんだから雨が降っても槍が降っても行くよ 」と冗談を言っていた
ので、これくらいの雨で止めるわけにはいかないと思って頑張りました。
それでも、雨のナイトハイクは初めてで、高尾〜陣馬の遊歩道でさえ歩きにくく
全く別の場所に思えたので、さすがに長沢背稜の核心部を夜、雨の中を歩くのは
危険と考えて雲取山避難小屋に泊りました
夜中に大雨が降っていたので、小屋のノートには石尾根でエスケープと
書いてしまいましたが、その後出発前にまたまた継続の条件がそろった
(天気が回復して小降りになった、前日の疲れはそれほど残っていない、
時間的には青梅までは無理でも都県境終点までは何とか行けそう・・・)
ので、とりあえず長沢背稜へと踏み込みました。
歩き始めるとまた雨が降ってきて、右ふくらはぎも痛んできてたので
たえずどこからエスケープしようか、と考えていました。
ところが午後になってまたまた晴れてきたので、小沢峠までたどり着く
ことが出来ましたが、長尾丸山への急な下りは結構堪えました
shigetoshiさん、こんばんわ
今回はまたまたとんでもない大作になりましたね
私が山を始めたころの最初の目標が都県堺だったので、ちょっと懐かしく拝見しました。ただ1度も一気に突破しようとは考えたことがありません 計画を見てびっくりしていました。
とりあえず天候不順にも関わらず、突破することができおめでとうございます。さすがにすごいですね。圧巻です
そういえば天気についてですが、土曜日の日中の福生周辺はほとんど雨が降っていなかったですね。この日は雲が北東に流れていたので、ちょうど笹尾根はが雲の流れを遮るような形になり日中も雨が降りやすかったんじゃないですかね?逆に雲取周辺は、目の前の大菩薩が壁になり雨が降りにくかったんだと思います。私の安易な推測ですが。。。
蕎麦粒山でのアベックはちょっと怖いですね。もしshigetoshiさんに出会っていなかったら、そうとう慌てていたでしょうね。単独・低山で起きやすい厄介事が道迷いだと思っているので、私も気を付けたいと思います。
aottyさん、こんばんは。
都県境、目指してましたか
確かに、ヤマレコで調べても一気に、しかも2日間で突破したレコは見つかりませんでした
天気予報が良く無かったので、一気に行けるとは思っていなくて実行に移したので、自分でも驚いています
天気の解説、ありがとうございます
なるほど、笹尾根と雲取の違い、納得できました
アベックは、とても明るい若者たちで、あっけらかんとしていてあまり危機感を
感じていないようでしたが、私の説明で一応自分たちの置かれている状況が
理解できたらしく、別れ際にしきりに感謝されました。
私に会わなかったら、遭難の可能性は十分考えられたと思います。
地図や磁石も持たず、あるいは持っていても使いかたが分からない?
(私が高校時代に迷った時は、蕎麦粒山への道標をようやく発見したときに
地図をみて位置が分かり、無事一杯水から日原へ明るい内に下山できました)
現在は巻き道の途中にたくさんの小さい道標があり、彼らもそれをみて蕎麦粒の方へ
向かってきたはずなので、ソバ何山?と聞き返してくるのには呆れましたが、
おそらくどこの山頂にもよらずに下山することになったので、
ちょっと気の毒にも思いました。蕎麦粒山だけでも寄って行くように
進めれば良かったとあとから思いました。
まあ、道迷い遭難の一歩手前の貴重な経験ができたと思ってもらえれば
いいかなと、思っています。
いやー、またまた凄いロングをしかも雨のなか歩き徹すとは、流石と言うかなんと言うか言葉が無いです。
雨の夜行登山は反射して見えにくい為、道迷いが心配ですよね。自分も南アの鋸岳でみにしみました。
でも達成感は大きかった様で良かったです。まあ怪我無く無事が山では一番良い事ですが。
Futaroさん、こんばんは。
鋸岳で雨夜でしたか それはとんでもないことでしたね
高尾でさえ地面が見えずに苦労したのに、あの踏み跡の薄い鋸では
到底まともに歩けるとは考えられません
今回は雨で歩きにくいこともあったのと、
前回の奥秩父ロングで結構へばったのと、それ以来2カ月もロングをやっていなくて
身体が訛っていたので、もとから所要時間を1割増しで計画していたので、
それほど急くことなく淡々と歩き通すことができました。
天気が悪くなければ、当初の最終地点だった青梅駅まで、十分行けたと思います。
それが達成できなかったので、100%の達成感とまでは行きませんが、
途中何度もエスケープを考えていたことを思うと、よくぞあそこまでと
十分満足しています。
途中長沢背稜の巻き道部分で足を踏み外して落ちそうになったこともありましたが、
何とか無事に下山できて感無量でした。
shigetoshiさん、こんばんは!
さすがですね〜〜こんなルート、思いつきませんよ!真夜中に出発とは・・・しかも雨の中、ド根性ですね 完歩、おめでとうございます!!
この夏はロシアにも行かれたのですね こちらもすごいです〜〜
今年は天候不順でしたが、超充実の夏ですね
soshinroubaiさんこんばんは。
ご無沙汰です。コメントありがとうございます
最近ロングから離れていて、ちょっと体力が落ちたように思っていて、
計画してみたものの、全く自信はありませんでした。
何とか雲取までたどり着ければ・・・と思ってとりあえず出発したのですが、
意外と行けたので自分でも驚きました
しかも1日目は40kmを越えてから雲取の1500mの登りでしたが、これも
歩くリズムだけを考えて黙々と登ることで乗り切りました
根性というよりは、心を無にする修行僧の気持ちが近いかもしれません
この夏は確かに、雨でも結構出かけましたし、ロシアでは天気に恵まれたので、
そう言われると十分充実してました
ただ最近の週末の天気、何とかしてほしいですね
雨の中すごい距離の踏破お疲れさまでした。
この勢いで最短山行時間での都境踏破とかされてみてはいかがでしょうか?
でも東京都だと半分以上道路ですね。
qwgさん、こんばんは。
都境踏破ですか
そういう発想はありませんでした。
基本的には登山が目的なので、街中の道路歩きは苦手です
神奈川県との境の多摩川沿いならばやってみてもいいですね
でも埼玉側はちょっと・・・
最近ちょっと体力が落ちてしまったように思っていましたが
これで秋の丹沢24も大丈夫そうです。
その際お会いできることを楽しみにしています
それから、この山行の計画時には、qwgさんたちの、笹尾レコ、
石尾根・長沢背稜のレコのGPSデータをダウンロードして使わせていただきました。
有難うございました
shigetoshiさん、こんばんは
最初からshigetoshiさんは体力面で鉄人と崇めてきましたが、
体力だけでなく、精神力も並外れていることを改めて認識しました
雨の中、深夜に出発するのは絶対に真似できないです
何を考えながら歩かれるのでしょうか。
登山道もかなりの泥濘や水たまりの中、精神的に堪えそうですが、
shigetoshiさんの精神力では全く問題なさそうですね。
それにしても2日で100km!
これだけ歩けると、あっという間に至る所の登山道を制覇できそうです。
奥秩父の激歩に負けず劣らずの充実ぶりかと思いますが、
その時と比べると、まだまだ余裕ありそうなfinishでしたね
早くも気持ちは丹沢24Hのようですね。
精神的な充実ぶりに脱帽です。
お疲れ様でした。
hirokさん、こんばんは。
いろいろいつもながらのおほめの言葉、とてもうれしく思います。
でも、実のところは体力も精神力も大したことはありませんよ
今回はたまたま条件がそろってうまく行ったようなもので、
6月の奥秩父のようにダメダメでリタイアすることもありました。
今回こんなに長距離を歩けてしまったのは、自分でも不思議です。
一番の勝因は気温が暑くなかったことでしょうか。
また、普通は元気な最初のうちは、先を焦ってガンガン飛ばしてしまい、
あとで疲れが出てしまうのですが、雨の夜の出発は、低テンションで
スタートだったので、最初から低調でゆっくりスタートとなり、
それが後半になっても疲れが出なかった勝因ではないかと思っています
ロングを歩いているときは、計画時刻に対してどうなっているのか
を考えながら歩くことが多いですが、今回、雨の中を歩いているときは、
どこまで行こうか、どこでエスケープしようか、とばかり考えていました。
ときどきは、せっかく山に来ているのだから、今、山にいることを
楽しまなきゃ、と考えたりもしましたが。そういう時は、誰もいない
静かな山奥を歩いていることを幸せに感じたりもしました
shigetoshiさん、こんばんは
タイトルを拝見して、ルート図を見て、すぐに距離と累積標高を確認しちゃいました
凄いですね、本当に超人ですΣ
悪天 の中を歩かれてこのタイムですから、(晴だと暑いので)曇だったらもっと快速 だったのかと思うと驚くばかりです。
奥秩父の時と同じく、辛い歩きをされた様子が伝わってきましたが、それでも前に進む精神力は素晴らしいです
読み終えた後、胸がいっぱいになりました
秋には丹沢 24時間を控えていらっしゃるのですね。今からshigetoshiさんの歩きが楽しみです(^^)
pippiさん、こんにちは。
夜中にこの拙いレコで時間をとらせてしまいすみません
寝不足で体調崩さないようにしてくださいね。
ありがとうございます 私もついに”鉄人”を超えて”超人”になりましたか
”超人”というと、真っ先に思い出すのはあのメスナーなので、
遠く及びませんが、とてもうれしいです
雨で前半ペースが抑えらえたことが、後半になってもペースダウンしなかった
要因だと思っています。、曇りで快適だと飛ばしすぎて逆効果かもしれません
ロングで夜間出発も、同じ意味でいいかも知れません
奥秩父も、雲取までは、瑞牆山荘からなら(この前は清里からだった!)今回の高尾からよりも近くて、登りも少ないので、十分やれるめどが立ちました。
そのうちリベンジしたいと思います。
秋の丹沢、いまからちょっと変わったコースを検討中です、お楽しみに
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