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Yamareco

記録ID: 6999557
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

北岳 〜何もないようで 何でもあるところ〜 

2024年07月05日(金) ~ 2024年07月06日(土)
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
13:04
距離
13.1km
登り
1,878m
下り
1,882m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:03
休憩
1:33
合計
8:36
距離 7.4km 登り 1,819m 下り 323m
6:57
6:58
20
7:18
7:19
17
8:19
8:37
29
9:06
9:20
147
11:47
11:52
32
13:12
13:39
22
14:01
14:07
18
14:25
14:39
22
15:01
15:07
7
2日目
山行
3:45
休憩
0:22
合計
4:07
距離 5.7km 登り 58m 下り 1,559m
6:06
27
6:33
6:42
18
7:00
74
8:14
8:20
20
8:40
8:44
33
9:17
9:18
15
9:53
9:54
12
10:06
10:07
4
10:13
ゴール地点
天候 7月5日:晴れ
7月6日:朝はガス、昼にかけて曇り
過去天気図(気象庁) 2024年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
芦安の登山者用駐車場利用
7月5日0時ごろ到着で半分弱の空き有
コース状況/
危険箇所等
≪登山道の状況≫
・概ねよく整備されています。
・大樺沢コース下部は大樺沢に橋がかけられていないため通行止め。大樺沢二俣から上は通れる。
・大樺沢コースと白根御池コースの分岐〜白根御池、草すべり、大樺沢左俣コースの終点から八本歯のコルまでが急登、草すべり以外は木製の階段・梯子が連続する。
・大樺沢左俣には雪渓が残る。5日昼過ぎには雪は緩んでいて10本詰めアイゼンがあってもグリップしない。夏道も半分ほどしか出ていない。バットレスから流れ下る大き目の沢を横断する箇所で夏道が雪渓に覆われているので高巻き必要。
・白根御池小屋手前に崩壊地を高巻きする箇所あり。転落に注意。
・小太郎山分岐〜北岳肩の小屋に3点確保で通過した方が良い箇所あり。落ち着いて歩けばさほど難しくない。

≪危険動物情報≫
・ヤマビル、ヘビ、マダニ:遭遇せず
・クマ:遭遇しなかったが、北岳はクマの棲息する山域。ばったり出会わないように単独行はクマ鈴があると良いと思う。

≪トイレ≫
・白根御池に公衆トイレ有。大樺沢二俣には公衆トイレは設置されていない。
夜叉神トンネルを出ると間ノ岳と北岳が姿を現す
2024年07月05日 05:41撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 5:41
夜叉神トンネルを出ると間ノ岳と北岳が姿を現す
7年ぶりの広河原
トップシーズン前なので落ち着いた雰囲気
2024年07月05日 06:27撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 6:27
7年ぶりの広河原
トップシーズン前なので落ち着いた雰囲気
青空の下にある北岳
あのてっぺんまで僕は行く!
2024年07月05日 06:40撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 6:40
青空の下にある北岳
あのてっぺんまで僕は行く!
北岳への道
序盤は美しい天然林を行くが…
2024年07月05日 06:56撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 6:56
北岳への道
序盤は美しい天然林を行くが…
白根御池までのコースは樹林帯の中の急登
みんな頑張れー!
2024年07月05日 07:31撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 7:31
白根御池までのコースは樹林帯の中の急登
みんな頑張れー!
白根御池に写る北岳
2024年07月05日 08:40撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 8:40
白根御池に写る北岳
大樺沢二俣
2024年07月05日 09:00撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 9:00
大樺沢二俣
雪解け後の斜面はキジムシロのお花畑
2024年07月05日 09:11撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 9:11
雪解け後の斜面はキジムシロのお花畑
10本詰めアイゼンを装着
2024年07月05日 09:23撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 9:23
10本詰めアイゼンを装着
雪渓を登る
雪が緩んでいてあまりグリップしてくれない
2024年07月05日 09:28撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 9:28
雪渓を登る
雪が緩んでいてあまりグリップしてくれない
ミヤマキンポウゲと地蔵岳
2024年07月05日 10:57撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 10:57
ミヤマキンポウゲと地蔵岳
八本歯のコルへの登りは木製ハシゴの連続
高度を一気に稼ぐ
2024年07月05日 11:12撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 11:12
八本歯のコルへの登りは木製ハシゴの連続
高度を一気に稼ぐ
この梯子を登りきると稜線に飛び出る
2024年07月05日 11:38撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 11:38
この梯子を登りきると稜線に飛び出る
八本歯のコルと富士山
2024年07月05日 11:55撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 11:55
八本歯のコルと富士山
間ノ岳と背後に農鳥岳
最高の天気
2024年07月05日 11:58撮影 by  iPhone 14, Apple
1
7/5 11:58
間ノ岳と背後に農鳥岳
最高の天気
ナナカマドと観音岳・地蔵岳
2024年07月05日 12:09撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 12:09
ナナカマドと観音岳・地蔵岳
間ノ岳とお花畑
2024年07月05日 12:49撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 12:49
間ノ岳とお花畑
シナノキンバイが主役のお花畑
2024年07月05日 13:01撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 13:01
シナノキンバイが主役のお花畑
トラバース道分岐まで来ると西側の展望も開ける
中央アルプス
2024年07月05日 13:30撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 13:30
トラバース道分岐まで来ると西側の展望も開ける
中央アルプス
恵那山
あの向こうの名古屋から来た…
2024年07月05日 13:30撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 13:30
恵那山
あの向こうの名古屋から来た…
山頂手前のピークとハクサンイチゲ
2024年07月05日 13:39撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 13:39
山頂手前のピークとハクサンイチゲ
2024年07月05日 13:52撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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カラフルな高山植物たち
2024年07月05日 13:59撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 13:59
カラフルな高山植物たち
雲と岩とお花畑と
2024年07月05日 14:05撮影 by  iPhone 14, Apple
7/5 14:05
雲と岩とお花畑と
北岳山頂に到達!
2024年07月05日 14:32撮影 by  iPhone 14, Apple
1
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北岳山頂に到達!
富士山
2024年07月05日 14:24撮影 by  iPhone 14, Apple
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富士山
鳳凰三山
2024年07月05日 14:26撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 14:26
鳳凰三山
八ヶ岳
2024年07月05日 14:26撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 14:26
八ヶ岳
貴公子 甲斐駒ヶ岳
2024年07月05日 14:26撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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貴公子 甲斐駒ヶ岳
女王 仙丈ケ岳
2024年07月05日 14:27撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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女王 仙丈ケ岳
間ノ岳・農鳥岳への稜線
よく登山ガイドブックの写真に使われる風景
背後には南へ連なる南アルプスの峰々
2024年07月05日 14:28撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 14:28
間ノ岳・農鳥岳への稜線
よく登山ガイドブックの写真に使われる風景
背後には南へ連なる南アルプスの峰々
南アルプスの黒い鉄兜 塩見岳
一昨年登ったことが懐かしい
2024年07月05日 14:42撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/5 14:42
南アルプスの黒い鉄兜 塩見岳
一昨年登ったことが懐かしい
山頂の三角点
2024年07月05日 14:32撮影 by  iPhone 14, Apple
7/5 14:32
山頂の三角点
山頂を後にする
4回目だが晴れたのは初めて
2024年07月05日 14:42撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/5 14:42
山頂を後にする
4回目だが晴れたのは初めて
甲斐駒ヶ岳と本日の宿北岳肩の小屋
2024年07月05日 14:50撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 14:50
甲斐駒ヶ岳と本日の宿北岳肩の小屋
北岳肩の小屋に到達
2024年07月05日 15:20撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 15:20
北岳肩の小屋に到達
肩の小屋の夕飯
豚肩ロースのステーキが名物
2024年07月05日 17:02撮影 by  iPhone 14, Apple
7/5 17:02
肩の小屋の夕飯
豚肩ロースのステーキが名物
夕暮れ時、雲を燃え上がらせて陽が沈む
2024年07月05日 18:44撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/5 18:44
夕暮れ時、雲を燃え上がらせて陽が沈む
鳳凰三山の夕映え
2024年07月05日 18:51撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/5 18:51
鳳凰三山の夕映え
オベリスクもアーベントロートに染まる
2024年07月05日 18:54撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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7/5 18:54
オベリスクもアーベントロートに染まる
夕映えの富士山
2024年07月05日 18:58撮影 by  iPhone 14, Apple
3
7/5 18:58
夕映えの富士山
翌朝 残念ながらガスって日の出は見られず
2024年07月06日 04:33撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/6 4:33
翌朝 残念ながらガスって日の出は見られず
肩の小屋の朝ご飯
2024年07月06日 04:51撮影 by  iPhone 14, Apple
7/6 4:51
肩の小屋の朝ご飯
ご飯を「北岳盛り」にしてもらって下山に備える
2024年07月06日 04:58撮影 by  iPhone 14, Apple
7/6 4:58
ご飯を「北岳盛り」にしてもらって下山に備える
霧の中の縦走路を出発
2024年07月06日 06:09撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/6 6:09
霧の中の縦走路を出発
霧の中のお花畑
2024年07月06日 06:16撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/6 6:16
霧の中のお花畑
草滑り分岐上のお花畑
シナノキンバイが主役
2024年07月06日 06:40撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/6 6:40
草滑り分岐上のお花畑
シナノキンバイが主役
大樺沢右俣
ダケカンバ林の中を行く
2024年07月06日 07:08撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/6 7:08
大樺沢右俣
ダケカンバ林の中を行く
鹿よけネット内では植生が回復している
2024年07月06日 07:23撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/6 7:23
鹿よけネット内では植生が回復している
日本庭園風なところ
2024年07月06日 07:31撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/6 7:31
日本庭園風なところ
白根御池にて
山頂からガスが取れた
2024年07月06日 08:46撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/6 8:46
白根御池にて
山頂からガスが取れた
広河原へ無事に下山
またいつか、何も無いようでなんでもある世界へ
2024年07月06日 10:10撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/6 10:10
広河原へ無事に下山
またいつか、何も無いようでなんでもある世界へ
北岳の花たち
コアジサイ
北岳の花たち
コアジサイ
ゴゼンタチバナ
タカネグンナイフウロ
タカネグンナイフウロ
ミヤマカラマツ
ニリンソウ
ミヤマキンポウゲ
ミヤマキンポウゲ
イワベンケイ
ツマトリソウ
ミヤマオダマキ
美しい紫色の花
栽培品もあるが自生のものは一層美しい…と思う
ミヤマオダマキ
美しい紫色の花
栽培品もあるが自生のものは一層美しい…と思う
ミヤマオダマキ
ミヤマオダマキ群生
ミヤマオダマキ群生
ミヤマムラサキ
ハクサンフウロ
ツガザクラ
タカネツメクサ
ミヤマキンバイ
チシマアマナ
緑がかったハクサンイチゲ
緑がかったハクサンイチゲ
チョウノスケソウ
こんなに群生しているのを見るのは初めて
チョウノスケソウ
こんなに群生しているのを見るのは初めて
キバナシャクナゲ
キバナシャクナゲ
オヤマノエンドウ
オヤマノエンドウ
ミヤマシオガマ
イワウメ
ハクサンシャクナゲ
ハクサンシャクナゲ
ミネウスユキソウ
群生すると見ごたえがある
ミネウスユキソウ
群生すると見ごたえがある
ハクサンチドリ
ヒメイチゲ
コイワカガミ
シコタンソウ
イブキジャコウソウ
イブキジャコウソウ
キバナノオダマキ
1
キバナノオダマキ
北岳の名花 その1
キタダケソウ
完全に自生のものはこれ一株しか見つけられなかった
3
北岳の名花 その1
キタダケソウ
完全に自生のものはこれ一株しか見つけられなかった
キタダケソウのアップ
2
キタダケソウのアップ
北岳肩の小屋で保護されているキタダケソウ
北岳肩の小屋で保護されているキタダケソウ
ミラーレス一眼+マクロで
ミラーレス一眼+マクロで
iPhone14にて
接写もなかなかの描写力
1
iPhone14にて
接写もなかなかの描写力
北岳の名花 その2
ミヤマハナシノブ
5
北岳の名花 その2
ミヤマハナシノブ
雪解け後、他の草と一緒に伸び始めて次第に開花する
7,8月にピークを迎える
4
雪解け後、他の草と一緒に伸び始めて次第に開花する
7,8月にピークを迎える
白根御池手前のミヤマハナシノブ
これくらいたくさん花が付くのが本来の姿
5
白根御池手前のミヤマハナシノブ
これくらいたくさん花が付くのが本来の姿

感想

何もないようで なんでもあるところ
7年ぶりに登った北岳はそんなところでした。

2015〜2017まで3年連続で登っていましたが、あれから7年…
あの頃は毎月一山登っていたものですが、結婚すると独身の時ほど自由が利かなくなるもので、ワンシーズンに一回登山できれば御の字。
普段鍛えていないので筋力低下が心配ですが、キタダケソウが見たくて来てしまいました。

夏山トップシーズンにはまだ早いようで、ハイカーの車であふれかえる芦安も前夜
0時到着でまだ余裕がある感じ。
その代わり、芦安〜広河原までのバス・乗り合いタクシーの本数は少なめなので運行スケジュールを確認しないと思わぬところでタイムロスが出ます。

始発バスに乗って夜叉神トンネルを抜けると飛び込んでくる間ノ岳と北岳。
またここに来たなと思う広河原も今は程よい静けさ。
野呂川越しには青空をバックにそびえる北岳。
日頃のトレーニング不足であのてっぺんまでたどりつけるだろうか…

緩やかな登りの大樺沢コース下部は通行止めなので白根御池へのルートへ。
白根御池手前までは急な尾根を登るスパルタンなルート。
木の階段・梯子が15本連なる、これからたどるべき道が壁のようにそそり立つ厳しいコース。
序盤から険しいコースだけど、キタダケソウに遭うためなら文句は言わない。

傾斜が緩くなると白根御池に到達。
険しい山中にこんな穏やかな場所があるのが不思議な空間。
第二の難関、急登の草すべり前に一息つけるポイントです。
豊かな水に恵まれる場所で、南アルプスの天然水飲み放題。
ハイドレーションを満水にして先に進む。

大樺沢二俣で左俣と右俣コースの分岐。
まだ雪渓がしっかり残って、雪解けした場所も花が咲きそろうのはこれからといった感じ。
キタダケソウに最短でアクセスしたかったので今回は左俣の雪渓を歩いてみました。
昨日までは雪が締まっていてアイゼンがしっかり聞いたようですが
今日は雪は緩んで10本詰めアイゼンでもグリップせず、一歩進んで半歩下がる感じ。
しばらく頑張ってみたものの雪渓上部は傾斜がさらにきつくなるのであきらめて夏道へ。
まだ夏道はしっかり出ていませんが、先行者のトレースをたどって八本歯コル下へ。
振り返ると鳳凰三山の頂上と肩を並べる高さになって、八ヶ岳も頭を見せている。
北岳バットレスを眺めながら、木の梯子でさらに高度を稼ぐと稜線へ飛び出しました。

これまで北岳に来た時は稜線到達の頃にはガスが上がってきて展望が無いことばかりだったのに
今日の稜線は青空の下!
富士山や間ノ岳・農鳥岳が美しい姿を見せてくれました。
ここまでのコースで体力をかなり消耗したので少し歩いて小休止の繰り返し。
それでもキタダケソウを見るために一歩ずつ前へ。
すれちがった登山者からキタダケソウの咲く場所を聞いて
絶対に見落とすまいと目を凝らして進みます。
白い花はたくさん咲いているものの、それはハクサンイチゲ。
美しい花なのだけど、今日会いたいのはあなたではないんだわ…

会いたかったキタダケソウ、トラバース道の片隅にひっそり一株だけ咲いていてくれました。
雪解けと同時に咲き始め、ハクサンイチゲが咲くころには消えていく儚い花。
氷河期の生き残りのこの花、昨今の温暖化で6月に来ないとみずみずしい花は見られなくなりつつあります。
ただ一株、それももう終わりかけの株でしたが、自生しているものを見ることができてうれしかった…。

キタダケソウはほぼ終わっているものの
雪解け後の斜面はハクサンイチゲ、シナノキンバイ、ミヤマオダマキのお花畑。
天空のお花畑を眺めているとここまでの疲れが吹き飛ぶ感じでした。

北岳山荘からの道と合流する箇所で小休止をとって北岳山頂へ。
午後になって多少雲が増えてきたものの、まだまだ素晴らしいパノラマは継続。
西側から姿を現す中央アルプス、仙丈ケ岳も見ながら一歩ずつ前へ…

14時半、広河原から8時間半かけて北岳山頂へ到達。
仙丈ケ岳、甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山、富士山、間ノ岳、農鳥岳、塩見岳…
ああ、北岳山頂からはこんな景色が見られたんだ…。

人もまばらになった山頂でしばし休憩と写真撮影をして
本日の宿、北岳肩の小屋へ入りました。
肩の小屋は水の確保が大変なようで、宿泊者も自由に使える水は無し。
稜線に立つ山小屋はどこも水の確保は大変なようですね。

何とか無事に山小屋へ入れたものの、今日中に広河原まで下山するとなるともう無理かも…。
筋力低下と年齢ゆえの体力低下で、もう北岳日帰り登山は無理かな。
美味しい夕飯を頂いて、中央アルプスに沈む夕日・夕映えの鳳凰三山と富士山を見ながら体を休めました。

翌朝、日の出を見ようと外に出てみると一面の霧。
山で見る朝日はアルプス登山の醍醐味ですが、今回はお預けになりました。
下山に備えて、朝ご飯をたっぷり頂いてから出発。
霧の稜線を歩きながら、雷鳥に遭えないかなと思いましたが、今日は姿を現してくれませんでした。

昨日までの疲れがたまる足を引きずりながら右俣経由で下山。
白根御池からの下りが足の疲れに追い打ちをかけ、下山後には歩くのもつらい筋肉痛になりました。
普段から鍛えていないと、登りよりも下りが辛くなるんだなと実感…。

肩の小屋から4時間かけて無事に広河原へ。
10時発のバスには間に合いませんでしたが、乗り合いタクシーに乗せて頂くことができ、さほど待たずに芦安へ戻れました。
北岳山頂ではダウンを来ても寒かったのに、下界は厳しい暑さ。
明日からまたいつもの生活だな…と現実に引き戻されます。

温泉に入って、土産物を購入してから妻が待つ名古屋へ。
家に近づくと、夜でも行きかう車・お客で込み合うラーメン屋・明るい繁華街…
町は便利なものであふれていました。
一方で山には、便利な乗り物も、蛇口をひねれば出てくる水も、いつでも何でも買えるコンビニもありません。
でも、素晴らしい風景・美しい花・さわやかな空気・野鳥の鳴き声…
山を愛する人が求めるものはなんでもある世界だなとしみじみ思います。

何もなさそうで、なんでもあるところ。
いつかまたそこへ行きたいな、と思いながら家で待つ妻のもとに帰りました。

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無雪期ピークハント/縦走 甲斐駒・北岳 [3日]
北岳、間ノ岳:二俣、八本歯のコル経由
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
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北岳
利用交通機関: 電車・バス
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
ハイキング 甲信越 [2日]
北岳
利用交通機関:
技術レベル
1/5
体力レベル
2/5

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