夏山修了山行 南八ヶ岳 赤岳・横岳・硫黄岳縦走
- GPS
- 31:26
- 距離
- 23.7km
- 登り
- 2,014m
- 下り
- 1,968m
コースタイム
【7/31】4:40美濃戸口で朝食5:50→6:50美濃戸山荘→(柳川南沢)→9:25行者小屋・行動食10:00→(文三郎尾根)→11:05阿弥陀岳分岐→11:50赤岳頂上・行動食12:40→13:20赤岳天望荘(泊)
【8/1】5:40赤岳天望荘で準備体操5:45→6:25日ノ岳6:30→6:55三叉峰7:00→7:20奥ノ院(横岳主峰2829m)7:30→7:42(台座の頭付近)7:49→8:15硫黄岳山荘8:30→8:50硫黄岳9:00→9:15赤岩の頭9:20→10:05水場10:10→10:20赤岳鉱泉へで昼食10:40→(柳川北沢)→11:58美濃戸山荘12:08→12:58八ヶ岳山荘13:20⇒「もみの湯」経由で帰宅の途へ⇒22:15三宮
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
赤岳山頂辺りは、紫のチシマギキョウ、黄のミヤマダイコンソウがたくさん岩影に咲いてました。横岳〜硫黄岳辺りは登コマクサが山道の両側にたくさん咲いていました。信じられないほどの数で、朝露を受けて光り見事でした。ウルップソウ、チョウノスケソウ、バイケイソウは花が終わっていました。 そのほか、ウサギギク、シナノオトギリ、イワベンケイ、ウスユキソウ、ゴゼンタチバナ、ダイモンジソウ、アカシュウマ、ヨツバヒヨドリ、ミヤマウツボグサ、コバギボウシ、ホタルブクロ、ヤナギラン、シモツケソウも咲いていました。 写真の撮影場所は[写真詳細]右側の撮影データの下の地図で確認できます。 ニホンカモシカの子供、ホシガラス、イワヒバリに出会えました。 赤岳天望荘は超満員、ぎゅうぎゅう詰めでした。大きな五右衛門風呂に入りました。 ◇地 図 昭文社「八ヶ岳」 ※参加費用 約28000円 |
写真
感想
今回の夏山登山教室の修了山行は参加者26名、CL、SLの他、6人編成4班体制とした。両日とも好天に恵まれ、南八ヶ岳の自然と周りの眺望、数々の高山植物を満喫でき、最高の修了山行となった。しかし悪天候で雨風等があれば、山頂付近の状況は一変するとのことであるから十分な準備を忘れてはならないと感じた。
【7月31日】30日夜に三宮花時計前に集合、バスに乗り込んだ。31日早朝美濃戸口到着、身支度を整え出発。美濃戸山荘を経て行者小屋までは林道と南沢沿いの緩やかな道。行者小屋から急勾配の文三郎尾根を通って分岐に出る。この尾根は「心臓破りの坂」どころではない代物。尾根の大部分はエキスパンドメタルの階段、石ころは止まり、水は抜ける構造で、いいアイデアだと感心する。
分岐から山頂まではさらに厳しい岩場、ちょっとの油断で事故に繋がりそうだし、今日は登山者が多い。標高差であと300m、集中を切らさないようにと自分にいい聞かせる。疲れているせいか標高が高いためか、体が少しふらつくのを感じながら登る。山頂まで厳しい岩場が続いた。ここで昼食の後出発、赤岳天望荘はすぐそこ。
【8月1日】横岳も厳しい岩場、クサリ場、ハシゴが続く。班編成が乱れないように人員の確認を繰り返す。横岳〜硫黄岳の登山道の両側には高山植物保護のロープが設置されていて、そこには可憐なコマクサ、女王の名に恥じない気品と美しさに圧倒される。硫黄岳山荘横には「お花畑」、キバナシャクナゲ自生地とあるが、開花時期は終わっていた。硫黄岳山荘から硫黄岳まではガレ場で、目印に7つのケルンが立ち並ぶ。
硫黄岳から赤岩の頭を通って樹林帯の中のジグザグ道を赤岳鉱泉へ下る。ここから北沢の渓流沿いに美濃戸山荘まで戻り、美濃戸口へと歩いた。
【1日目】今年の修了山行は昨年と違い。10日前には梅雨が明けお天気に恵まれた山行になりそうです。私が初めて参加した3年前の修了山行の参加者は9名でその内受講生は3名でした。その後参加者は20名、22名と増え続け、今年は26名の参加となりました。しかも20歳・30歳代の参加者が3名もあり、元気いっぱい、活気ある山行です。
登山口である美濃戸口には予定より早くバスが着き、おかげで約1時間早く標高差約1400mの本日のメイン赤岳2899mに向けて出発することができた。美濃戸山荘までは、整備された木立の林道をなだらかに上っていく。途中かなりの台数の車が我々を追い越して行った。美濃戸山荘までは一般車両が入れるようだ。美濃戸山荘からは南沢を登った。この沢道にはいたるところに流木の山が沢をまたいでいた。途中若いカップルの登山者が多いのに目を見張る(気をとられる)。右に阿弥陀岳を見ながら、長い急坂を登りきると高原の中ほどに行者小屋2350mがあった。
ここからは急坂が連続し、息を切らしながらやっとの思いで阿弥陀岳分岐2650mに着いた。この分岐の斜面はお花畑になっており、コマクサ・タカネツメクサ・ツシマ?キキョウ・ミヤマダイコンソウなどを見ることができた。赤岳山頂までは岩稜帯を一歩一歩慎重に登った。山頂からは遠望は望めなかったが、富士山のシルエット?が微かに見えた。集合写真を撮ったのち赤岳天望荘に下る。予定より早く到着したので、夕食までの間は例年のごとく談話室にて、口と喉のトレーニングに全員が和気あいあいにそして適度に励んだ。
夕食後はトレーニングの効果があらわれ、19時前頃から寝始める人もいた。私が寝付いたのは消灯の21時頃だったでしょうか?(TA)
【2日目】2日目は本日の核心部である横岳と硫黄岳を登頂し、赤岩の頭から赤岳鉱泉方面へ下山します。赤岳天望荘前でご来光を拝み、朝食を済ませ、準備体操後、スタートしました。さすが、南八ヶ岳の稜線です。いきなり、梯子、鎖の連続です。まずは横岳へ向かいます。痩せ尾根は東西がすっぱり切れており、高度感たっぷりです。緊張感がたまりません。これが山登りの楽しみの一つですね。三叉峰で海の口からの杣添尾根と合流し、まもなく、横岳の主峰・奥の院2829mに到着です。このあたりで南に富士山、さらに、赤岳と阿弥陀岳の間に南アルプス甲斐駒ヶ岳・北岳、東は秩父に連なる金峰山・甲武信ヶ岳も見えました。大パノラマです。奥ノ院で記念撮影を済ませ、いよいよ、この縦走一番のスリリングな鎖場、横ばいです。皆さん慎重に・・・。
不思議なものです。危険な個所を過ぎるとお疲れ様の意味を込めて、高山植物がお出迎えです。「こまくさ」の美しい群落が登場です。4本〜6本のピンク色の花弁が氷を抱いたような薄緑色の葉から伸びています。これが群落ですから驚きの本数になります。今までコマクサは数多く見てきましたが、ここまでの群落は初体験です。しっかりデジカメに収めて、再び下り始めます。正面に硫黄岳の全体が見えるとまもなく、鞍部の硫黄岳山荘に到着です。
20分程度の硫黄岳の登りを歩くと頂上でしばしの休憩です。右側には硫黄岳の爆裂火口が見えます。すっぱり切れた火口壁に近づくと硫黄の山肌が迫ります。予定時間を50分遅れているため、すぐに下山します。右手にオーレン小屋や夏沢峠を見ながら左手の赤岩の頭から赤岳鉱泉に向け一気に下降です。赤岳鉱泉で食事を摂り、渓流美を楽しみながら美濃戸山荘を目指します。ここまで来ると真夏の暑さが戻ってきます。山荘で湧水から引いた水を頭からかぶると気分爽快でした。あとは、バスが駐車している八ヶ岳山荘まで歩くだけ、皆さん、少々バテ気味でしたが、無事に下山できました。本当にお疲れ様でした。最後に今回のCLの配慮で「もみの湯温泉」にも入浴できました。もちろん、入浴後のビールは欲求を満たす、最高の祝杯でした。(YA)
夏山終了山行 行ってきました。そして無事帰ってきました。沢山の初体験を経験し、沢山の感動と高山の魅力を堪能した。2日間でした。バス車中泊と山小屋の
カイコ棚泊(山小屋泊はこれが普通なのでしょうが・・)は、一寸、苦痛だったけど、そんな事は些細な事で、感動と感激の連続でした。山行開始の「美濃戸口」あたりは、手の付いていない森林が続き、苔むす足元、上部は、緑の木立・・それだけでも、大自然を感じているのに、段々高度があがるにつれ、木立が低くなりやがて、森林限界を超え、露出した岩肌となる。この変化は、呼吸を乱しながら、足元をフラつかせながら歩いてきたから実感できたものでした。文三郎尾根のキビシイ登り、はしごやクサリ場をなんとかこなした目の前には、なんとも可憐な高山植物が待っていてくれました。なんなんでしょうね・・この感動は・・こうしてここにこないと分からないものなのです。そして、八ケ岳の山々の美しい姿・・時間とともに変化する気象の中で、同じ容を見せない様子は、ライブでないと味わえません・・山の魅力は、無限に広がり、とりつかれていくのでしょう。ご来光(ここでもいうのか分かりませんが)を仰ぎ見、雲海を目の下にし、遠くに幻のように浮かぶ富士山を見て・・コマクサの群生に大感激し・・厳しい環境の中を、いろいろなものが、けんめいに生きている事を感じた2日間でした。大変人気のある場所なので、ルートの途中では、渋滞もあったけど・・山が好きな人なら行ってみたい上位人気だけのことはある・・魅力満載の場所でした。
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