ライチョウと花盛りの立山・奥大日岳・大日岳縦走―タテヤマチングルマは見つからず
- GPS
- 31:05
- 距離
- 25.3km
- 登り
- 1,648m
- 下り
- 3,100m
コースタイム
- 山行
- 6:00
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 7:35
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 9:40
天候 | 1日目:晴のち曇 2日目:晴のち曇のち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
新宿西口都庁大型バス駐車場23:00(毎日アルペン号)¥15500 室堂ターミナル07:00 復路: 称名滝バス停15:55(称名滝探勝バス)¥500 ※ホームページに記載があった15:00発が現地ではなかった。 立山駅16:10 立山16:23 電鉄富山17:25 富山20:41(北陸新幹線「はくたか578号」) 大宮22:58 |
写真
感想
7月も下旬になれば梅雨も明けるだろうと7/26(金)-27(土)で計画した今回の立山。
本当は白山に行こうと計画していたのだが、金沢からのバスの運行開始が初日の翌日の土曜日からだったので断念し、立山に変更したのだ。
立山は8年前剱岳へ登った時、
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-175282.html
雄山と大汝山だけしか歩いていないので、今回は雄山〜大汝山〜富士ノ折立〜真砂岳〜別山、そして翌日に奥大日岳〜大日岳を歩くつもりだ。
剱岳の時は信濃大町まで夜行列車の「ムーンライト信州」で行き、そこから立山黒部アルペンルートで室堂に向かったのだが、今回は7/25夜新宿発の夜行バス「毎日アルペン号」で一気に室堂へ至る。
確かにどうせ同じ眠れない夜行で向かうのならば一気に室堂まで行ける方が楽だ。
だからムーンライト信州は2018年をもって廃止されてしまったのだろう。
そして眠れないと思っていた夜行バスも意外とそれなりに眠れ、朝7時に室堂へ到着。
南海上には台風に発達する熱帯低気圧があり天気予報は微妙だったのだが、立山には雲ひとつかからない晴天だった。
一ノ越へ向かって歩き始めると周囲はチングルマが花盛りで、チングルマ好きなYcは写真撮影が止まらないようだった。
室堂でバスから次から次へと学童が下りてきて、どこに向かうのだろうと思っていたのだが、一ノ越まで至る間に追いついて彼らも同じ雄山を目指していることが分かる。
一ノ越まで至ると雲一つない晴天だった室堂が嘘のようにあっという間に雲が湧いてきて辺り一面雲の中になってしまった。
そして、登山道も学童たちに占拠されてしまいなかなか進まない。
周囲は何も見えないし、強制的に登らされたこの学校登山は果たしていい思い出になるのだろうか。
長野県出身者は小さなころに無理やり山に登らされるのでその後山に登らなくなるという話を聞いたことがあるが、長野県に限らずこういう学校登山ならそうなっても仕方がないかなと思う。
雄山に向かって雲の中進んでいくと、すぐ横にライチョウ登場。
なんだか今日は騒がしいなと首をかしげていた。
一ノ越から雄山の間という一番登山者が多いところにライチョウがいるなんて思わなかった。
雄山に到着すると、ちょうど雄山神社での祈祷が始まるとのことでそれに参加。
そういえば、8年前にここに来た時も神官の姿を見かけたが、祈祷に参加しようとは思わなかったものだ。
最後にお神酒を飲んだのだが、空きっ腹だったので少し酔ってしまったようだった。
雄山から先は登山者も減り快適な縦走となる。
どんどん天気は悪くなるかと思ったのだが、時折雲が切れ、下の室堂や雷鳥沢が見下ろせた。
そしてそんな見晴らしのいい岩場でまたライチョウを発見。
今度はオスとメスだったのでどうやらつがいのようだ。
そして大汝山手前では今度は登山道を歩く子連れのメスのライチョウを発見。
こんなに簡単に次々とライチョウが現れるなんてさすがに立山だ。
さらに大汝山の先では、ハイマツをついばむオスのライチョウがいた。
今までライチョウを見たことがなかったというYcはたくさん写真を撮っていたが、ここまでライチョウが現れると、さすがにもうそんなに写真は撮らなくていいかなという気持ちになってきた。
大汝山を過ぎるとさらに登山者は少なくなり、富士ノ折立、真砂山と快適な縦走。
富士ノ折立を過ぎ真砂山へ向かう縦走路は、間近に氷河認定された内蔵助カールの雪渓を見ながらの迫力のある気持ちのいい縦走路だった。
この日は雷鳥沢に下り、前回も泊まった雷鳥沢ヒュッテに宿泊。
別山から雷鳥沢に至る間はチングルマとハクサンイチゲを中心としたお花畑になっていたが、イワイチョウがたくさんあるのが珍しかった。
今までイワイチョウは沢沿いに一株二株ほどあるものしか見たことがなかったのだが、ここではチングルマに混ざって群落を作っているのである。
それだけ立山の積雪量が多く、夏場でも雪解け水が豊富ということなのだろう。
前回雷鳥沢ヒュッテで相部屋で泊まった時は2段ベッドだったのだが、今回の相部屋は大広間という名前のとおりの大きな部屋だった。
個室に泊まる人が圧倒的に多いらしく、大広間には我々を含めて7名しか泊まらなかったので快適だった。
前に泊まった時は談話室でごろごろしながら「めぞん一刻」を読んだのだが、ごろごろできるような広い談話室はなくなってしまっていた。
2日目は、熱帯低気圧から変わった台風が最初の予報より本州内陸に進んでくるらしく天気予報は悪かったのだが、起きてみると思いのほかいい天気。
稜線を歩く間だけでもこの天気が続いてくれればいいと思いつつ歩き始める。
雷鳥沢からコバイケイソウの群落のなか新室堂乗越に上がり、そこからは思ったとおりの気持ちのよい縦走路の始まりだった。
目の前にこれから目指す奥大日岳が見えている。
振り返ると、昨日歩いてきた立山の稜線が全て見え、その向こうには、槍ヶ岳、穂高岳、鷲羽岳から笠ヶ岳、そして薬師岳が優美な姿を見せている。
こんなに気持ちのいい稜線なのに、歩いている人も少なく至極快適だ。
今日は、白山に行っている友人と穂高を歩いている友人とがいるが、それぞれ雲が多そうであちらの天気はどうなのかなあと思いつつ歩く。
足下にはあいかわらずチングルマが多い。
チングルマには花がピンク色の変種であるタテヤマチングルマがあるとのことで、昨日からYcはそれを探しているのだが、これだけチングルマがあるのに結局見つけることはできなかった。
奥大日岳の山頂は、最高地点と三角点がある場所とで2箇所に分かれているのだが、最高地点の方は縦走路を逸れた行き止まりのところにあるので行く人が少ないらしい。
我々の他には前後して歩いていた夫婦しか来なかった。
Ycにヨガのポーズを教えてもらえるくらいに人が来ない。
剱岳と立山、そして富山湾を目の前にしながらゆっくりできる、今回の山行の中で一番いい場所だった。
その後三角点のある山頂へ行くと、そこは山頂の看板があるからか人がたくさんいた。
奥大日岳と大日岳の間には少々岩場もあったが、終始気持ちのよい稜線だった。
ところどころ雪渓が残っているのもいかにも日本海側らしい。
雪渓のところではキヌガサソウやサンカヨウが大群落を作っていて、雪の多いところは高山植物も多くていいなあと思う。
大日岳でもゆっくりしていると、いよいよ南側から雲が立ち込めてきて、一気に立山、剱は雲の中に隠れていった。
ただ大日小屋からは稜線を外れるタイミングだったので、ちょうど稜線歩きをしている段階では天気に恵まれたのだ。
大日平までは思いのほか岩がゴロゴロした所が続き、さすがに疲れたな思った頃に大日平に到着。
ここは湿原になっているので、トキソウやらホソバノキソチドリのようなあまり見ない花もあった。
称名滝まで到着すると、自然保護解説員の人がいて話しかけられる。
タテヤマチングルマが見られなかったと話すと、「私は撮ったことある〜」と自慢されちょっと悔しかった。
称名滝から立山駅までのバスはネットで載せてある時刻表と現地の時刻表で時刻が違い、15時発のものがなかったので1時間ほど待つことになる。
その間に小雨だった雨が本降りになりちょうといいタイミングで下りてきたなと思う。
立山駅から富山駅に向かう富山地方鉄道は、今までいろいろな鉄道に乗ってきたがこんなに横揺れ縦揺れする電車は初めてで、きちんと保線作業してるのかなと思ってしまった。
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