中央&南アルプス縦走
- GPS
- 123:41
- 距離
- 297km
- 登り
- 16,226m
- 下り
- 16,912m
コースタイム
- 山行
- 7:29
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 7:30
- 山行
- 17:22
- 休憩
- 1:54
- 合計
- 19:16
- 山行
- 11:26
- 休憩
- 2:37
- 合計
- 14:03
- 山行
- 16:32
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 17:24
- 山行
- 22:06
- 休憩
- 2:18
- 合計
- 24:24
天候 | 概ね晴れてたけど雷、大雨、酷暑等いろいろあり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
飛行機
|
コース状況/ 危険箇所等 |
茶臼岳の先が土砂降りでウソッコ沢あたりが増水してめっちゃ怖かった( ;∀;) ルートファインディングが難しいところが数か所あり、多分、登山道の一部が水没していたんだと思います。その他の危険個所については、宝剣の鎖場くらいでしょうか?一般縦走路なので特に危ないところはなかったかと思います。 |
その他周辺情報 | このコース上で一番立ち寄りたいのは、個人的には井川から静岡側のCasso横沢です。今回はトーストを食べましたがとーーーーっても美味しかったです! |
写真
装備
個人装備 |
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
テント
シェラフ
シュラフカバー
|
---|---|
備考 | 虫よけ、かゆみ止め・・・いいにおいのするもの(自分がくさくなるので・・) |
感想
ガーミンのログは以下の通り
距離322.68 km、タイム100:46:08、総上昇量21,116 m
夏休みを利用して中央と南アルプスを縦走していきました。
諸事情により、北アルプスはなしにしました。
*この記録は自身への備忘録として書いています。
【1日目】ロードで中央アルプスへ
始発の飛行機でセントレアまで。そこから鉄道で松本駅に移動。乗り換え時間の間にガスカートリッジを購入(飛行機に乗せることはできないので)。本当は私服を返送したかったけど、土曜で郵便局は開いていない、ヤマトは遠い、仕方なく持って山に行くことに。下山後の荷物は静岡のヤマトに届くことになっている。
新島々駅に到着し、昼食を取る。そのあと駅前のセブンイレブンで行動食を購入し、準備完了。登山開始です。
向かう登山口は中央アルプスの木曽福島登山口。ロードを走って向かいます。松本方面から南に進めば早いですが、奈川渡ダムを経由していきます。難しいのは狭いトンネル。場所によっては自分が壁に張り付いても、車二台が対向できない場所もある。なのでトンネルはなるべく全力疾走。自分の存在はヘッドランプで知らせる、という具合で進みました。奈川度ダムの分岐を木曽の方に行くと一気に交通量が減りました。
木曽に入ると登りはそこそこあるけど走りやすい。自販機も所々にあるので水分補給もできる。峠を越し、日が暮れたころに町に到着。閉店前のスーパーマーケットまるとでチョコモナカジャンボを購入。さらに先に進み、木曽町日義駅のセブンで晩御飯を購入(確かミートソースパスタ)。食事を終えてさらに少し進み、道の駅「木曽福島」に到着し、本日はここのベンチでビバーク?した。
【2日目】中央アルプス
道の駅を出て登山口に向かう。登山口は木曽福島Bコース(だったと思う)。道の駅から登山口はかなりの距離があった気がする。
最初の主峰は木曽駒ケ岳、そんなに距離はない。実は前に来たときはバックカントリーだったので、夏山は初めて。良い展望。その先にとんがった山が見える。次に向かう宝剣山。前来たときは氷と岩のミックスでそこそこ怖かったけど、氷がなければそんなでもない。さくっと登頂・・・と思ったら結構渋滞。一応通過したので先に行こうと思ったけど、そう簡単にはこれない場所、渋滞に並んで記念撮影をすることにした。ま、レースしているわけじゃないしね。
そしてそのまま稜線を縦走、そんなに長くは感じない。向かうは最後の主峰、空木岳。近づくと巨大な岩山、空木岳が見えてくる。「これ登るのかー!?」と思いつつ、でもわかりますよ、見えているのは偽ピークですよね?登ってみるとやっぱり偽ピーで、ほんとの山頂はさらに登ったところにありました。
まあ、それはさておき、ここから先は走りやすい道。飛ばして降りて、2時間くらい?で駒ヶ根に下山しました。
なんだか終わった気分になってしまい、駒ヶ根のバス停で1時間くらいぼーっとしていました。我に返り食事をしに町へ。充電もしたかったのでマックに向かうが充電できるテーブルはなく、ガストへ。そこで充電しながら食事。それを終えてからコンビニに行動食を買いに行く。そして近くの公園のベンチでビバーク、一日を終了。
この日は町に降りてからの行動がもたもたして、無駄に時間をかけてしまった気がする。あと、公園で寝るのは蚊の攻撃がすごくてまともに寝れるものではなかった(寝たけど)。
【3日目】ロードで南アルプスへ
駒ヶ根駅の脇をすり抜け、中央アルプスの入り口、市野瀬に向かう。とにかく眠い。睡眠時間を十分に取ったつもりだが、蚊の攻撃でよく眠れていなかったのかも。途中、広いところを見つけては何度もプチ仮眠を取りながら進む。それにしても自販機がない。そしてずっと登りだし、暑い‥
結局、市野瀬に到着したのは夜が明けてから。自販機を見つけたのも市野瀬に入ってから公民館で発見。バナナオレうまし。
市野瀬に流れる川にかかる橋を渡り、少し行くと登山口、地蔵尾根が始まります。最初の方は登山道と林道のミックスで「林道でいいんじゃないの?」と何度も思った。破線ルートだけど、普通に歩ける。
長い尾根が終わり、稜線に出るといよいよ仙丈小屋を経由して仙丈ケ岳、最後の急登を登りきり山頂に到着す。その先の大仙丈ケ岳から仙塩尾根が始まる。初めて歩くルート。ただ、時間も夕刻なので少し進んだ伊那荒倉岳のちょっと先にある高望池付近のひらけたところで休むことにする。ごろ寝。夜間は少し雨が降ったが木陰のためほぼ濡れず。
【4日目】南アルプス北部、仙塩尾根縦走
未明に起きて、水場で水分を補給して出発する。明日には山を降りるつもりだから今日が正念場だと思った。目指すは最低でも三伏峠、あわよくば百間洞と思ったけど、それはさすがに無理だった。
仙塩尾根は大変と聞いていたが、たしかに。まず、三峰岳でっかい、登るの大変。阿部荒倉、北荒川も大変。塩見はクライミングみたいだけど、ここは来たことがある。長い仙塩尾根が終わり、塩見小屋を通過、一気に三伏峠を目指した。例の大会しているからスタッフさんいるかと思ったけど、三伏には誰もいなかった。水だけ購入し、先を急ぐ。
三伏峠を出てしばらくすると雨が降り出した。最初は小雨だったからそのまま走っていると本降りに変わった。服が濡れて急激に体温が下がってきた。疲れでスピードが落ちていて、だから体温も上がってないのだ。これまでのトレラン大会ではエネルギーを使い切って突然震え出したことが何度かある。しかもこの時、食事をほとんど摂っていなかった。「ヤバイ、これ死ぬやつ」と思った。もちろんまだまだ余力はあるし、山小屋との距離はそれほどない。ただ、死んでもおかしくない条件は揃っていた。そう直感した瞬間に、自分でも知らなかったスイッチが入ったみたいだ。急に足が動きだした。疲労が強く、登りで息を切らしていたのがウソのようにガンガン登れる。何故か息も乱れない。「これが火事場の馬鹿力なんだ」と思った。結局コースタイムの半分くらいで小河内岳避難小屋に到着した。
南アルプスは避難小屋でも管理人が常駐していることがある。ここもそうだった。管理人さんはラジオで高校野球を聞きながら書類を書いていた。50日ここに滞在しているらしい。湯呑みに白湯を出してくれたので少し話をしたが、そのうち雨は止んだ。ここの避難小屋に幕営地はない。今回の行程では山小屋、避難小屋泊を禁じているので、先に進むことにした。まだ、時間はある。
2時間半ほどで高山裏避難小屋に到着した。ここは小河内と打って変わって人が多い。どうやら大会の選手達がここを通るかららしい。とりあえず自分はシェルター立てたいから小屋で声をかけるが管理人がいない。お客さんは「さっきまでいたけど、二階かな?」と見に行ってくれたりしたがいない。20分以上は待ったかな?テント場方面から管理人さんが「困ったな〜」といいながら戻ってきた。こちらを見て「スタッフ?」と聞いてきたので、「違う」と答え、テント場使いたい旨を話すと「そのテント場が困ってるんだよ」とのこと。どうやら宿泊がいっぱいで選手の場所すらないらしい。それは自分も困る…管理人さん「我慢できるなら張れることは張れる」と言う。それはもちろん!と言うと案内されたのが、水場の敷地だった。小屋から往復30分・・・しんど。水場(枯れている)に降り、干上がった沢を少し登ると確かにテントを張れる場所がある。誰もいない特等席。今日はここで就寝。
【5日目】南アルプス南部、赤石から聖の主峰を抜け大雨の中を畑薙へ
日付が変わるころに目が覚めた。手元に残ってる最後の食料、トマトカレーを食べる。これを食べるのを実は楽しみにしていた。
避難小屋まで登り返し、テント場を抜けて荒川方面に向かう。途中の水場で水分補給をする。前岳に登り、荒川小屋を抜け赤石に向かった。小赤石岳の辺りで少し明るくなってきた。暗がりの中に雲海が見え、その先に富士山があり、富士山の山頂の高さにさらに雲が広がっていた。二層の雲。赤石岳に登頂。素晴らしい朝焼けが見れた。
稜線上をトラバース気味に移動しながら百諒燭貌る。今回の行程の中で一番歩くのが楽しい区間だったかも。まあ、そのあとの山がえげつないことを知っていたので身構えてはいたけど。視界の向こうに山が連なって見える。正面にそびえる聖岳ははるか遠くに見えて、丸一日はかかりそうに見える(実際にコースタイム的には一日分くらい?)。一番手前は中盛丸山。登山道の先にちょこんと、小さく見える山。実はこの山がえげつない。以前もえらい目にあっている。近寄ると全貌が見える。百瞭兇話に向かってずっと降りた先。そこを起点に中盛丸山の山頂まで目線を動かすと、この山のでかさがよくわかる。ひぇーっ、これ登るんだよね?とびびる。まあ仕方ない。しかもそのあと、兎岳、聖岳と続くのだ。
百瞭兇泙嚢澆蝓¬疑瓦巴羸拘飮海謀个襦しんど。登り切ってまた下る。あまり考えないようにする。次は兎岳。強烈な登り返しが終わると「小兎岳」。「え?小?」兎は二匹いました。再び山頂から降り、登り返してやっと「兎岳」です。ちなみに「小」とはあるけど、そんなかわいい山じゃないです。そして次にこの行程における最後の主峰、ラストボス、聖岳(前聖岳)を登る。しんどいけどでかい山は最後だと思うと頑張れる。
聖岳を登り、聖平小屋に来た。きれいな小屋。たくさんの人。スマホと時計の電池が残り少ないので山小屋で充電をしたかった。だが、発電機が動くのは16時から。まだ2時間以上ある。ここでは水分だけ補給して先を急いだ。あとは上河内岳を残すのみ。大したことはない(はず)。まあまあしんどいけど頑張って登り、しかもピークは踏まなくて良さそうなので、「また今度!」と独り言を言って茶臼に向かう。茶臼小屋に50分ほど滞在し、スマホと時計を充電。ここでログを切らしたくないからよかった。山小屋の人に出発を伝えると「横窪沢?」と聞かれた。「畑薙までおります」と答えた。びっくりはしていたけど「気を付けて」と言ってくれた。
茶臼を抜けると雨が降り出し、やがて本降りになった。すごい雨量。でも畑薙に降りればどうとでもなると思ってた。足は動いているし、ガンガン降りていける。高度も下がってきて寒くない。横窪沢まで1時間かかっていないように思う。すぐに到着したが素通りして先に進む。
雨はさらに強くなる。登山道が沢になっている。できれば降りた後のロードも長いから足は濡らしたくない。皮膚がやられるので。でも避けようはなかった。そしてウソッコ沢。沢の水量がすごくて怖い。落ちたらあっという間に流される勢い。このころ日も落ちてきてくらい。道がわかりにく。多分、一部の登山道が水没していたのだと思う。正確にピンクテープをたどってきているのに道がわからなくなった。勘に頼って岩を登ると登山道を見つける。いやー、まじで怖い。
つり橋が出てきた。畑薙は近い。そしてヤレヤレ峠!これでも登山道を登ることはない。つづら折れを降り切るとついに畑薙大橋に到着。すでにあたりは真っ暗で何も見えず、沢の轟音だけが響いている。橋を渡る。やっと山が終わった。ほっとした。
下山中にずっと考えていたことがある。井川オートキャンプ場のインスタントラーメン。この手前に赤石温泉があるのだけど、お店が開いている時間にはつけない。でも2年前、遅い時間までキャンプ場の売店でラーメンを売っていたのは覚えている。あの大会の期間中だし、今回もきっと遅くまで空いている。買うものは決めている。カレーヌードルとシーフードヌードルの二つ!絶対食べたいと思っていた。ただ、距離を測ると約20キロ・・・こんなにあったっけ?10キロもないと思っていた・・・
長い道のりだった。ザックは水に濡れて重い、靴もびしょ濡れなので乾かしたい。キャンプ場をあきらめて休憩を取ろうかと思った。でも、どこも地面が濡れていてとても体が休まりそうにない。自販機のひとつもない。10キロくらい歩いたところで腹をくくった。もう井川まで行くしかねえ!このままいけばキャンプ場につくのは夜中。でもカップヌードルあるかも知れない。淡い期待を抱いて歩き続ける。
車道のガードレールは汚れ、苔が生えていた。ふとその汚れと苔が、子どもの書いたイラスト?みたいに見えた。そんなわけないことはわかっている。目線を前に戻して歩くと、またイラストのように見えた。「そんなわけないよね?」と目を近づけてじっとみる。じーーーーっとみる。やっぱり苔だよね。自分は幻覚を見ないと思っていた。この時も幻覚を見ている自覚はない。でもでも、真っ暗闇でガードレールをまじまじと見つめる自分の姿を振り返ると、明らかに幻覚見ているよね・・・という結論に至った。振り返ると、石に漢字のようなものが見えたり、登山道の先に巨大建造物が見えたり・・・どれも「見間違い」とはわかっているから幻覚だと思っていないだけで、今考えると幻覚をみていたのだ。今も覆い繁る森の葉っぱが動物や怪獣に見える。見ようと思えば誰でもそんな風に見ることはできる。ただ、今の自分にはそれが妙にリアルに感じている。これが幻覚なんだ。ついでに、一瞬人の話し声が聞こえた気がした。よく耳を澄ますと沢の音だった。ラジオの音も聞こえた。誰のクマよけかと思ったでも沢の音だった。色々な人の話を後から聞いて、これが幻聴だとわかった。自分は冷静なつもり。でも、眠気を覚ますために大声で「おれ、おきろーーー!」と叫んだり、ストックでガンガン頭をたたいたり、ガードレールたたいたり、エレファントカシマシを歌ったり・・・(もちろん誰もいないのはわかっていますが)、傍からみたらどうやっても頭がおかしくなった人ですよね。
何時間歩いただろうか?井川オートキャンプ場に到着。淡い期待ははかなくも消えた。店は寝静まっている。例の大会のスタッフもいない。誰もいない。カップラーメン・・・ でも自販機があるのは知っている。久しぶりのジュースを飲む。自販機の脇のベンチに座り込む。とりあえず靴下を乾かしたい(乾いたものはもうない)。バーナーであぶってぶんぶん振り回してみた。20分くらいその作業をしただろうか?でも全然乾く気配がない。すでに雨は上がっていたけど、空気中の水分が多すぎる。そうこうしているうちに体力の限界。今日はこのベンチで休むことにした。時々車が通り過ぎ、間違いなく不審者と思われているが知ったこっちゃない。おやすみなさい。
【6日目】灼熱のロードを走り大浜海岸へ
明け方目が覚めた。ここから海岸までは70キロくらいのはず。ランニングなら6時間かからない距離。下り基調なはずだし、疲れていても昼過ぎには着くだろう、と思っていたが大甘だった。快適なのは序盤だけだった。時計をみると時速10キロ近く出ている。走りやすい。井川ダム、井川駅まで区間は自販機もちょこちょこあって楽勝だと思った。本番はその先。日本平への上り坂が始まった。長い・・・どんだけあんの?どうやら10キロくらい登ったようだ。気合を入れて半分くらいは走って登ったけど、とにかくしんどかった。日本平のパーキングのトイレで顔を洗い、下りに入る。登った分だけ下りが続くはず。昨日の雨で足裏の皮膚にダメージがある。あまりこする動きをすると皮がめくれそうなので、なるべく垂直に体重をかけて走る。もう36時間くらい食事を摂っていない。別にそんなに腹は減っていないのだが、でも食べたい。この先にあるのはカッソ横沢。井川でカップラーメン食べれなかったので、カッソのパンは絶対食べたいと思った。念仏のようにカッソのパンを思い浮かべて走った。ついにカッソに到着。「本日パン売り切れ」うそーん!とは思った。がっくりはしたけど、それほどでもなかった(とある事情で予想もしていた)。むしろ笑えてきたので、このまま行くのも面白いと思った(ちなみにコンビニまであと20キロ以上)。ただ、お店の人が「トーストならあるよ!」と言ってくれたので、注文した。超絶においしかった。
さあ、最後の30キロ。ここからが本番。森林地帯を抜け、玉機橋を渡るといよいよ町の雰囲気が出てくる。ただここからは日光を遮るものはない。時刻は昼過ぎ、一番熱い時間帯。多分38度くらいある。普通なら運動をしない気温だし、普段の練習なら10キロも走れない。でも人間は不思議、走らないと行けない状況であれば、この馬鹿みたいに重たい荷物をもって走っている。スピードも時速8キロくらいを保っている。
安部川沿いを進む。高速道路を横切り、本格的に市街地に入る。残り静岡駅まで10キロ、海岸まで15キロくらいか?ついにコンビニ、ファミマが登場。何か食べたい気持ちはあるんだけど、今はそれよりもゴールしたい。プロテインジュースとウィダーインゼリーだけ買ってその場で飲む。先を進む。暑い・・・いや、熱い・・・ほんとに死にますよ?少し速度が落ちてきた。さすがに深部体温が上がって体が拒否を起こしているらしい。途中のスーパーに入り、ガリガリ君を買う。一般客に交じって野人みたいな自分がレジの列に並ぶ。絶対おかしな人、笑。でも会計は電子マネーで済ませたぜ〜!
アラジン前を通過、ついに静岡駅前。駅の少し前、通行人に「がんばって」と言われた。そういえば、町に入って車から一人、ロードバイクで走っている人から一人、声をかけられている(ありがたい)。「がんばって」の声はこの3人だけ。自分は誰にも言わず、SNSにも書かずにこのトライをしている。知っているのは家族だけ。この6日間全体でもほとんど誰にも声をかけられていない。でも決して手を抜くことなくここまで来ている自分をほめたいと思った。
新静岡駅の五差路を右に曲がり、大浜海岸まであと4キロ。時刻は17時30分を過ぎている。なんとなく18時までに到着したい。スピードを上げた。ゴールに近づくほどにリミットが明確になっていく。「間に合うかも知れない」本気で走った。時速だと12キロ以上出ている。誰も見ていないし、ばかみたいだなと思ったけど、やっぱり些細な目標でも達成したいと思って走っていた。
浜が見えた。小さな階段を上って降りて、砂浜に降りたところで時計を止めた。17時59分。18時まで残り十数秒だった。小さな自己満足を感じた。
つかれたー!!!!!
潮風が気持ちよかった。記念に海にタッチして、それからタクシーを呼んだ。ホテルは取ってある。タクシーでまずクロネコヤマトによって預け荷物を回収し、それから薬局に寄った。足裏の皮がひどいことになっているはずなので、その処置道具を買ったのだ。そしてホテルに着き、シャワーを浴びてから足裏の処置をした。マメは左右合計6カ所あったが、意外にも皮は向けていなかった。水を抜いて薬塗ってガーゼを当てたら普通に歩けた。そしてホテルの隣でラーメンと餃子を注文した。久しぶりの、普通のご飯を食べながら、この1週間を振り返っていた。(おわり)
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