南八ヶ岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 19.0km
- 登り
- 1,770m
- 下り
- 1,770m
コースタイム
7:00 美濃戸口 出発
7:25 御小屋尾根登山口
7:45 山つつじ?の綺麗な広場で10分休憩
8:33 御小屋山山頂 通過
8:45 南方が開けた場所で10分休憩
9:30 不動清水 5分休憩
9:45 高度2296m地点の広場 おやつ休憩20分
10:45 高度2525m地点の岩場 10分休憩
11:40 阿弥陀岳山頂 到着
12:20 阿弥陀岳山頂 出発
12:40 中岳付近 30分休憩
14:07 赤岳山頂
14:10 赤岳頂上山荘チェックイン
赤岳頂上山荘で宿泊
行動時間 5:00
休憩時間 2:05
2011/6/30
5:50 赤岳頂上山荘 出発
6:05 赤岳天望荘 通過
7:10 横岳 7分休憩
7:45 硫黄岳山荘 通過
8:10 硫黄岳山頂 20分休憩
8:42 赤岩の頭 通過
9:40 赤岳鉱泉 40分休憩
11:00 堰堤広場 10分休憩
11:45 美濃戸山荘 25分休憩
12:05 美濃戸駐車場 到着
行動時間 4:13
休憩時間 1:42
過去天気図(気象庁) | 2011年06月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
南八ヶ岳周回
<登山計画と実際のコースタイム編(自宅→美濃戸口)>
6月29日〜6月30日は連休を頂いたので、今期初のお泊り山行に出掛けてきました。
目的地は南八ヶ岳の阿弥陀岳から硫黄岳までの縦走を含む周回コースです。
私は泊まりの場合、必ず狹仍碍弉莉餃瓩鮑遒蠅泙后2搬欧悗里知らせ用と自分の行程表としての用途とついでに警察への登山届けをする為です。
家族の心配を最小限に抑える為に
「私はちゃんと計画を元に動いていますから心配御無用ですよ」
というメッセージをカタチにする必要があります。
次に登山道の地図(国土地理院の2万5千分の1)と一緒に行程表を持ち歩けば、遅れているのか余裕があるのかリアルタイムに確認できますからペース配分が容易です。
最後に登山届けを出します。一応・・・。登山届けの是非についてはまた別の機会に書きます。
登山計画書 実際のコースタイム
<1日目>
7:00 美濃戸口 出発 7:00 美濃戸口 出発
7:25 御小屋尾根登山口
7:40 御小屋尾根登山口 通過
7:45 山つつじ?の綺麗な広場で10分休憩
8:33 御小屋山山頂 通過
8:45 南方が開けた場所で10分休憩
9:10 御小屋山山頂 通過
9:30 不動清水 5分休憩
9:45 高度2296m地点の広場 おやつ休憩20分
10:20 不動清水 通過
10:45 高度2525m地点の岩場 10分休憩
11:40 阿弥陀岳山頂 到着
12:00 阿弥陀岳山頂 到着
12:20 阿弥陀岳山頂 出発
12:40 中岳付近 30分休憩
13:00 阿弥陀岳山頂 出発
14:07 赤岳山頂
14:10 赤岳頂上山荘チェックイン
14:30 赤岳山頂
赤岳頂上山荘で宿泊 赤岳頂上山荘で宿泊
行動時間 6:30 行動時間 5:00
休憩時間 1:00 休憩時間 2:05
登山計画書 実際のコースタイム
<2日目>
5:50 赤岳頂上山荘 出発
6:05 赤岳天望荘 通過
7:00 赤岳頂上山荘 出発
7:10 横岳 7分休憩
7:30 地蔵の頭 通過
7:45 硫黄岳山荘 通過
8:10 硫黄岳山頂 20分休憩
8:40 横岳 通過
8:42 赤岩の頭 通過
9:15 硫黄岳山荘 通過
9:40 硫黄岳 到着 9:40 赤岳鉱泉 40分休憩
10:00 硫黄岳 出発
11:00 堰堤広場 10分休憩
11:15 赤岳鉱泉 通過
11:45 美濃戸山荘 25分休憩
12:05 堰堤広場 通過
12:05 美濃戸駐車場 到着
12:45 美濃戸 通過
13:30 美濃戸口駐車場 到着
行動時間 6:10 行動時間 4:13
休憩時間 0:00 休憩時間 1:42
※行動時間は休憩を含まない歩行時間です。
※計画書の区間タイムは山と渓谷社が出版する複数の書籍に記載された標準タイムを反映しています。
※2日間とも決して急いで歩いてはいません。日頃低山でトレーニングしているように、自分の息が上がらずに、汗がポタポタ落ちてこないペースです。
終わってみれば
「休憩し過ぎっ!(笑)」
バテバテの初日だったことがハッキリ表れています。
ただ、休憩時間には山頂でお会いした方とご挨拶したり山の情報交換した貴重な時間が含まれますので、2日目の休憩時間は大変有意義でした。
今回の山行の前々日夜は考え事をしているうちに午前4時を過ぎてしまい、3時間弱しか眠ることが出来ませんでした。そして前日夜は約5時間の睡眠。5時間と言っても高速道路のパーキングエリアの駐車場の軽自動車の荷台です。爆睡できるハズもありません。ウトウトと起きていたのか寝ていたのか微妙な時間。普段は7時間寝ているので、2日間で14時間必要なところ、8時間弱以下しか寝られなかったのです。39歳の私には酷な事です。何れにせよ自己管理不足なので、己が反省するばかりなのですが・・・。
この寝不足の不安が、やはり1日目を地獄にしたのです。
これらのデータを元に次回からの山行に役立てたいと思います。
<寝不足という足かせ編(美濃戸口→御小屋山→阿弥陀岳)>
6月28日
定時に仕事を終え、ウキウキ気分で自宅への岐路を急ぐ。
帰宅後、即入浴。僅かな家族との語らいの時間を過ごし、最終的な荷物チェック&パッキング。※私の場合は9割の準備とパッキングを前々日までに必ず終えています。
22:00
自宅を出発。
23:55
中央高速道路の諏訪湖パーキングエリアで仮眠
6月29日
5:30
中央高速道路の諏訪湖パーキングエリアで起床。トイレ&洗顔&歯磨きタイム。朝食にスナックコーナーで味噌ラーメンを食す。
6:30
美濃戸口の八ヶ岳山荘前の有料駐車場に到着。管理人のおじさんが不在だったので、受付にあった携帯電話に電話するも不在。自家用車の運転席側のガラス窓に「30日に下山したら駐車料金を支払います」と書置きを貼り付けて出発準備を整え、駐車場の受付小屋裏のチップ制トイレで最終的な用事を済ましました。このトイレは100円で、中は掃除が行き届いていて非常に綺麗です。内壁もウッディで落ち着きます。そしてなんとっ!爛Εシュレット瓩任后M用価値120%。知っていればここで前日から仮眠してても良かったかも。
7:00
曇り 856Hpa 20℃ 高度1500mにset
美濃戸口を出発。八ヶ岳山荘の前にあるバス停の登山届けポストに登山計画書を入れる。ポストの中は満タン・・・。
「一体いつから出していないのだ・・・」
別荘地の最奥にある牋ぬ鐶乏拇仍蓋(御小屋尾根登山口)瓩鯡椹悗靴泙靴拭J發出してから薄々気になっていたのですが、すれ違う散歩中の地元のオジさまたちの腰には必ず熊除けの鈴がぶら下がっていました。ある人が渓流釣りの人並みに5個くらいの鈴をジャラジャラさせて犬の散歩をしていたのが決定的でした。
「出るっ!ここは必ずっ!」
「出会うっ!ここで必ずっ!森のクマさんにっ!」
そんなことを考えながら地味に急なアスファルトの道をどんどん別荘地の奥に向かって歩きました。そういえば数年前にTVのニュースで八ヶ岳周辺の別荘地のゴミ収集場所に熊が出て生ゴミを漁るというのを見たような気がします・・・多分・・・ガクガクブルブル。
7:25
阿弥陀岳登山口(御小屋尾根登山口)に到着。ちゃんと道標が設置されていました。これからの道のりに思いを馳せ、しっかり深呼吸して山歩き開始!
この日の一番乗りのお仕事である狠懃瓩料稱Гき瓩鬚靴覆ら、薄暗く緩い傾斜の登山道をゆっくり歩きました。踏み跡はしっかりしていますが、線は細く、くるぶし程の高さに笹が迫っています。所々道が二手に分かれていますが、どちらでも一緒で、すぐ先で合流します。おそらく誰かがショートカットし、踏み跡に次から次へと踏み跡が重なって新たな道が出来てしまった感じです。人の多い登山道にありがちな光景ではないでしょうか。最初に道を切り開いた人の優しさで登りやすいようにつづら折に作ってあるのに・・・。
7:45
高度1830m
全く花の名前を覚えようとしない私には名前がわかりませんが、オレンジの山つつじ?が綺麗なちょっとした広場で10分休憩しました。璢採錣焚屬里△襪箸海蹐望バエ・小バチ・アブあり!瓩里海箸錣仰未蝓併笋虜遒辰燭海箸錣兇任垢)、招かざる使徒たちが私を取り囲みました(私が侵入者なのですが)。そこで必殺(殺しませんが)
「自ぃ〜家ぁ〜製ぃ〜アァブゥ除けぇ〜」(大山のぶ代のドラえもんで再生)
などと、言いながらバックパックの雨蓋からスプレーを取り出し、おもむろに自分に向けて噴射しまくりました。それはもう自分自身がムセてしまうほどに(笑)
以後は全く虫さんたちも近付かなくなりました。
そして、引き続き緩やかで静かな山道を進みました。
8:33
御小屋山山頂(分岐)に到着したので、分岐点の様子を写真に収めました。こういった分岐点では必ず写真を撮っておきます。万が一引き返すことになった時に迷わないように。
すぐ近くにある三角点を確認して次に進みました。
8:45
高度2134m 20℃
突然南方が開けた場所があり、南アルプスの甲斐駒ケ岳が見えたので10分休憩しました。
裾野は見えていますが山頂は雲の中です。時折摩利支天がチラッと見えるので駒ケ岳であると確信できました。ちょうどこの日は長年別の趣味で仲良くして頂いている、bird-mountainさん瓩鉢M氏瓩仙丈ケ岳に登るハズですので、雲の中にある筈の南アルプスの女王に思いを馳せました。
この休憩ポイントの先から傾斜がやや急になってきました。息が切れるほどではありませんが、寝不足の体にはじわじわとボディーブローのように効いてきます。この先も所々南方が開けていたので、時折振り返りながら立ち休憩し、体力不足を騙し騙し登り続けました。
9:30
更に急になった登山道に突如猊堝粟郷絖瓩判颪れた看板がありました。インターネッツでの下調べによると往復3分程で水場があることは確認していました。この日は飲み水をセーブ気味にしていましたので、2ℓの水筒はまだほとんど減っていません。給水する必要はありませんでしたが、話のタネに立ち寄ることにしました。実質片道1分で着きます。山の斜面から所々水が染み出していて、おそらく一番水量が多いと思われるポイントに塩ビパイプが差し込まれていて、手軽に水を補給できるようになっています。この日の水量は写真をご覧ください。とりあえず持っていたマグカップに一杯だけ不動清水を汲んで飲んでみました。冷たくて美味しいです。ここで5分休憩しました。ホッとしてうつむいていた時、ふと気配を感じたのでパッと頭を上げると10mほど斜面を下ったところに3匹の鹿が水を飲みに来たようで、鹿も猗靴豆鉄砲を喰らった様な顔瓩任海舛蕕鮖任辰討い泙靴拭私がマグカップの水を飲もうと腕を上げると、ビックリしたようで3匹共逃げてしまいました。そのビックリした動作に私もビックリしました(笑)
そして、また登山道まで戻って、引き続き急登を歩き始めました。
9:45
歩き出して間もなく、高度2296mの地点に
「休憩していったら?」
と言わんばかりの広場がありましたので、おやつ休憩を20分取りました。今回の行動食はこの犹筌好撻轡礇襯潺奪ス瓩任后牾船圈辞甅爛魁璽辧璽魁璽謄ングピーナッツ甅爛┘爛▲鵐疋┘爛梱瓩鬟屮譽鵐匹靴泙靴拭私の最も好きなモノはコーヒー味のピーナッツですが、甘いものと辛いものを一緒に入れると旨さ倍増です。適当に小腹を満たしながら、地図でこの先の行程を再確認し、体が冷える前に歩き出しました。
10:45
高度2525m地点の岩場が森林限界の始まりだったと思います。丁度見晴らしも良かったので、岩場に腰掛けてこれまで登ってきた尾根を眺めながら10分休憩しました。山側を見ると、巨大な岩峰がそびえているので、この時点ではそこが阿弥陀岳のピークだと思っていました。
そこから岩とハイマツの急な道を登り詰めると、ピークの直下はガレた溝状の超急登になっていました。幅は1.5〜3mほどで、両側は腰の高さくらいにエグれており、地面は粘土っぽ部分や崩れやすい砂の部分が混在しており、鶏卵ほどの大きさの石がポツポツと転がっていました。2日間を通して私的にはここが一番犒な道瓩任靴拭3衢遒靴討盪爐砲呂靴泙擦鵑、相当気を使って歩いても、石や砂がドンドン崩れて斜面を落ちていきます。後続の人がいても先行者がいても絶対嫌な思いをする感じです。幸い見渡す限り私しかいませんでしたが、爐發卦錣燭薛瓩帆枋蠅靴董⇔習するつもりで慎重に通過しました。所々片側に誘導ロープに頼らざるをえないポイントが数箇所ありました。犧燭筌蹇璽廚詫蠅蠅垢るな!疆な教えもありますが、体重を全部預けないと通過できないところはちょっと怖かったですね(落石的に)。嫌な時間と嫌な疲労を浪費してやっとの思いで登り詰めると、そこには分岐点(おそらく南稜方面への)の道標が立っており、てっきり山頂だと思っていたのでちょっとショックでした。こういうことは割りとよくあります。左右に分岐していて右(南)は「危険」と書いてあり、左(道なり)は「阿弥陀岳山頂」のようです。しかし、手前に大きな奇岩がありましたので、おそらくそれが猖猴支天瓩任△蹐Δ隼廚い泙靴拭この辺りはガスに包まれていたので先は見えませんでしたが、何れにしても「山頂近し!」と思ったので、ちょっと張り切って摩利支天を越えました。この摩利支天の通過は一瞬ですが、とてつもない高度感を味わされます。1畳ほどの平らな岩を渡るのですが、両側は覗き込む気も起こらないほどの絶壁で、突風一撃で即死です。足元に鎖が張ってありましたが、腰を下ろすほうが怖いし、乗り越えた先には鉄の梯子の下りがあります。本当に一瞬で通過しましたが、とてつもなく怖かったです。梯子を下る時に判明したのですが、摩利支天は大まかに言うと3つの巨岩が鳥居の様に組んである構造になっており、中が空洞になっているのです。崩れることはありませんし、通過した後なので怖くはありません。むしろ自然の造形物に感動しました。
摩利支天を越えたら、すぐに阿弥陀岳の山頂に到着しました。
11:40
高度2805m 733Hpa 24℃
阿弥陀岳山頂 到着
<ビール!ビール!ビール!編(阿弥陀岳→赤岳)>
この時点で私の体力は残り20%程度しか残っていませんでした。
朝7時から約4時間半かけて標高差1300m登ってきたことになります。
山頂で取り敢えずいつもの儀式を執り行いました。山頂の看板にストックのバンドを引っ掛けて、バックパックを柱の根元に置き、写真を1枚撮影しました。
それから大き目の岩に腰掛けて周りの景色に目をやりました。正面の赤岳は若干ガスに包まれています。明日歩く予定の赤岳から横岳経由の硫黄岳の稜線も所々ガスに包まれていて全容は見せてくれません。
少し落ち着いてから、阿弥陀岳から中岳を経由して赤岳に至る道を観察しました。
もちろんこのコースの計画段階から分かっていたのですが、この阿弥陀岳2805mから一度中岳のコルまで150mほど降下してそれから標高差50m程の中岳を乗り越え、中岳と赤岳のコルから2899mの赤岳まで一気に標高差200mを登らなければなりません。
「朝から4時間以上かけて1300m登ってきて、ここから100m降りて最後に200m登る・・・」
寝不足で若干疲労性の熱と倦怠感を感じている39歳の私には酷です。
正直このまま行者小屋まで降りてしまおうか・・・とも思いました(一瞬ですけど)。
だけど、山荘には予約の電話してあるし・・・。ビール飲めるし・・・。
12:20
阿弥陀岳山頂を出発しました。
「阿弥陀岳の下りは結構急だ」と聞いていたので、恐る恐る下り始めたのですが、右目にも左目にもビールしか映っていない私の敵ではありません。ジェットコースターの様に下っていきました。私の中では・・・(多分バテていたので遅かったと思います)
中岳のコルまで下りると、その先にある中岳と更に奥にそびえ立つ赤岳が一層高く見えました。下ってきた勢いでそのまま中岳に突入するも、あっと言う間にペースダウン・・・。そしてガス欠・・・。
12:40
中岳のピーク手前の岩場に座り込んでしまいました。深く頭を垂れて・・・リングのコーナーで座り込んだ矢吹丈(あしたのジョー)のように・・・。
行者小屋がある方角の斜面をうつろな目で見ていた時、私の5mほど下のハイマツの斜面を動物が横切っていきました。
「キ・・・ツ・・・ネ・・・?」
ふわっふわの尻尾は紛れも無く狐・・・FOXです。しかし頭部をハッキリ見ることが出来ませんでしたので若干自信はありませんでした。しかも無知な私はごく最近まで北海道にしか狐はいないと思っていたくらいです。でも尻尾と胴体は北海道で見た狐と一緒です。
これでテンションが上がった私は、再び立ち上がって歩き始めました。結局ここで30分休憩しました。
そして丁度ピークを越えた時、5m位前方のハイマツの切れ目からイタチのような動物がこっちを見ていました。顔の中心が真っ黒のイタチ・・・(帰ってから調べたら爛謄鶚瓩任靴拭法
「じゃあ、さっきのもアイツ・・・か・・・?」
黒い顔のイタチは明らかに凶悪そうな顔つきでしたので、可愛い狐を想像していた私はちょっとショックでした(後日、先ほどのは別固体で、間違いなく狐であったと確信しました)。
中岳と赤岳のコルに到着し、目前の赤岳を見上げ
「もう行くしかねぇ〜!」
と、心の中で叫び、既にライフが無くなっている自分にムチを打ち、所々で休みながらザレたつづら折の道を登りきり、右(南)から巻くように歩いていくと、キレット分岐に着きました。
ここから先はかなり楽しい岩登りが出来ました。鉄の杭と鉄の鎖が張り巡っていますが、岩はしっかりしていて崩れませんので、鎖を一切使わなくても足と手の三点確保で登ることができます。
「こんな岩場が近所にあったらな・・・」
と思いつつ、楽しかったのであっという間に
14:07
赤岳山頂に到着しました。社のある山頂そのものは決して広くはありませんでした。取り敢えず山頂での儀式を行い、ガスで見晴らしも無かったので、すぐに山荘に向かいました。
本日のお宿狎岾拂詐綮柿餃瓩六劃困ら10mくらいしか離れていません。
14:10
赤岳頂上山荘にチェックインしました。
宿泊代金を支払う時もビールの事しか頭になかったので、ビール代も一緒に支払うと言ったら「別にしてください」と断られました。多分極力細かいお金を受け取りたいのでしょう。
営業山小屋独特のルールとかマナーを知らないので、全て言いなりになりました。
お釣りがないように準備しておくことも山で遊ぶ大人のタシナミなかと思いました。
取り敢えず宿帳を書いて、小屋での注意事項の説明を受け、トイレや喫煙場所を教えてもらい、夕食の時間を聞きました。
私は今夜の寝床である大部屋の一番奥の赤岳山頂が見える窓の下を陣取りました。そして荷物を下ろすと、着替えもせずに500mℓのアサヒスーパードライを握り締め、喫煙室に駆け込みました。
ビールを飲み終わって喫煙室から出ると、二人組みの女性のお客さんがチェックインしていました。
まだ夕食まで時間があるので、着ているものを全て脱いで、ウールの爺シャツ上下とパタゴニアのR1フーディーを着て仮眠しました。
17:30
夕食を頂きました。350mℓのビールも追加です。ここ半年以上自宅ではお酒を飲まなかったのに、この日は飲みたい気分でした。きっと根本的に水分不足だったのもあると思います。営業山小屋のご飯を食べたのは高校生の時以来ですからとても新鮮でした。食堂には私と女性二人しか居ませんでしたので、今宵のお客さんは3人だと判明しました。大部屋でゆったり眠れそうです。食後に山荘を出て、ほぼ頂上と同じ高さの広場で夕方の景色を見ていると、女性客のお一人が
「日本酒飲まれます?」
と、パックの日本酒を差し出されました。私は内心
「私を酔わしてどうしようってゆーの?(笑)」
と思いましたが、父親から
「酒の一滴は血の一滴と心得よ」
と育てれてきたので、有難く頂きました。
それから食堂ですこしお二人とお話をさせて頂いて、消灯時間まで過ごしました。
20:00
消灯です。実際は7時半ごろから床に入っていました。どれ位寒くなるのか分からなかったので、「暑かったら脱げばいいや」と思い持ってきていたダウンジャケットとダウンパンツも穿いてフル装備です(笑)
夜中は何度も目が覚めました。
寒くは無かったのですが、とにかく頭痛が酷かったのです。
所謂犢盪撹足瓩侶敕戮覆發里隼廚い泙后B進、日中の水分摂取量が足りずに血液がドロドロになっていたのかなと思います。これを単純に頭痛薬で抑えると、翌日歩いている時に自覚症状のないまま大事に至るといけませんので、水を飲みながら朝まで耐えました。
あんな痛みは初めてでした。去年は一度もここまで頭痛がしませんでしたので、自分に高所適正がないのかと不安になりました。
でも、結果的にはトータル6時間以上は寝ていたと思います。
6月30日
4:00
ご来光を見る為に日の出10分前に起きました。
<赤い赤岳(今期初のご来光)編(赤岳→横岳)>
起きた瞬間から頭痛が酷かったです。
水は1.5ℓほど残っていましたので、昨日の反省を生かしてハイドレーションパックから盛大にチューチューと水を吸って飲みました。しかし、すぐに痛みが和らぐ訳ではありません。
少し頭がクラクラしましたが、起きたままの格好で山荘を出て、山荘前の広場で周りの景色を見ました。
快晴です。
西も東も雲海が広がり、昨日見えていた麓の街は見えませんでした。
もう少し早起きすれば満天の星空が見れたかもしれません。
まだ、日の出前ですが、東の空は明るくなり始めていたので、赤岳周辺の山の様子は良く見えました。
朝の澄んだ空気の中で、昨日越えてきた阿弥陀岳・・・今から歩いていく横岳・・・横岳から伸びる大同心・・・のっぺりしていて、ここからでは何処が山頂かわからない硫黄岳・・・お昼頃には到着しているであろう赤岳鉱泉方面・・・全てを一望することが出来ました。
こういうひと時に「本当に山に登ってきて良かった・・・」としみじみと感じます。
この日の日の出時刻は4時31分だったのですが、4時10分と勘違いしていたので、太陽が昇ってくるのがヤケに遅いと感じていました。あとちょっとでご来光という直前から、急に便意を催していたので、心の中で「早くしろ・・・早くしてくれぇ〜」と叫んでしました。
でも、やはりご来光は神秘的です。
ハッキリと動いていることが確認できるので太陽と地球という存在が生き物の様に感じます。
陽の光が強くなるに連れて血流が速まるのを感じると人間の生命の息吹を感じます。
残念ながら真っ赤なモルゲンロートという訳には行きませんでしたが、赤岳山頂も横岳の東斜面もややオレンジ色に染まったので満足しました。
山荘のスタッフの皆さんはまだ起きていないし、他のお二人のお客さんはまだ朝焼けの写真を撮っていたので、ゆっくりトイレで朝の用事を済ますことが出来ました。
赤岳頂上山荘のトイレは非常に清潔でした。掃除も行き届いていますし、水洗ではありませんが和式と洋式の両方あり、嫌な匂いは一切ありません。
夏真っ盛りのテント場の外のトイレと比較すると正に天国!パラダイスです(笑)
歯磨き粉を付けずにハブラシで歯を磨いて、冷たい天水で顔を洗いました。
寝床に戻り、布団と毛布を畳み、バックパックに荷物を詰め込んで、食堂の一角にある犲炊席瓩播鬚鯤┐し、温かいオニオンスープを飲みながら、爛愁ぅ献腑き瓩2本食べました。
コレが今日の朝食です。
一人きりの避難小屋やテントなら侘しさで一杯になるところですが、この日は同じ屋根の下で共に眠ったお二人の女性が、やはり同じように華やかに朝食を摂っていらっしゃるので気分は上々でした。
お二人と少しお話をすると、今日は同じコースを歩くようでした。やはり一番メジャーなコースのようです。特にお誘いはしませんでしたが、ペースが合えばご一緒させて頂こうと思っていました。
朝食タイムを終え、荷物を背負って山荘の玄関まで移動すると、スタッフの方も起きてこられたようでしたので、お世話になった挨拶をして、玄関を出ました。
玄関先で、女性のお一人が
「富士山は見ましたか?」
と、言われ山荘の裏に行けば雲海に浮かぶ富士山が見えている事を教えてくれたので、荷物を置いて見に行きました。
ホームグラウンドの明神山や鈴鹿の鎌ヶ岳からも条件次第で富士山は見えますが、赤岳の頂上から見る富士山は周りに他の山がないので、広い雲海に孤高の佇まいをみせておりました。
写真を撮りましたが、多分後日見返すことはないでしょう。こういった風景は、その場の雰囲気や見ている自分の心境などにより感動が存在するのであり、数センチのフレームに収めた風景は目の前にあるものと同じものではないと思うからです。
5:50
赤岳頂上山荘に別れを告げ、赤岳を下山し始めました、最初の通過ポイントは赤岳山頂直下の狎岾拇桂樵餃瓩任后
赤岳から天望荘への下りは結構急です。
反対から登ってくる時はちょっと辛いだろうなと思いました。
危険箇所はありませんし、ガイドの鎖がありますので、怖くは無いと思いますが、足元がガレているので、落石には注意が必要です。
30m〜50m先を同じ宿で泊まった二人組みの女性が下っていたので、石を落とさないように慎重に下りました。
6:05
赤岳天望荘を通過しました。
この宿で泊まった方たちが出発の準備をしていました。
この赤岳天望荘にはお風呂があります。犖浣Ρ厂臧呂瓩任后
これは魅力的でしたので、事前にインターネッツで調べていましたが、温泉でもないのにお湯が濁っている様に見えたので、私は犹劃困らのご来光瓩鰺ダ茲靴督詐綮柿颪暴匹鮗茲辰燭里任后
赤岳天望荘の建物と建物の間が登山道になっていますので、通過しながら山荘内部を偵察しましたが、ガラス窓が多くて内部は明るく、清潔そうで快適そうでした。
通過し終えてから、天望荘とそのバックの赤岳の写真を取りました。
その時、天望荘のお客さんも我々と同じ方向に歩き出しているのが見えたので、「今日は賑やかになりそうだな」と思いました。
間もなく道標とお地蔵さんがある狠和△瞭瓩鯆眠瓩靴泙靴拭ここから今から超えていく横岳の方角の岩峰を眺めると、高度的にも骨が折れそうだなと思ったのと、全体的に奇岩のような岩壁しかないように見えたので、「道がどうなっているんだ?」とちょっとワクワクしました。
西側は小同心や大同心を含む奇岩のデパートのような岩の絶壁で、東側はやや急なハイマツの斜面と麓の街が見渡せ、稜線はゴツゴツした岩が立ち並んでいて、歩けるような場所は少なそうです。
岩の道は東側をトラバースしながらフラットになったり、手を使って縦方向に上ったり、バリエーションに富んでいて飽きることありません。岩はしっかりしているので崩れ難いですし、要所要所には頑丈な鉄の杭と鎖が設置されているので特に危険な箇所はありませんでした。この辺りも鎖を使わずに進めば、三点確保のよい練習場になりました。
岩の斜面に小さくて可愛い花が多く咲いていましたが、私にはイワカガミくらいしか名前は分かりませんでした。
赤岳から歩き出すと、横岳山頂は赤岳よりも硫黄岳に近い位置にあり、そこに至る前にいくつも似たような割とハッキリしたピークがあるので、一つ一つのピークを越える度に
「ここが頂上じゃないのか・・・じゃあアレかな・・・」
「あれっ・・・ここも違う・・・じゃあ次かな・・・」
といった具合です。
同じ宿に泊まった女性お二人に追いついた時は、しばらく一緒に歩いていましたが、岩場の通過で道を譲って頂いたので、そこからは私が50m〜100mほど先行して歩くようになりました。
私がひとつのピークに立つ度に振り返って後続のお二人を見つけると、一生懸命手を振ってくれるので、徐々にひとつのパーティーのような一体感が生まれてきました(私の勘違いでなければ)
7:10
横岳山頂に到着しました。
山頂には私よりひと回りほど若そうな男性二人組がいらっしゃいました。あいさつも快活で気持ちが良いです。若い方には珍しく積極的に「何処(地元)から来たんですか?」とか「昨日は何処に泊まったのですか?」とか「これから何処に向かって歩くのですか?」などの質問を矢継ぎ早に頂いて、楽しいひと時を過ごしました。この若い男性二人組みは千葉県から来られたようです。昨日赤岳鉱泉に泊まって、今朝4時半から歩き始めたとのこと。私と反対方向に周回されているようです。ただ、阿弥陀岳までは行くかどうかわからない・・・体力的に・・・と笑っていました。
いろいろお話していると、後続のお二人の女性も横岳山頂に到着しました。更に5人でちょっとお話して、私は先に進みました。ここでは結局7分休憩しました。
横岳の頂上のすぐ先は鉄の梯子が掛けられていました。危険な場所ではありません。その先は水平の鉄の足場が5mくらい掛けられています。私はそこで出会ったのです。カモシカさんに・・・。
<横岳の住人(こんにちはカモシカさん)編(横岳→硫黄岳)>
6月30日
7:30頃
私は横岳山頂の硫黄岳側の鉄梯子の先で1匹のカモシカと出会いました。
しばらく目と目が合いましたが、余程人に慣れているらしく、すぐに目を逸らせて草を食べ始めました。私は取り合えず写真を1枚撮りました。
まだ逃げません。
ただ、そのカモシカはこれから私が歩いてゆく鉄の足場の先にいますので、歩き出せば逃げてしまうでしょう。私は後続の女性お二人にもカモシカと出会ってもらいたかったので、その場で動かないままちょっと待っていました。
その間カモシカが草を食むのを見ていました。
カモシカに会うこと自体は初めてではありませんが、今回は距離が近かったですし、体毛が茶色がかって毛並みもよかったのですっかり見とれていました。
後続のお二人が見えたので、手招きし、小声で
「カモシカがいますよぉ〜」
と言いながらお二人がカモシカを見やすいように道を空けました。
お二人はとても感動していらっしゃいました。
それ以降は完全に一体感存在したと思います(多分)。
横岳の岩場が終わるとハイマツと小石のなだらかな稜線の一本道です。
お椀を返したようなピークを越えると、その先の下り斜面には大規模な植物保護エリアになっており、背丈以上のネットで囲ってありました。
ここには高山植物の女王と呼ばれる爛灰泪サ瓩群生するようです。
残念ながらこの日はちょっと早かったようで、コマクサの葉っぱはアチコチに確認できましたが、華やつぼみは見当たりませんでした。
コレを目当てに登ってくる人もいるようです。
植物保護エリアを抜けると硫黄岳の手前の緩やかなコルに硫黄岳山荘が見えてきます。
7:45
硫黄岳山荘を通過しました。
昨夜、同じ山荘に泊まった女性お二人と話している時に、
「硫黄岳山荘はウォシュレットのトイレらしいですね」
というと、お二人とも妙に喰いついてこられたので、そこから山のトイレの話で盛り上がりました(笑)。
トイレに行きたければ立ち寄りましたが、この時はその必要はなかったので華麗にスルーしました。
硫黄岳山荘から硫黄岳に向かう地味に長くて地味に急な坂を、体の調子が良い時にやっつけてしまいたかったからです。
この登りは歩き出してみると以外に楽でした。足元は平たい瓦のような石が積み重なっていてますが、それらは見た目と違ってしっかり噛み合っていて、それほどグラグラしませんので歩きやすかったです。
ただ、聞いていた通り、風は強いです。
今シーズンの初めに買ったばかりの帽子が飛ばされないように、パタゴニアのフーディニのフードを被って凌ぎました。
加藤文太郎氏が主人公の犖氷發凌有瓩任發海海龍風について触れていたので、同じような体験が出来て嬉しかったです。(向こうは冬期の強風ですが)
この斜面は見渡す限り大きな凹凸もなく、平な岩が敷き詰められた、自然の目印の無い場所なので、高さ2m以上ある巨大なケルン(石積みの道標)が等間隔で建てられています。
私は何故かここを歩きながらFF10の雷が落ちてくる場所を連想しました(分かる人にわかればいいです)
時折振り返ると、女性お二人も硫黄岳山荘に立ち寄らずにこの斜面に取り付いていらっしゃいました。
結局私は一度も立ち止まることなく
8:10
硫黄岳山頂に到着しました。
もちろん火口を覗き込んでみました。
詳しく調べていませんが、現在も火山活動しているのでしょうか?
見た感じでは、噴火口の内壁に硫黄成分が見えるので活動中のようにも見える。
この日はこの時間からガスが出てきていたので、火山ガスなのが、ただの雲なのか判別は出来ませんでした。
ただ、硫黄臭はしませんでした。風で流れていたかもしれません。
相変わらず平らな瓦の様な岩が敷き詰められているだけのピークに、ポツンと山頂の看板と避難小屋?(内部が低すぎて人は入れない)があるのみです。
その何の為にあるのかよくわからない小屋の横に腰の高さの大きめの岩がありましたので、横岳以来久しぶりに腰を下ろして休憩しました。
目の前には北西の森林地帯が広がっています。森の中心あたりにオーレン小屋も見えます。
北八ヶ岳を歩いたことがないので、ここから地形を観察しました。
自宅で地図とにらめっこして得た印象と実際に目の前に広がる起伏の差にすこし驚きました。登山地図で見るより距離は短いように見えますが、それなりに標高差はあるので、ちょっとナメていたかも知れません。ゴメンナサイ。
しばらくして後続の女性お二人も意味ありげな小屋を見にいらっしゃいました。
そして、赤岳鉱泉でカップラーメンを食べるとおっしゃったので、そこからはご一緒させて頂きました。私も何か温かい物が食べたくなったのです。
結局ここでは20分休憩しました。
硫黄岳から下る時、一抹の寂しさを覚えました。
ここから見える御小屋尾根と阿弥陀岳から中岳を経て赤岳に至る稜線を、昨日は寝不足の中バテバテで歩いたな・・・とか、
去年この南八ヶ岳に来た時は、悪天候で赤岳登頂を諦めたのに今回はどっぷり赤岳に滞在できたし・・・雨にも降られていないし・・・とか、
ここから赤沢の頭まで下ってしまったら、大好きな森林限界の稜線歩きが終わってしまうな・・・とか、
「やっぱり山いいっ!」
そう思いました。
普段から理屈っぽいと揶揄されることが多いけど、山では理屈の半分は通じないので、自然に自分の感性を垣間見ることができる。私も感性で動くことが出来る・・・と。
これらが一瞬で脳内を駆け巡りました。
私は深呼吸して硫黄岳を下り始めました。
赤岩の頭への下りの中間点あたりで、○○ガイド的な腕章をつけたご老人と出会いました。
身に纏う雰囲気は達人・・・脱力したような立ち姿はツワモノの持つ間合い・・・。
手には雑な感じで白いスーパーのレジ袋をぶら下げていらっしゃる・・・この人デキる!
そう思いました。
本当にそう思いました。
多分私たちより100倍以上の知識を持っているにも関わらず
「コマクサは咲いていましたか?」とか、
「○○○○(忘れました)は咲いていましたか?」
とか、
わざわざ質問して、コチラの経験値を察しようとしているに違いない(笑)
そのような謙虚な距離感の取り方が、私のホームグランドの明神山にいらっしゃる狄瓦了嫋I氏瓩忙ていました。
猜の松目瓩ら見る南八ヶ岳がベストビューであることなどを押し付けがましくない感じで教えて頂きました。
素直に必ずまたここへ帰ってきて、次は教えてもらった場所に行ってみようと思いました。
そんな出会いもあり、
8:42
遂に森林限界が終わる場所狎峇笋瞭瓩肪紊い討靴泙い泙靴拭
<使徒襲来(今期初のアブ被害)編(硫黄岳→美濃戸口)>
赤岩の頭は通過して、約24時間振りに樹林帯を歩き始めました。
この赤岳鉱泉への下り、地味に長いです。
実際は長く感じたというところです。
だってコースタイムでは1時間10分しかないのですから。
ただ、道としては非常に良いです。
よく整備してありますし、暗すぎず、明るすぎない。
道から外れた樹林帯の斜面は綺麗な緑のコケに覆われていて目に優しいです。
赤岳鉱泉の手前に沢があったので、手と顔を洗いました。
ほぼコースタイム通りに
9:40
赤岳鉱泉に到着しました。
ここは去年も通過しました。その時はテント場に大学名入りのたくさんのテントが張ってありましたが、この日は一般のテントが2張りだけでした。
山荘にはお客さんの姿はありませんでした。
ここにもお風呂があります。入ったことはありませんが、いつか機会があれば入ってみたいです。
私は軽食コーナーで狷胆愁蕁璽瓮鶚瓩鯣注しました。所謂フツーの醤油ラーメンです。
同行の女性お二人は隣の席でカップヌードルの準備を始めています。
ラーメンが出来てくるのを待っている間に、無料の水場で給水をしました。
ここから駐車場までは2時間ちょっとしか掛かりませんが、今日は暑くなりそうだったので、念の為です。今更バックパックが重くなる事は大した問題ではありません。
念願の温かいラーメンを頂いて出発の準備が整った頃、赤岳天望荘からずっと同じコースを歩いてきた方たちも次々と到着されました。
男性お二人組と若いカップルの方たちです。
おそらく皆さん感じていたと思われます。
妙な一体感を(笑)
赤岳鉱泉ではトータル40分休憩しました。
我々3人はまた歩き始めました。
そしてお二人は関西の神戸から来ているとお伺いしました。
いろいろ楽しいお話をしながら歩きましたので時間が過ぎるのが早かったです。おそらく単独なら倍くらい長く感じたでしょう(笑)
この区間で4回くらい歩荷の人とすれ違いました。
山で働くことは羨ましいですが、私には体力的に無理です。
そして
11:00
堰堤広場に着きました。ここで10分休憩しました。
11:45
やっと美濃戸山荘に到着しました。
ここは南沢コース(行者小屋方面)と北沢コース(赤岳鉱泉)の分岐点にあるので去年来た時は非常に賑わっていましたが、この日はこの時点では我々3人だけでした。
取り合えず休憩させてもらおうと、美濃戸山荘前の木製のテーブルを使わせて頂いていると、
「ちょっと辛いかも知れないけど私が漬けたもの食べていって」
と、山荘の女将さんが笑顔でお漬物を振舞ってくれました。
大した客にもなりそうもない我々に温かいお茶まで無料で勧めてくれました。
去年もそうだったような気がします。
去年はここで牛乳やらビールやら頼みましたし、お客さんもたくさんいたので気付きませんでしたが、お金にならない客ももてなしてくれるのですね・・・(感激)
3人で女将さんのお漬物を頂きながら温かいお茶を頂いていると、
横岳の山頂であった若いお二人が下山してきたのです。
それから我々5人は旧知の仲であるかのように談笑しました。
何なんでしょうね・・・この一体感(笑)
結局千葉のお二人は阿弥陀岳には登らなかったようです。
神戸のお二人が「横岳で別れてからすぐにカモシカをみたんですよ」と言うと千葉のお二人は中岳あたりでキツネを見たと言う・・・。
「キツネ!?」
やっぱりあれはキツネだったんだな・・・と確信しました。私はテンとキツネの両方を見たのです。
こういった出会いからいろんな知識を得たり事実確認できるのが、人の多い人気の山域の魅力だなと思いました。
そんな話で盛り上がっていると、赤岳鉱泉で一緒になった後続の方たちもドンドン下りてこられました。
皆さん周回されていると思うので当たり前と言えば当たり前ですが、時間まで一致したのが面白かったです。
そして、気付かないうちに招かざる使徒まで集結していたのです。
アブです!
それも大群・・・。
そして、必殺スプレーを取り出す前に私は右足のフクラハギを噛まれました。
超痛痒いです!
今回は今期初の短パン着用の山行でしたので、メッシュ地のサポートタイツを穿いていたにも関わらず・・・。
あっという間の出来事でした。
油断していました。コレを書いている今も痒し・・・。
そして、美濃戸山荘の楽しいひと時は終了し、お別れの挨拶をしてそれぞれ歩き始めました。
また、どこかの山で会えたら嬉しいです。
千葉のお二人は美濃戸の有料駐車場に自家用車を停めたとの事なので、私と神戸のお二人の3人パーティーは美濃戸口の駐車場に向かって更に歩き出しました。
ここからの林道歩きは結構地味に辛いです。
何も変化がないただの林道歩きなだけに・・・。
しかも、10匹ほどのアブが3人の周りに纏わりついています。
この間は誰も噛まれませんでしたが、単純に羽音が嫌でした。
しばらく歩くと、自動車に乗った千葉のお二人が満面の笑みで追い抜いていかれました。
地元からここまで6時間掛かったとおっしゃっていたので、これからも大変そうです。
美濃戸口の駐車場の手前の樹林帯でヒグラシの鳴き声が聞こえてきました。
昼間だし・・・時期が早いし・・・空耳かな・・・と思っていると、
「ハルゼミと言うらしいですよ」
と、神戸の方が教えてくださいました。
私はハルゼミという存在を知らなかったので驚きました。
元々ヒグラシの鳴き声が大好きなので、良く似たハルゼミの声が心地良かったです。
12:05
美濃戸駐車場に到着。
先ずは持っていた自分の携行用の登山計画書の題名を牴嫉各呂鵜瓩判颪換えてポストに投函しました。
相変わらずポストは満タンです・・・。
駐車場の代金を支払おうとすると管理人のおじさんが随分興奮していました。
「今朝松本で震度5弱の地震があって、線路点検で電車も止まっちゃってるんだよ」
と・・・。
聞けば午前8時半ごろ・・・。
丁度硫黄岳から下っているあたり・・・。
全く気付きませんでした。
神戸のお二人も温泉に入って帰ると言うので、折角ですから一緒に原村の爐發澆療鬮瓩卜ち寄って帰りました。
神戸のお二人さん、楽しい1日を過ごすことができました。
有難うございました!
充実した休日を過ごしました。
おわり(全部読んで頂けたのなら嬉しいです)
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