南アルプス極上の稜線縦走(北岳→間ノ岳→農鳥岳→奈良田)
- GPS
- 32:20
- 距離
- 27.2km
- 登り
- 2,876m
- 下り
- 3,545m
コースタイム
- 山行
- 6:19
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 7:15
天候 | 7月24日:晴れのち曇り 7月25日:晴れ&強風 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
●土曜PM2:30頃戻ってきた時は、駐車場A満車、駐車場B100台程度。 *駐車場Aがバスの始発になります。広河原まで約45分かかるので、どうしても座って行きたい人は、駐車場Bから歩くことも考えに入れては? *駐車場Bでは始発バスに乗車できない人が多数出ました。こんな状況でも増便はないそうです。 ●奈良田駐車場案内図 https://www.pref.yamanashi.jp/kankou-sgn/documents/sinnaradachushajou.pdf ●トイレ:駐車場B内バス停前にあり。 ●山梨交通バス:奈良田→広河原¥1,130(協力金含む) *乗車前に支払います http://yamanashikotsu.co.jp/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
●八本歯のコル前後は、はしごの連続。転落注意。 ●大門沢の登山道は川を渡渉する箇所が複数回あり、増水時注意。 (登山道が小川の中?みたいな箇所もあり) ●奈良田に向け下山する際、吊橋通過にも注意! ●北岳山荘 1泊2食¥8,500(朝食はお弁当に変えてもらいました) *お弁当は朝4:30頃にならないともらえません(早く出発したいのに〜)。 *トイレは水洗式できれいです。 |
その他周辺情報 | ●下山後の温泉:町営奈良田の里温泉「女帝の湯」¥550 ●下山後の甘味:ゆばの里とよおか「豆乳ソフト」¥250 |
写真
感想
♪南アルプス極上の稜線縦走♪
5年前の7月上旬、キタダケソウに会いたくて、右俣から肩の小屋泊まりで北岳に登った。その時は、まだまだ山歩きの経験も少なく、北岳へのあまりの急登に座り込むくらい辛かった思い出がある。
その時からいろんな山に登り、それなりの経験をつんできた今なら、この南アルプス3000mの稜線を歩けるのではないかと、そんな思いで挑んだ今回の山行。この時期はお花も期待できる。タカネマンテマやタカネビランジにも会えるかもしれない。
ただ、土曜日宿泊にすると激混みの小屋で何かと苦労しそうなので、ここぞとばかりに代休を利用して金曜日〜土曜日(日曜予備日)の行程を組む。まずは1日目の北岳への登り。今回は途中でヘタることなく歩けるだろうか?そして2日目の奈良田までの長〜いコース。激下りに耐えられるだろうか?
★一日目
天気も良く、幸い奈良田発の始発バスに乗車できた(乗車できなかった人たちがかなりたくさんいて、計画が狂ってしまうだろうなと心配・・・)。様々な事情があるにせよ、平日とはいえ金曜日、今までの実績などからバスの増便は可能なのではないかと思うが・・・?
広河原に到着すると既に芦安方面から到着した人々でインフォメーションセンタ付近は混雑。平日とは思えない賑わいに驚くが、手早く身支度を済ませ歩き始める。白根御池小屋分岐を少し過ぎたあたりから登山道の渋滞も解消され、マイペースを保てたことが嬉しい。満開のミヤマハナシノブをはじめ、美しい花々や景色の写真を撮りながら思ったよりあっさりと八本歯のコル付近まで来てしまった。まずはこの辺りで、会いたかったお花「タカネビランジ」とご対面。ほんの少しピンクがかった清楚でかわいらしいお花。会えて良かった〜!その後も数々のお花に圧倒されながら、北岳山頂までの道のりを登りつめていく。もちろん「あの子」を探しながら。
山頂に到着した時には残念ながらガスが出ていて絶景堪能というわけにはいかなかったが、今日本第二位の高い山いるという現実が非日常的。そんな折、とある方から「あの子」の情報を教えていただくが、本当にその特定の場所だけにしかなく、しかも簡単に踏まれてしまいそうなところにあるという。今から向かう方面にはなさそうだが、あきらめきれずに目をこらしながら歩いていると、不意に「あの子」は現れた。登山道の斜面にたった一輪、しかも他の花に混じっているから普通なら確実に見落としてしまうだろうところにひっそりと。そう、「あの子」とはタカネマンテマちゃん。ウリ坊を彷彿とさせるユニークなお花。絶滅危惧種に指定されている貴重なこの子の存続を切に願いたい。どうか盗掘したり踏みつけたりしませんように。
その後トラバース道でミヤマムラサキにも出会え満足気分で北岳山荘に到着。どうやら今日は一人一枚の布団が確保できそうだ。到着時間が早かったので夕食も第一回目でのんびりできた。夕食後は山小屋泊まりの楽しみのひとつ、沈む夕日を見て本日は終了。
★二日目
夜中に目が覚めると外ではピューピューという風の音、しかも山荘がガタガタと揺れている・・・。それは早朝になっても続いていて、本日の行動計画を考えなおすが、先日「雨飾山」の時より少しは良い状況なので、予定通り行動することに決定。既に明るくなった登山道を強風に耐えながら歩いていく。山荘でウインドジャケットだけでなく、雨合羽をとニットキャップも着用して正解。かな〜り寒い。夏山とはいえ、防寒対策はしっかりしないと危険なことを実感。
二日目のハイライトはなんと言ってもこの長い稜線歩き。3000mの稜線から眺める景色は感動もの!とりわけ富士山がいつも近くに見えるのが素晴らしい。風は強いが晴天であることには変わりない。本当に良かった〜。こんなところで雷雨に見舞われたら大変だ〜。
北岳のお花畑は有名だが、農鳥近辺のお花畑もなかなかのもの。南アルプスの特徴なのか?ひとつのお花畑が非常に大きく迫力がある。
そして、二日目のもうひとつのハイライトが大門沢からの激下り。予想はしていたがとにかく長い。大門沢小屋までもひたすら長いが、その後も相当の距離を下り続けることになる。しかも傾いて壊れそうなハシゴあり、ゆらゆら揺れるつり橋あり、渡渉あり、登山道が小川になっていたり・・・決して気を抜けない箇所が次々と。
そしてそして、とどめは約一時間の道路歩き。美ヶ原から松本へ向けて歩いた時と比べれば距離的にはたいしたことないのだが、本日のうだるような暑さもあってダラダラになってきた頃、遠くに駐車場が見え、橋を渡り終えると今回の山歩きも終わりを迎えた。
苦労して登った者にしか味わうことのできない喜び。これが登山の魅力なのかもしれないですね。今回も美しい景色と可愛いお花に出会えたことに感謝です。
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