[百名山12座目]薬師岳(折立ピストン)〜夏の北アルプス花図鑑


- GPS
- 16:13
- 距離
- 21.7km
- 登り
- 1,763m
- 下り
- 1,737m
コースタイム
- 山行
- 5:17
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 5:35
天候 | 3日 晴れ 4日 雨 http://www.mapion.co.jp/weather/spot/L0567559/ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自宅(10:30)=名古屋IC=<東名高速>=一宮JCT=<東海北陸道>=高山清見IC=<中部縦貫道>=<国道41号線>=<県道76号線>=<国道471号線>=<県道484号線>=<高山大山林道>=(3:20)東谷ゲート(6:00)=<有峰林道>=折立駐車場(臨時駐車場)(6:50) 折立駐車場(臨時駐車場)(13:00)=<有峰林道>=亀谷ゲート=<県道)6号線>=立山IC=<北陸道>=小矢部砺波JCT=<東海北陸道>=一宮JCT=<東名高速>=名古屋IC=自宅(21:00) 高山大山林道は濃いガスで視界が効かず。有峰林道は亀谷(富山)、水須(富山)、東谷(岐阜)からの3ヶ所に料金所があります。岐阜側からは高山方面から東谷ゲート利用が便利。1回1800円。20:00~6:00まで閉鎖。料金所で案内図をくれます。東谷ゲートは、朝、3:30到着で待ち2台、6:00で10台くらいの待ち。名古屋からナビだと亀谷ゲートがでてきますが、富山をまわることになるので不便。行きを亀谷、帰りを東谷にしたほうが便利。 【有峰林道】 http://www.arimine.net/mysite2/toll_road2.html ■駐車場 折立に無料駐車場あり。常時満車。10分くらい歩きますが、臨時駐車場あり。週末利用なら最初から臨時駐車場を目指すのが○かも。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■道の状況 危険箇所:ありません。 渡渉:薬師峠キャンプ場から薬師平ケルンまでの間に渡渉あり、沢筋あり。 雪渓:ありますが、直登厳禁です。雪渓に沿って登山道あり。ヘッデン使用時はルートを見つけにくいので注意。 スパッツ:足元は必ず泥々になるので、スパッツ必須。 ヘルメット:縦走時に好みで使用。けっこう持っている方は多かったです。 渋滞:時間帯によっては渋滞が断続的に発生~時間をちょっとずらせば、渋滞の回避可能。 ■登山ポスト 折立にあります。ただし、北アでは山小屋、テント泊共に、必ず登山計画書を書かされるか、行動計画をチェックされるので、わざわざ登山口で書かなくても、と思います。心配であれば、警察署でメールでの提出を受付ていますので、そちらを事前に利用。 ■山小屋 【北アルプス山小屋交友会】 http://kita-alps.yamagoya.gr.jp/ 【太郎平小屋】http://www3.ocn.ne.jp/~ltaro/ 【薬師岳山荘】http://www.yakushidake-sansou.com/ ■メディア 【】夏の北アルプス あぁ絶景!雲上のアドベンチャー 【】プロジェクトX 挑戦者たち 壁を崩せ 不屈の闘志 魔の山台遭難 ■その他 【ありみねネット】http://www.arimine.net/top.html 【中部山岳国立公園:環境省】 http://www.env.go.jp/park/chubu/ 【北アルプス総合案内所】 http://www.kita-alps.com/ |
写真
すごい人。やっぱ北アですね。この日、何百人が登ったことか。薬師岳は花の百名山にもなっていますが、花の写真を撮っていたのは2人〜3人みんなもったいない!予想以上の花のボリュームにびっくりした山行となりました。
トリアシショウマとヤマブキショウマどちらもよく似ています。見分け方は…
トリアシショウマ:葉脈の本数が少なく平行感がない。
ヤマブキショウマ:葉脈が平行で10本程度と多い。
所謂リンゴンベリーで、スウェーデン料理には欠かせないジャムの原料〜明治屋で800円くらいで売っています。
標高1800mから森林限界線あたりまでの主役でした。
正式名称よりも別名のほうが一般的な花。
フジバカマ、ヒヨドリバナ、ヨツバヒヨドリはよく似ていていますが、葉により見分けられます。
フジバカマ:3 つに深く裂けている。
ヒヨドリバナ:葉が裂けておらず対生する。
ヨツバヒヨドリ:葉が 3 〜 5 枚輪生する。
堤高140m, 堤頂長500m, 堤体積1568000m3, 流域面積219.9m2, ダム形式重力コンクリート式, ダム湖有峰湖(日本のダム湖100選)。岐阜側からは堰堤の上を通過します。手前がカーブしているのは両岸の地盤が不安定なため。黒四ダムも同じ技法。
感想
■薬師岳へ
昨年、立山にいったときから気になっていた薬師岳。知り合いからも「いいよ」という前評判。当初は薬師岳→黒部五郎岳→鷲羽岳のライチョウを期待した縦走か薬師沢からのイワナ期待の縦走とかを計画しましたが、休みがとれず、薬師岳ピストンになりました。
金曜に仕事が終わってから荷造りを1時間で済ませ、車で22:30に出発。名古屋ICから東海北陸道を富山方面へ。高山清見ICで中部縦貫道で高山を経て峠を越えて有峰林道のゲート前に到着したのが午前3時半。途中、トンネルの前に北ノ俣岳への登山口があり、20台くらい駐車していました。
ゲート前にはすでに2台が開門を待っていました〜開門時には列は10台に。6時ちょうどに開門。「登山ですか?お気をつけて」と係の方にいわれて、折立へ。途中には水洗の立派なトイレが何ヵ所もあり。
折立の登山口は車だらけ。路駐もかなりの台数。どうしようかと思って思っていたら、臨時駐車場の看板に迷わず向かいましたが、登山口から10分ほど歩くとあって、広いわりに混雑はしていないようす。
折立の登山口は、かなりの人。おいもわかきも山男も山ガールもソロもグループも沢山の人。折立登山口ですが、トイレのにおいがかなりただよっていました〜
■折立→三角点
折立から登るとすぐ左手に愛知大学の遭難慰霊の石塔があります。慰霊の石塔を過ぎるとすぐに登り坂。急登とまではいきませんが、けっこうきつめ。渋滞も各所で発生し、余裕のいる花の写真撮影はあまりできず。各所で渋滞をやりすごそうとするも、三角点までは登りの方々に追いたてられていました。
■三角点→五郎岩ベンチ
樹林帯を抜けると開けた場所にベンチがならんでおり、小さな三角点の看板があります。三角点から先はすぐに森林限界線を越えて尾根づたいの稜線を歩きます。夜の林道は、濃いガスで、運転しづらく、朝がたまでに雨が時折ふる天気だったものの、稜線にでると、お日様も顔をだし、遠く薬師岳の山容もみれました。ここで、渋滞を回避するために、後続の登山者に先に行ってもらいますが、結局、自分が疲れただけだったんですねえ。花は、ほとんど終わっていましたがニッコウキスゲが三角点から見頃でした。
■五郎岩ベンチ→太郎平小屋
仕事開けで高速移動が祟ったのか、太郎平小屋近くの登りでに足をつるハプニングが発生。こういう時でも慌てないで冷静に対応するのが私。休みながら足をマッサージ。太郎平小屋直前には木道が敷かれています。ここで、本日最初の嬉しいことがありました。なんとチングルマがいっぱい!これまでチングルマは綿毛ばっかだったのに!後ろからきた女性は「うれしい!」とチングルマの写真撮影をはじめました~この方は薬師沢方面へ下っていかれました。。太郎平小屋へは12時半くらいに到着。うれしいメニューに生ビールがありました!なぜか自分へのご褒美と体力回復に500mlのビール=700円を購入。で、あとで、テン場の管理小屋でもビールを売っていたことを知る。
■太郎平小屋→薬師峠キャンプ場
太郎平小屋前は黒部五郎、薬師沢、薬師平への分岐。いわば交通の要所。ここから薬師平方面へいけば、人も少なく、木道のなだらかな道を進みます。目の前には薬師岳が堂々とそびえ、足元にはミヤマリンドウ、ヨツバシオガマ、コバイケイソウ、チングルマ、ニッコウキスゲが咲き乱れ、どの登山者も撮影に夢中。静かにソロで歩く方々は山の楽しみ方を良く心得ておられます。私も、さっきまでの足の疲労を忘れ、花の撮影に夢中に〜恐るべき花のパワー。太郎平から20分も歩けば薬師峠キャンプ場に到着。
■薬師峠キャンプ場
薬師峠キャンプ場は薬師平へのとりつきにある鞍部に薬師沢の水源を横にした地形にあります。展望は北ノ俣岳方面のみとなりますが、テント内から北アルプスの山容をみたり、夜は立山から富山方面の夜景もみることができます。管理小屋で受付用紙に記入をして500円とテントにつける使用札(これをテントにつけないと夕方に回収にこれられます)をもらいます。営業時間は18:00?頃までなので、冷たいビールを飲みたければこの時間内に(日本酒もあります)。
石がゴロゴロしているのでペグは不要。ただ、昼くらいにはいい場所はなくなるので、遅く来たら自分で開拓しなくてはいけません(夕方についた方はみんな石を除去して開拓するところからはじめるか、登山道までのりだしていました)。美味しい水場やきれいなトイレもあり、雷鳥沢みたいな混雑さも感じられず(といっても人口密度は雷鳥沢の比ではないのですが)、お気に入りのテン場のひとつになりました。
テントを設営!テントポールの伸ばし方は師匠に教えてもらったやり方で、スマートに!しかもまわりの注目の的に!5分で設営完了。
テント内に入ろうと靴を脱いだとたんに足をつり、さらに腰をつり、肩をつるアクシデントに、この日の薬師岳ピークハントをあきらめました。しかし、この日だけが薬師岳が晴れた瞬間で、ほかのレコをみていたら最高の展望!翌朝は大雨でした。
テント内が暑く、Tシャツとトランクスになり、セクシーな姿に。山では恥じらいなし。汗でぬれた服を乾かしながらごろごろするも、久々にタイガーバームのお世話に。
メスティンにお米をいれて、水をいれ、ご飯をつけている間(メスティンの場合は最低1時間必要)に徹夜で高速を走った眠気がやってきてうたたね。30度以上のテントで寝たのが不思議なくらい。
目をあけたら15時。ビールを飲みながらご飯をつくります。16時頃になるとまわりでゴーというバーナーの音がしだします。のぞくとかわいい山ガールが山用のカルボナーラ用のお湯をわかしていました。最近の軽量テントは前室が狭いか、無いようなテントが多いので皆、表でくつろいでいます。私のテントは2キロありますが、中は広く、全室もかなり広いのでくつろげるところがプラス要因。1時間くらいかけてご飯を食べて17時には就寝。
■薬師岳ピークハント
前の日に1年ぶりの筋肉疲労に見舞われたため、予定より遅れて、ピークハント。これが雲上の絶景を逃すことと大雨に見舞われるはめになるとはつゆ知らず。
モンベルでいうところの2番のシュラフを持参したためか、北アの夜でもTシャツとトランクス1枚で寝ても大丈夫でした。1時半に目が覚めて、ごそごそとご飯の準備。恒例となったチーズ入りカニ雑炊を食べ、準備をします。外をみれば見事な夜景がひろがっていました。返ってくるまでに夜露を乾かそうとテントの撤収はピークハント後にしようと、テントはそのまま。一応マットなどはたたんでおき、すぐにかたづけられるようにしておきました。
3時にピークハントを開始するも、途中でメガネを忘れたことに気がつき、結局テン場をでたのは3時半。ヘッデンで薬師平を目指します。地形図上は急な取りつきなのですが、沢を登るコースで、そんなにしんどくはありません。ヘッデンでは登山道の踏み跡やマークを発見しづらく、ちと大変。40分ほど登ると雪渓をみます。雪渓をまく踏み跡をたどると先に行った方が「登山道が消えている」とのこと。GPSをみると登山道をはずれています。で、雪渓をよこぎって、みると登山道を発見。雪渓上に踏み跡もあったので、まちがえた人も多い様子。角度は木曽駒に比べるとかなり寝ていたので怖くはなかったのですが、前を行く人はしっかり滑っていました。
雪渓をこえると薬師平。薬師平で遭難した愛知大学の慰霊ケルンを横に薬師岳山荘をめざします。朝もやのなか、みごとなお花にびっくり!チングルマやハクサンイチゲ、シナノキンバイが巨大でさすが北アと感激しながら、あっというまにガスの中に薬師岳山荘へ。薬師岳山荘で山バッジを購入。3年前に新築されたばっかとのことで、ここは山小屋か?というくらいきれいな小屋でした。入り口の前にバンガローがあり、雨がかなりきつく降り出したので雨具を装着。
薬師岳山荘前に山頂まで50分との看板がついていたので、一路山頂をめざしましたが、雨で、かつてあった避難小屋跡でメガネをはずしました。山頂まではゆるやかな登りであっというまに到着。山頂には6:20に到着しましたが、ガスが濃く、写真をとってすぐに下山。
あいにくの天気でしたが、かなりの数の登山者が登ってきていました。途中で渋滞も発生。薬師岳山荘でちょっと休んでから、一気に下山し、8時ちょうどに薬師峠キャンプ場に到着するころにはテントはびしょびしょ。
ほんらいならテントを撤収して8時半には下山を開始するはずが、雨の切れ間を待つために、コーヒーを沸かして一服。9時頃に雨の音が聞こえなくなったので撤収を開始、9時20分にお世話になったテン場を後にしました。
■下山
登りのときは、かなりの筋肉疲労に悩まされたのですが、下山はいつものペースをとりもどし、3時間弱で下山。三角点から折立までは足元がドロドロでたいへんな状態。スパッツがあったからいいようなものの、スパッツをもたない方が多いのにはびっくり。北アでスパッツなしの状態で靴下が大変な状態になっている方が多かったです。雨も五郎岩ベンチからはあがりはじめました。土曜にあがったときは無愛想な方や話しかけたくないなあと思う登山者がかなり多かったのですが、日曜にあがってくる方々はさわやかなアルピニストが多く、びっくり。休みはとりにくいのですが、気持ちよく登るのだったら時期をずらさなきゃいけないなあっと思いました。
途中、2人ほどよく顔をみかけました。赤いザックカバーをつけた山ガールの御嬢さんと麦わら帽子をかぶったオジサマ。麦わら帽子のオジサマは山男という感じがしてすごく感じがよかったです。が…、雨の中、ジャージひとつであがるとは猛者…。
■帰路
GPSで案内表示をみると、行きのルート(岐阜から有峰につく)ではなく、富山(有峰口方面)がでてきました。行きは双六谷方面につくルートで峠越えがすごかったので、気分的にもドライブをしながら帰ろうとしましたが、これが逆に時間がかかりました。
有峰口方面は、すれ違いができないほどの道路幅が多く、そのわりにメジャールートなので交通量も多いなどあまりおすすめしませんが、峠越えがないので気分的には楽。
常願寺川沿いにはコンビニやGSもあるので2日の山行で、準備不足のためすぐに消費してしまったものを買うのには便利でした。
常願寺川水系は、北アルプス・立山連峰に端を発し、北方に流れ富山湾に注ぐ一級水系。明治時代、オランダ人技師のヨハニス・デ・レーケに「これは川ではない、滝である」とまで言わしめたほど。日本の川はヨーロッパ人からみると滝のような勢いにみえたんですね。
【ヨハニス・デ・レーケ】http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B1
立山ICから北陸道経由で東海北陸道へ。途中ひるがの高原SA付近と一宮JCTでそれぞれ4キロの渋滞。一宮IC付近で1キロの事故渋滞にひっかかり、ナビの到着表示が17:50となっていたのに到着は21:00と大幅に遅れてしまいました。
余裕がなく縦走がピストンになってしまいましたが、テント泊プラス、かねてから行きたかった薬師岳に行けてお花にも出会えて素敵な山行となりました。
edus4100さん
こんにちは
初心者の私にとっては薬師岳?どこ?
そんな感じなのであまり感想を述べられませんが
お花満載で綺麗ですね
立山方面は時間がないとなかなか足が伸ばせません
私にとってはまだまだ先の話ですが
また一つ行ってみたい山が増えました
薬師岳は立山の近くにありますよ。立山よりも手強いと思いますが、花の量と種類、花の大きさは半端ではありませんでした。ガスでも雨でも楽しめたくらいですから。
縦走がピストンでのピークハントになりましたが、1泊ではもったいなかったです。ぜひ縦走で満喫したいですねえ。北ア最高です。
ぜひ、北アにおでかけくださいまし
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