霊峰白山縦走 美濃禅定道から加賀禅定道へ(石徹白〜一里野)
- GPS
- 29:39
- 距離
- 45.0km
- 登り
- 3,385m
- 下り
- 3,582m
コースタイム
- 山行
- 3:29
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 3:39
- 山行
- 9:15
- 休憩
- 1:49
- 合計
- 11:04
- 山行
- 8:59
- 休憩
- 2:36
- 合計
- 11:35
天候 | 15:曇、16:曇後晴、17:晴、18:曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
大阪5:54-(JR在来線3410円)-9:44美濃太田9:56-(長良川鉄道1720円)-12:06北濃駅12:30-(バス・石徹白線,310円)-13:05上在所 ※石徹白(いとしろ)線オンデマンドバスは、平日、土曜運行。利用には要事前予約 (乗車の1時間前までに予約センター[0575-82-5311]に連絡) 復路: 瀬女(道の駅)13:13-(白山登山バス1160円)-14:50金沢15:19-(JRサンダーバード,4840+自2420円)-18:09大阪 ※当初の予定 一里野13:28-(コミュニティバス100円)-13:48瀬女(道の駅)13:50-(北陸鉄道バス800円)-14:31鶴来14:46-(北陸鉄道500円)-15:11新西金沢15:32-(JR190円)-15:37金沢16:29-(JRサンダーバード,4840+自2420円)-19:21大阪 ※コミュニティバス(加賀白山バス TEL:076-272-1893) http://www.city.hakusan.ishikawa.jp/otherdata/bus/oguchi2_2.html?1003 |
コース状況/ 危険箇所等 |
美濃禅定道、加賀禅定道: よく整備された登山道。刈払いされていました。 |
その他周辺情報 | 日の出:4:49、日の入:19:11(7/18) 小屋: 神鳩ノ宮避難小屋(収容:15名、水場:徒歩5分、携帯トイレブース有り) 奥長倉避難小屋 (収容:20名、水場:無し、トイレ有り) 水場(加賀禅定道): ・油池 加賀禅定道で唯一の水場、流水有り。「水場5分」の看板から少し沢沿いを下り「水場この先70m下」の看板の付いた脇道(草ボウボウであまり手入れされていない)を左に入ってザレた急坂を下る。 ・天池 池のたまり水、要煮沸。 テン場: 南竜山荘(800円/泊、水道・トイレ有り) |
写真
感想
大好きな白山に向かいます。以下、道中記録です。
◆1日目 上在所〜石徹白登山口〜石徹白大杉〜神鳩ノ宮避難小屋(避難小屋泊)
神戸からJRの始発に乗り、在来線を乗り継ぎ美濃太田へ向かう。途中、JRが動かなくなる。「線路内に人が立ち入った模様」との車内アナウンス。20分ほど停車して、ようやく動き出すも今度は京都駅が大渋滞してプラットフォームに入れない。「ムムム...、こりゃ、やばい。北濃駅からのバスに間に合わない。」大急ぎで、迂回ルートを調べた。幸いにして京都から米原まで新幹線に乗れば、ギリギリ間に合うと判り一安心。朝から肝を冷やした。困ったときの新幹線、頼りになります。ビューンと米原までワープしました。
美濃太田から、無事、長良川鉄道に乗り継ぎ終点の北濃駅を目指す。長良川は鮎釣りシーズンに入り、長い竿を出した人が多くいらっしゃいました。ここでもまた電車が止まる。前を見れば、自動車が線路内の踏切で動けなくなっている。それをワンマン運転手が見つけて、一時停車。「こんな時、電車が止まって普通に待つんだ!」。驚きをもって経過を観察。しばらくすると、自動車は踏切をなんとか自力で脱出して電車は何事もなかったかの様に動き出した。都会と田舎の対応の差か?ほのぼのとした対応に心が和む。
バスで上在所に移動。白山中居神社にお詣りして、登山口までの長ーいアプローチの舗装路を歩く。ここが初日の一番の難所。幸いにして曇り空でピーカンで無かった分、まだマシだった。たどり着いた登山口にて登山靴に履き替え、登山届を提出して山道に取り付いた。この日は稜線の小屋で宿泊。バスで移動した4名の登山者全員がここで一夜を共にした。
◆2日目 神鳩ノ宮避難小屋〜三ノ峰〜別山〜南竜ヶ馬場(テント泊)
2時起床で、3時過ぎに小屋を出発。この日は猛暑日(午後から35℃超)の予報であり、早めに出て涼しい午前中に歩くことにした。出発時には少しパラツイていたので、カッパを羽織って歩き始めた。明るくなると稜線の登山道は最高である。雪解け後の稜線はお花が盛りだくさん。流石は花の百名山、白山は素晴らしい!
今日は重い荷物を背負っているのでマクロ撮影は厳しい。屈んで花を撮る度に立ちくらみするが、撮らずにはいられない。次々と現れるお花達との出会いにワクワクしながら先へと進む。
三ノ峰避難小屋で一休み。湯を沸かしてコーヒーを淹れてパンを頂く。暫くすると小屋泊まりの二人組が戻ってきた。水の補給に往復1時間掛けていってきたと伺った。ここの水場は遠いなぁ。
三ノ峰を越えて別山を目指す。別山平はニッコウキスゲが咲き乱れるお花畑でした。すげー。ガッスガスで周囲の展望はありませんが、幸せを感じました。
別山山頂でも一休み。風を避けて社の脇でコーヒーブレイク。三連休の日曜日なので、別山にもどんどん人が上がってくる。この時期はやっぱり人気ですね。
油坂の激下りには全然、残雪無し。今年は雪の降雪量自体が少なかったようだ。下り切って沢で頭から水を被っていると、前日の同じ小屋の方に追い越された。今日は随分早く出たのに、石徹白から歩く人は健脚者ぞろいだなぁ、と思った。
南竜のテン場は大盛況。昼過ぎに到着し、テン場の隅に場所を確保して一安心。その日の午後はテントでゆっくり休んだ。(この日のテン場の混雑率110%くらい。周囲の草むらまでテントが溢れる状態でした)。夕方、ようやくガスが抜けて、山頂が見えた。白山の稜線に沈む夕日も綺麗でした。明日は良い天気になりそうだ。期待を胸に床に就いた。
◆3日目 南竜ヶ馬場〜室堂〜御前峰〜大汝峰〜四塚山〜美女坂〜奥長倉避難小屋(避難小屋泊)
朝起きてテントを出ると、満天の星空が出迎えてくれた。おーっ、やっぱ、これじゃなきゃ。
ヘッデンの光で、トンビ岩コースを登る。急登に喘いで何度か休憩して突破。ここも雪渓はすっかり溶けて無くなっていた。室堂平に乗り、ゆるゆると室堂の小屋を目指す。大きな雪渓を渡って小屋に到着。小屋前はクロユリの花盛り。デカザックを下ろして、周囲のお花畑をしばし散策した。
白山室堂ビジターセンターにはまだ人がいなかったが、北に抜ける加賀禅定道の登山道も特に問題なさそうでした。水を補給して先へと進む。大汝峰の麓にザックをデポして、御池巡りに出かける。翠ケ池はキラキラして綺麗でした。御前峰山頂は最高の景色。北アの稜線が全部見え。きれいな雲海の向こう側に立山、槍穂、乗鞍、御嶽、そして遠く富士山までもが顔を出していた。すげー。山頂の岩に腰を下ろし、ゆっくりと眺望を楽しんだ。次に向かった大汝峰も最高でした。それでも、時間が経つと雲が次第に湧いてくる。この眺望は朝一だけなんだなぁ。デポしたザックを背負って先へと進む。
七倉の辻で休憩していると、釈迦新道からトレラン姿の4人組の方が上がってきた。福井から来られた方で、聞けば「まだオオサクラソウは咲いている」とのこと。できれば見に行きたかったが、今日はまだ長い行程を残している。体力温存のため今回は見送った。四塚山を越え長坂の激下りをひた下る。もう下りはお腹一杯という所で油池の水場に到着。水場で冷水を頭からかぶると最高でした。そこから1時間ほど進んで、天池で水2Lを補給。水だけ汲んで浄水器は小屋で掛けることにした。ここからは1時間ちょっとだが、水をフルに担いで美女坂を下るのは難儀した。ズリズリしながらもなんとか突破。ようやく辿り着いた奥永倉避難小屋で大の字になった。
今日は独りだろう、と覚悟していたが予想に反して、ソロの単独女性の方が後から到着。福井から来られた彼女は、今朝釈迦新道を上がって加賀禅定道を歩いてきたそうな。なかなか面白いルート取りですね。福井に来る以前は愛知にいたそうで、鈴鹿や南アルプスの山をよく歩いていたそうな。彼女も天池で水を補給して小屋で浄水するなかなかの本格派であった。山話に花が咲いた。
◆4日目 奥長倉避難小屋〜しかり場〜ハライ谷〜一里野
翌朝、5時起床でゆっくり準備して小屋を出発。少し先行して単独女性が出発した。今日は一里野まで下りるだけ、でも彼女から「一里野の日帰りのお風呂は今はやっていない」と聞いた。下山後、バスまで時間を潰す所がないなぁ、と思っていたら、彼女の予約していたタクシーに便乗させて頂くことになった。瀬女(せな)まで送って頂きそこで別れた。とっても助かりました。どうもありがとうございました。瀬女には、道の駅があり、冷房の聞いた待合室で、おにぎりと朝採れトマトを食べてゆるりと過ごした。ここからは白山登山バスで一気に金沢まで行ける。本当に助かりました。金沢駅レストラン街で海鮮丼を頂いた後、サンダーバードに乗って大阪に戻りました。
雪解け時期、一気に花開き、登山道脇が賑やかになる。花の百名山は、お花好きにお薦めです。
今日も良い山でした。
(1日の消費量 水2L、燃料80ml(夜30ml+朝30ml+昼20ml)
荷重18kg、アルファ米 6/8食、行動食 500ml×0本)
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この記録に関連する登山ルート
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小生、Kickeyさんの記録を参考にさせていただき、先日、四国剣山〜三嶺山の縦走に行きましたが、体力的に短縮コースとなりました。しかし満足です。
今後のKickeyさんの記録に期待しております。(完コピーは無理なのでやりませんw)
白山は素敵なお山です。足早に駆け抜けるのは惜しいので、じっくり時間を掛けて歩いてきました。この時期、お花で人気の白山室堂周辺は、ものすごい人で賑わいますが、白山南部の石徹白から三ノ峰まで、そして、北部の七倉分岐から一里野までは、訪れる人も少ないひっそりとした山行が楽しめます。誰もいない高層湿原の木道で、今が旬のニッコウキスゲ咲き乱れる中を歩くのは本当に贅沢な空間・時間だなぁと思います。広大な北部白山地域が歩き易いのも、湯宿クロユリのご主人の献身的な登山道を整備があってこそかと思います。
この道を歩けることに感謝しつつ、これからも白山を歩きたいと思います。
朝早く出てナイトハイクで酷暑に対処しました。星降る夜中から歩き始めて、空色がどんどん変化するマジックアワーを稜線で迎えることができれば最高ですね。フレッシュなササユリは、ヘッデン点灯の暗い時間帯に出会ったので写真には納められず。マクロ持参で歩くこの時期の白山は本当に楽しい。今回は、お花はマクロレンズで、広角はiphoneで全て撮影しました。マクロと綺麗なお花があれば、気分がアゲアゲです。一方で、一生懸命探したオオヤマザキソウは見つけられず。なかなかお花探しも一筋縄ではいかないです。
テントを担いで4日間もお山に籠もっていれば、1日くらいはピーカンの日がある。今回は、上手い具合に山頂でその日を迎えることができてラッキーでした。北アの名だたる山々が丸見え。おそらく対岸の稜線からも多くの人が眺めていたのでしょう。気持ち良すぎて去り難い山頂でした。
今回、出会った人たちはとっても個性的で印象に残っています。本当にやりたい事ができている人はキラキラしていると思います。白山最高!また機会を見つけて再訪したいと思います。
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