谷川岳馬蹄形ルート(反時計回り)日帰り
- GPS
- --:--
- 距離
- 23.4km
- 登り
- 2,255m
- 下り
- 2,261m
コースタイム
- 山行
- 10:55
- 休憩
- 2:00
- 合計
- 12:55
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【 コメント 】
・ 谷川岳連峰への登山は、紅葉の時期が主体でした。 都心に近い花の百名山で人気のある「平標山」へは何度も出かけましたが、主峰の「谷川岳」へはいつも秋でした。
・ 是非花の最盛期に訪れたいと思っていましたが、用事や天候不順等で行けませんでしたが、この度、残雪が少なくなりアイゼン不用、山頂付近のシャクナゲやイワカガミの群落が満開となり、各種の条件が調ったので、谷川岳を日帰り周回してきました。
・「谷川岳馬蹄形」を周回。
・「谷川岳馬蹄形」とは、谷川連峰を馬の蹄のごとくグルっと周回するコース。 周回路の形が馬のひづめ“馬蹄”の形に似ている事からその名がつけられました。
・累積標高 約2,780m。 歩行距離 約26Km。 コースタイム約17時間(17h20m)。
・登山コースは、土合橋の白毛門登山駐車場 ⇒ 白毛門 ⇒ 笠ヶ岳 ⇒ 朝日岳 ⇒ 清水峠 ⇒ 蓬峠 ⇒ 茂倉岳 ⇒ 一ノ倉岳 ⇒ 谷川岳 ⇒ 西黒尾根 ⇒ 土合橋と谷川連峰をグルット反時計回りに周回するコース。
・山と高原地図のコースタイムでは一周するのに約17時間。
・白毛門から登れば、下記の理由で、特に朝日を浴びた谷川岳が見れるので、反時計回りとしました。
「白毛門」へと登る最初の急登で自分の体調をチェックする事ができ、もし1周周りきれる体調ではないと判断したら、そこで直ぐに引き返す事が出来る。
朝日に照らされた谷川岳の大展望が得られる。
最後の「谷川岳」から下る際に、17時迄に天神平に到着出来れば、ロープウェイ利用で下山出来る。
・今年の谷川岳は、積雪が少なく雪解けが早く、気温も高かった為、花の開花が早く、シャクナゲやイワカガミ等見頃を迎えているとの情報を得て、天気予報が良い5月最終日曜日に急遽登山実施です。
・20年前に一泊二日で、時計回り登山をしましたが、今回は来週参加する「柴又100Kウルトラマラソン」の最後のトレーニング(1週間前では遅すぎですが)を兼ねて、日帰りで計画を立てました。
・早朝2時過ぎに自宅を出発。 関越道で水上ICから291号清水街道を約13キロ、土合駅を過ぎ、土合橋の手前のスポーツショップMAXの手前を右折、すぐに白毛登山駐車場に到着。
・すっかり明るくなった5時に50台は駐車できそうな広々とした20台ほど駐車してる状況で、入口側に駐車。
・直ぐに準備後、登山届けを登山口にあるポストに入れ、出発。
・出発してすぐに8m程の鉄橋を渡り、5分弱で急登の登山道が始まる。
・最初から急登の連続で、ブナの新緑の中の尾根沿いのジグザグを登り、木の根っ子の梯子のような登山道をひたすら登る。
・白毛門までは一挙に標高を1,000m登るので、序盤はスローペースで徐々に並みのペースへアップしましたが、ロングコースなので息が苦しくならないペースを厳守しながら登りました。
・早朝は気温10℃と冷え込んでいましたが、樹林帯の中は無風状態で、暑くなりシャツ姿で、ウチワで扇ぎながら登りました。
・標高を上げるにしたがって徐々に視界は開け、樹林の隙間からモルゲンロートの朝日に染まった谷川岳を垣間見ながら、黙々とかなりの急登を進む。
・やがて、ヒノキのウロの小広場があり、一服。 更に登り最初のピーク「松ノ木沢ノ頭」に到着。
・朝日に照らされる谷川岳東面を眺めながら小休憩。
・次のピーク「白毛門」の山頂を前方に見たり、西側を見渡すと谷川岳東面の岩場なども見ながら登る。
・途中までにあったシャクナゲは開花終了状態でしたが、高度があがって山頂に近づくと、紅色の鮮やかな大輪のアズマシャクナゲに出合え、早速写真に収める。
・やがて「白毛門」(1,720m))に到着。 山頂からは、谷川岳、一ノ倉岳、茂倉岳、眼下には土合、その上にはロープウェイと天神平、当方には武尊、日光白根山、燧ケ岳、至仏山など、更にはやや霞んだ富士山までも確認出来ました。
・ほぼ予定の時間で到着出来、体調も良好だったので、最初の計画通り、このまま馬蹄形コースを進むことにしました。
・白毛門の山頂から目の前の笠ヶ岳へ一旦50m程降下、登り返して「笠ヶ岳」(1,852m)の山頂へ。
・「笠ヶ岳」の山頂でも高展望が得られ、西側に連なってる谷川連峰を眺めながら一休憩。
・直下にあるドラム缶風の避難小屋を通過、100m程登り、ノコギリ状の連続小ピークを越えると「朝日岳」(1,945m)に到着。
・途中、コイワカガミが散々咲いており、ウスユキソウやベニアズマシャクナゲ、ムラサキヤシオツツジも少々出合えました。
・大パノラマの朝日岳山頂で小休憩後、前方に高山植物の宝庫である干上がった地塘が広がる登山道を進み、「ジャンクションピーク」と呼ばれる分岐に到着。巻機山へと続く稜線がある。
・ジャンクションピークから清水峠へは、約500mを一気に下る。
・「清水峠」へと下るトレイルは数ヵ所ガレた部分があり、斜面に延びる狭い登山道が滑り易く、トレイルのすぐ横が崖になっている個所もあり、ストックで注意しながら通過。
・高度を下げると樹林帯となり、急に蒸し暑くなる。
・送電線の鉄塔と避難小屋が眼下に見える歩き易い登山道を進む。
・道脇には、遅咲きのカタクリと実をつけたカタクリの群生や赤く紅葉した葉っぱから伸びたピンクの可愛い集合花のコイワカガミや、ピンクの小柄な小輪のハクサンコザクラに似た濃いピンクの丸みを帯びた花弁のユキワリソウなどを見ながらの気持ちの良いコースを進む。
・地塘群を過ぎると、やがて鉄塔の真下を過ぎ、清水峠に到着。
・大きな三枚のプロペラの方位計が立っており、手前の小屋が白崩避難小屋、奥がJR東日本の送電線監視所(登山者は入れない)でした。
・ほぼ馬蹄形コースの中間地点。ほぼ予定の時刻で到着、疲労度もまだ半分以下の感覚で一安心。
・キムジシロの花畑で一服後、予定どうりの馬蹄形コース後半へのルート目指して出発。
・この先の小高い丸みを帯びた七ツ小屋山に続く登山道を、ユックリ目のペースで登る。
・笹原の丘越えに“上越のマッターホルン”の異名を持つ鋭鋒「大源太山」を眺めながら進み、七ツ小屋山の山頂を過ぎると「蓬峠」までは気持ちの良い稜線トレイルとなり、早足で笹原の谷川方面の景色を眺めながら進む。
・青紫の大きな花のシラネアオイとコバイケイソウやユキワリソウなどが沢山咲いた、地塘もある小さなアップダウンを繰り返す登山道を写真を撮りながら順調に進む。
・やがて「蓬ヒュッテ」に到着。 体調が悪い場合はここから新道経由で土合へエスケープできますが、体調が良いので稜線上を進む「武能岳」への登山道を進む。
・「蓬峠」から「武能岳」の山頂まで、標高差が230mですが、笹原や草原の中をマイペースで登り、山頂に到着。
・1,760mの「武能岳」から1,594mの笹平まで若干の崩壊地がありましたが危険な程ではない急坂を下ってから、1,977mの「茂倉岳」迄、約400m程の後半の最大のアルバイト区間ですが、比較的緩やかな傾斜と、笹原の展望のきいた区間だったので気持ち良く山頂に到着出来ました。
・この区間も丁度満開のアズマシャクナゲが沢山咲いており、谷川岳バックに写真を思う存分何枚も撮りました。
・日曜日の好天にもかかわらず、朝日岳以降、対面者はわずか数名で静かな登山を満喫です。
・茂倉岳の山頂の分岐を15分程進み、狭い山頂の一ノ倉岳に到着。
・一ノ倉岳から一旦約100m程の急坂を下って、岩場を登りながら「谷川岳」の二峰に分かれている頂部の一つ“オキの耳”のピークに向かう。
・茂倉岳から一ノ倉岳への途中、残雪個所が少々残っていましたが、ザラメ状で難なく通過。
・眼下の展望スリルのある“ノゾキ”で小休憩後、やがて鳥居の立つ奥の院を過ぎ、直ぐに誰もいない谷川岳のオキノ耳(1,977m)に到着。
・予定より若干遅くなりましたが、天候も薄雲が広がる程度で、適度な風で、予定の暗くなる前に土合橋にゴール出来るメドがつき、一安心。 疲労が溜まってきた感じの為ここでも休憩。
・“オキの耳”から“トマの耳”の間には短い上り下りがあるだけで、10分弱で到着。
・馬蹄形谷川岳コース上の山々登頂完了、後は無事に下山するだけ。
・一般の登山者は、谷川岳山頂から天神尾根を天神平への良く整備された登山道を歩き、ロープウエイで土合へ下山しますが、17時の最終発車時刻までに天神平駅に到着できないので、最初の計画通り巌剛新道経由で下山することにしました。
・「谷川岳」の山頂から「土合」へと下りる部分を探してると肩の小屋前に戻ってしまい、標識を確認、やや広い雪渓沿いにロープが張られ、ロープに沿って足跡があり、進んでいくと西黒尾根の表示があり一安心。
・谷川山系の岩石は花崗岩系が主流で、比較的新しい時代に地下深部から貫入してきた花崗岩系の岩石によって変成作用を受けて硬化した蛇紋岩、玄武岩が多い。
・西黒尾根上部も蛇紋岩で、多数の登山者の足を置く部分は、ツルツルに磨かれており、濡れてなくても滑り易いので注意しながら下る。
・延々と続く非常に歩き難い角ばった石と滑り易い岩を避けながら、やや急坂を下り、やがて「ラクダのコル」に到着。
・膝がガクガクになる前にいったん休憩、まだ沢山余っているペットポトルの微炭酸の飲料水を飲み、甘納豆を食べてから暗くならないうちに到着すべく、左への巌剛新道分岐へ下山再開。
・樹林帯に入る直前に4ヶ所のクサリ場がありましたが、難なく通過。
・樹林帯内は無風状態となり、ウチワを取り出し扇ぎながらストックで調子を整えながら1時間以上、単調な歩き難いやや急なジグザグ道を黙々と下り、飽きてくる頃、ようやく傾斜が緩く岩もなくなり歩き易くなってきました。
・ようやく舗装された林道に到着、左方向へ少々進んだ後、登山道の新道下山口から登山道へ入り、ゆるやかな道を進む。 終盤登山道が浅い河川のなかへ延びてましたが、置き石伝いに渡り、そのまま直進し舗装路に合流。
・間もなく街道に合流、土合橋を渡り左折、目の前の数台しか駐車していない駐車場に到着。
・約13時間の長かった一日、予想以上に多くの花に出合え沢山写真を撮り、素晴らしい山行を満喫、予想以上に登山者の少ないルートで、大自然を満喫、充実した山行に大満足でした。
・今回の馬蹄形縦走、谷川連峰の中では、花の百名山の「平標山〜仙ノ倉山にかけての稜線」についで、素晴らしい体験が出来感謝です。
・山の醍醐味を味わい、荘厳、優雅な谷川連峰と綺麗な花々がいっぱい詰まった素晴らしい谷川岳馬蹄形縦走路の完登、心に残る山行となりました。
・錦の絵のような真っ赤に燃えた紅葉のシーズンの写真を見ていたら、次回はもう一度、同じルートで訪れたい気持ちになりました。
* 注意点
・「谷川岳馬蹄形」ルートの日帰り山行は、残雪がなくなる6月初旬から猛暑前で花のシーズンが終わる7月初旬迄の、明るい時間帯が最も長い期間の好天日が最適。
・例年、5月いっぱいは残雪があるようで、軽アイゼンが必要。エスケープルートも残雪でルートが不鮮明のようで要注意。
・谷川山系の岩は、濡れると滑り易い蛇紋岩が多いので、降水時は不向き。
・充分な水分携行、エスケープルートの事前確認を。
・熊出没情報にも注意。
・日帰りでの時計回りは難あり。
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