ロングトレイル『9泊10日』〜分水嶺を『山と峠』を繋いで〜{雲取山〜雁坂峠〜甲武信ヶ岳〜大弛峠〜金峰山〜瑞牆山〜信州峠〜獅子岩〜赤岳〜硫黄岳〜夏沢峠〜天狗岳〜麦草峠〜北横岳〜蓼科山〜スズラン峠〜八子ヶ峰〜白樺湖〜霧ヶ峰〜鷲ヶ峰〜和田峠〜三峰山〜美ヶ原}


- GPS
- 220:31
- 距離
- 191km
- 登り
- 14,222m
- 下り
- 12,816m
コースタイム
- 山行
- 3:41
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 4:41
- 山行
- 7:26
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 8:57
- 山行
- 5:52
- 休憩
- 2:56
- 合計
- 8:48
- 山行
- 12:36
- 休憩
- 2:16
- 合計
- 14:52
- 山行
- 8:25
- 休憩
- 3:18
- 合計
- 11:43
- 山行
- 13:02
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 14:12
- 山行
- 9:09
- 休憩
- 3:31
- 合計
- 12:40
- 山行
- 10:41
- 休憩
- 4:41
- 合計
- 15:22
- 山行
- 8:34
- 休憩
- 1:48
- 合計
- 10:22
- 山行
- 6:24
- 休憩
- 2:14
- 合計
- 8:38
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路 山本小屋(アルピコ交通バス)浅間温泉途中下車(アルピコ交通バス)松本駅(スーパーあずさ+JR)八王子経由自宅 ※美ヶ原からのバスは季節運行などの要確認 |
その他周辺情報 | 08/11 立ち寄り湯(八ヶ岳グレイスホテル) 食糧、燃料補給 08/13 宿泊(プチホテルまほろば) 食糧、燃料補給+モバイルバッテリー充電の為 立ち寄り湯(すずらんの湯) 08/15 立ち寄り湯(浅間温泉) |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
写真
明日は天気が下り坂、やまの天気も三日までとよく言いますが、今回は9日間歩いてカッパを履いていないという幸運に恵まれた事がこんなに順調に来れた要因の一つだと感じます
感想
〜遙かなる山と峠を越えて〜
――――――――――『一日目』――――――――――
8月6日(土)
鴨沢〜奥多摩小屋
今回登山口が近い事から、準備は直前の夜ギリギリまで追われなんとか出発。
奥多摩駅に立てた時には、この縦走の70%は成功したように思えた。
計画段階で、雲取までのルートは石尾根などと色々迷ったが、10日という枠の中で考えると鴨沢からのルートが妥当と考えた。
今回は、いつもロングトレイルに新たな試みとして『野辺山・白樺湖』の二箇所の補給地点を設置し、装備品の補給及び交換の練習も兼ねた山行として始まった。
まず野辺山までの奥秩父主脈線を6日間を予定し、今回ザックを40リットルから30リットルへの更なるダイエットに挑戦したが、さすがに食料は表に出てしまった。
初日はこの縦走で一番重い時だけに、奥多摩小屋までのテント場とルートを短くし、負担を軽くして疲労を少なくするように丁寧に歩くことに専念した。
テント場でお隣になった方が石尾根往復と聞き、『彼が自分の代わりに歩いてくれたのかなと感じた』
――――――――――『二日目』――――――――――
8月7日(日)
奥多摩小屋〜将監峠
朝靄のなか二度目の雲取山は標柱が新設工事の為なく、代わりになるようなものを撮影し、避難小屋にお邪魔すると昨夜は2名だった聞き、避難小屋でも良かったのかなと、ピークでも朝靄は濃かったので、次の目的地に向かうことに。
飛龍山までは、コンタ添いにつけられた道で高低差も少なく歩きやすかった。
基本的には眺望は聞かない樹林帯歩きで、同じような谷筋を何度か見ているうちに、同じ所を歩いているような錯覚を覚えるくらいでした。
北天のタルあたりから、飛龍山の取付箇所を見落とさないように気をつけて歩いていると、思ったよりも現地には目印がありトレースも明確で、これで禿岩から回り込まないで済んだので時間に余裕を持つことができた。
ピーク自体は眺望はなく、最近意識し始めた山梨百名山の標柱をみるのが嬉しく、人もいないで静かで落ち着いた山頂を味わえた。
少し降りると飛竜権現がある、分岐点となり更に少し歩くと禿岩に、ここが本日一番の眺望地点となった。
ずっと樹林帯にもぐっていいた為か、山の位置がなかなか特定できなかった。
ここからもコンタ添いの水平道を将監小屋を目指し歩く、途中岩清水では水はよく出ていてありがたかった。
将監小屋まであと少しの所で、雲取を出て以来の初めて人とすれ違った。
雲取までだと時間が時間だったので、どちらまですか?と挨拶すると『大常木山』へ行くとの事。
この近辺はガイドブックでは尾根沿いにルートがない事になっているが、お話しているとご自身でルートを模索して行くようで、人それぞれの山の登り方があるだなぁと関心させられた。
将監小屋は、段々畑のような整形地でペグも刺さりやすく、トイレも清潔なバイオトイレと素敵な場所であった。
水も大量にでていて、立ち寄って良かったと思えた。
ちょうどテントを撤収している方とお話すると、テントをデポして、『和名倉山』へピストンしてきたそうで、地味な山だったという感想を頂いた。
ここから秩父湖の方に抜けれるので、200名山でもある『和名倉山』良い季節などを調べ自分自身の感想を持つ事ができればとも思った。
そうこうしていると、先ほどの『大常木山』に向かった方が戻ってこられて、同じく感想を尋ねると、笑いながら『あまり良い山じゃないね』と一言。
その受け答えが、いかにもベテランという感じがして可笑しかった。
〜【立ち寄った場所について】〜
雲取山
日本百名山(2度目)
山梨百名山(2度目)
飛龍山
山梨百名山(35座目)
――――――――――『三日目』――――――――――
8月8日(月)
将監小屋〜雁坂峠
朝起きると、珍しく少し寝坊していた。
準備に追われ、寝不足が続いていたのでやはり少し身体の疲労が心配になる。
夏のロングはもう十年以上になるが、山で体調を崩す事だけは避けたいと強く思っていて、今日も無理をせず、先を急がず雁坂小屋どまりで良いとした。
ときおり樹林帯から垣間見る景色が良く見えていて、今日は眺望も期待できるかと歩いていると、西御殿岩の分岐の看板が見えてきた。
当初は立ち寄る予定はなかったが、眺望が良さそうなので寄り道してみる事に、ピークは期待以上によく見えていて、360°パノラマで今回のロングでもとても印象深い場所の一つとなった。
ここから笠取山まで再度樹林帯が大部分をしめて、いつの間にかガスも濃くなり、人の気配すると笠取山のピークについていた。
少し降りると、ちいさな分水嶺があり、雨が落ちる場所によってまったく違う県の水となっていく説明が面白かった。
今日のように、台風のうねりなのか、風が強い日には本来埼玉県側に落ちるはずの水が東京都へ流れたりするのだろうなどと当たり前の事を想像しながらトレイルを歩いていた。
雁峠につく頃に、強い風に小雨が混じり始めたので樹林帯等を求め、急いで燕山まで登りつめた。
燕山は標識だげがある、なんともたんぱくな場所で、次に眺望が期待できそうな古礼山へと向かっているといつの間にか雨も止んでいた。
まず展望ベンチのある場所と、次に標柱のある場所は小さな草原が広がっていて座ると気持ちよく、流れる雲を見ながら山が見えたびに、カメラを持つのが楽しかった。
雁坂小屋に到着するや小屋番の方が親しみのある方で、テント場の受付の際に周囲に見える山を丁寧に教えて頂け、濡れた靴を乾かしてもらえるなど、非常に親切にしていただけました。
夕食がすんだら、『食飲研修』という名の集いに誘っていただき楽しい時間を過ごす事ができ、旅の良い思い出になりました。
この場を借りて、本当にありがとうございました。
〜【立ち寄った場所について】〜
将監峠
西御殿岩
唐松尾山
笠取山
山梨百名山(36座目)
雁峠
燕山
古礼山
水晶山
――――――――――『四日目』――――――――――
8月9日(火)
雁坂小屋〜大弛峠
大弛までの長丁場を予定していたので、早めに出発。
出発の際に、小屋番の方から乾かしてもらっていた靴を頂き昨夜のお礼を言うと、先が長い自分を気遣って今日までのゴミまで引き取ってもらい、本当にありがたかったです。
日本三大峠の一つである雁坂峠からは、周辺の山もよく見えていて気持ちよくスタートする事ができた。
雁坂嶺まで比較的眺望がきくルートだったので、景色を楽しみながら歩け、ラジオからはリオ五輪の速報並びに生中継が聴こえ、日本人の活躍に自然と力をもらっていた。
東破風山までは再び樹林帯に入り、西破風山を少し越えた所で展望が開け、そこからは、これから歩く方面と眼下には避難小屋こそ見えないが広い鞍部が見えている。
鞍部まで下り、昨夜小屋の方から分水嶺トレイルの際には避難小屋及びその周りは選手達が沢山寝ている話を聞き、そんな事を想像しながら静かな破風山避難小屋をあとにした。
甲武信岳まで登り返し、木賊山を経由する。
鶏冠尾根との合流地点と思われる場所には、通行禁止の案内があり少し覗いてみてもトレースは私には見えてこなかった。
甲武信小屋からは、ギターの音が聞こえていてそれに合わせて歌声が聞こえた。
百名山という事もあり、バッチを買いにお邪魔し、支払い箱のようなものがあったので、小屋の方の歌をとめるのも気がひけたので、お賽銭のように支払いを済ませた。
表に屋根のあるスペースがあったので、休憩と軽食をすましピークを目指す。
この日は、眺望がきいていて富士山から右に目をやるとこれから歩く国師までの長い尾根をみて、先の長い事を実感する。
金峰山は五丈岩のおかげで決めやすく、この先どのように見え方が変わっていくか楽しみになる。
再び樹林帯に入り眺望がきかないので、奥秩父らしい苔の楽園を楽しみながら歩く。
富士見を曲がり、少し歩いた頃に急に展望が開ける場所に出て、休憩しながら見える山の変化を確認していると、それほど近づいていない国師を見てあまりゆっくりしてはいられないとう気持ちの反面、この周辺は倒木が多い事を雁坂小屋での食飲研修の際にアドバイスを頂いていたので、慎重に淡々とこなすように自分に言い聞かせる。
国師のタルから登りは、想定はしていたが本当に長く感じた、今回の縦走で初めて長い時間歩いている事もあるのか、今振り返っても一番厳しく感じた区間であった。
さすがに、国師につく頃には雲も多くなっていたが、金峰山はよく確認できた。
いつの間にか五丈岩がだいぶ大きくなっていて、明日の楽しみになる。
小雨がパラついてきたので、木道の下りに気を使いながら大弛小屋まで急いだ。
到着した時は17時を過ぎていて、だいぶ遅くなってしまい急いで受付と設営をすまし明日の準備をした。
〜【立ち寄った場所について】〜
雁坂峠
雁坂嶺
山梨百名山(37座目)
破風山
山梨百名山(38座目)
木賊山
甲武信岳
日本百名山(47座目)
山梨百名山(39度目)
東梓
国師ヶ岳
日本三百名山(2度目)
山梨百名山(2度目)
前国師
――――――――――『五日目』――――――――――
8月10日(水)
大弛峠〜林道(BP)
昨日自分にしては長い区間を歩いたので、疲労が気になったが歩き出してみると特に問題はなさそうで一安心である。
今朝は、ガスが濃く幻想的な樹林帯歩きとなる。
ここからは以前にも歩いた事があったので、その時の事などを思い出したりしながらウオーミングアップも兼ねて金峰山頂での景色を期待して少しでもガスが取れるようにと、ゆっくりと歩くが、山頂到着時には五丈岩すら見えない状態。
休憩と軽食をとっていると、徐々に五丈岩が見えてきて見る見るうちに周りの山も見えてきて、これまで歩いてきた甲武信方面は残念ながら見えないが、これから歩く瑞垣方面の様子はよくわかった。
五丈岩も途中まで登ってみるが、次回への楽しみにしようと引き返す。
まず大日岩を目指して岩稜帯を降りながら、違う角度の五丈岩や間近に見える小川山など見ながら樹林帯に入るまでの景色を楽しんだ。
大日岩の分岐では、小川山への案内が目に入り、いつか行ってみたいと興味をひかれながら富士見平小屋方面へと足を進める、鷹見岩も気になったが、先を考えスルーとする、富士見小屋では食事がとれそうだったので迷わず、山菜うどんと鹿肉ホットドックとスコーンとたくさん注文、だいぶ尾西のご飯に飽きてきた自分には本当に御馳走になりました。
水を補給し、瑞垣山へ歩き出すと沢沿いで涼しい中、時間帯のせいもあるのか下ってくる方とたくさんすれ違いながら様々な巨岩を楽しみながら足を進め、ピークでの眺望は期待していなかったが、この日は幸運な事に結構みえていて、八ヶ岳はさすがに裾野程度だったが、先ほどまでいた金峰方面が見えて嬉しかった。
ここで分水嶺トレイル経験者の方とお話する事が出来て、私が6日かけて歩く工程を2日半で駆け抜けると聞いて、驚くばかりです。
私が更に八ヶ岳に登り返して、美ヶ原までを予定している事を話すと、面白がってくれて、写真をたくさん撮ってもらいました、ご親切にありがとうございました。
富士見小屋の方の親切で、ホットドックをテイクアウトできるようにして頂き瑞垣のピークで食べたこの味は良い思い出になりました、無理を言いましたが、本当にありがとうございました。
居心地が良かった瑞垣のピークに後髪をひかれながら、降りて行き不動滝で休憩している時に、ちょうど良い水の流れを見ていると無性に滝に打たれてみたくなり帽子をとり水浴び、身体も気持ちもシャキッとして心機一転といった感じでした(^_^.)
林道終点地点まで降りて、本日のテント場候補地探しを意識しながらなるべく信州峠に近づけるように歩き、途中クライミングの帰り方々とすれ違いながら沢を横断する際に水を取り、林道を歩きながら、時間的も今日はこのあたりが妥当と幕営とした。
〜【立ち寄った場所について】〜
朝日峠
朝日岳
金峰山
日本百名山(2度目)
山梨百名山(2度目)
瑞牆山
日本百名山(48座目)
山梨百名山(40座目)
――――――――――『六日目』――――――――――
8月11日(木)
林道(BP)〜森(BP)
今朝は林道(舗装区間)からスタートだったので日の出前からヘッデン歩きでスタートした。
信州峠への尾根に取付点だけが気になったが事前にヤマレコで調査した場所を慎重に確認するが、一回通り過ぎてしまうがリルートして無事尾根に出る。
尾根にでてからも、まぎらわしいトレースを見分けながら誰も歩いていないので露払いを一手に引き受けながら地図とにらめっこしてると、やがて車の音が聞こえ信州峠が見えてきた。
ルートファインディングの経験値を上げたくてこのルートをセレクトしたが、良い経験ができた、機会があればこういう回数を増やして行きたいと思う。
横尾山まではよく歩かれていて、カヤトの原っぱには花も沢山咲いていて、一転して穏やかな気持ちにさせてくれる。
横尾山までは、花などを見ていたらいつの間にか到着することができて歩きやすかった、ここから再び破線ルートとなると徐々にトレースが薄くなり、気を引き締める。
笹が茂っていたりするが、トレースを見失う事は注意してれば問題なく、ピンクリボンや、少ないが標識もあるので、個人的には道迷いの心配は信州峠までのルートに比べて少なかった。
それよりも、露払いの方がますます大変で靴のゴアのフィルムが決壊するのは時間の問題でした(^_^;)
ルートの付け方も少し乱暴な所があり、痩せ尾根の直登は、アキレス腱が伸びるどころの騒ぎではなく、それを何度か繰り返すのでなかなかの消耗戦です(笑)
飯盛山が近くなると、山の日という事もあるのか沢山の『ヤッホー』が聞えてきた。
一般登山道はとても歩きやすく、ありがたさをかみしめながら、獅子岩を目指して降りていく。
獅子岩からは、いつもお世話になっているシャトレーゼスキー場などがよく見えて、八ヶ岳方面はサンメドウズあたりまでで、本体は雲の中であった。
ここまで来ると、今回初めて計画した補給に意識がいく。
驚いたのが、獅子岩から補給地点までもトレイルがありゴルフ場をまたぎながら歩いていくことで舗装路を回避出来た事は幸いでした。
到着時間もヘッデン歩きが良かったのか、計画どおりで余裕をもって装備品の入替、食料・燃料の補給、自分自身もお風呂で生まれ変わりリフレッシュできた。
今回、ザックもシューズも予備装備として発送していたので、露払いでダメになった登山靴をランシューズに変え、白樺湖で再度補給を予定してるので思い切ってザックも変更した。
時間に余裕があったので、おにぎりやサンドイッチを求め、野辺山のコンビニ経由で県界尾根へと向かう。
野辺山界隈は、まさに観光地でソフトクリームを食べたり、直売所をひやかしたりして観光を楽しみながら歩いた。
こうして一度下界を経由しながら山を歩き続けるスタイルの面白さを実感することができた。
コンビニで食料の補給も完了し、時間と相談しながら麓の森の中を幕営地とした。
〜【立ち寄った場所について】〜
信州峠
横尾山
山梨百名山(41座目)
豆腐岩
木賊ノ頭
槍
十文字峠
三沢ノ頭
飯森山
平沢峠
獅子岩
――――――――――『七日目』――――――――――
8月12日(木)
森(BP)〜黒百合ヒュッテ
本日も道が明確であることから、ヘッデン歩きで暗いうちから歩き始めた。
前日にコンビニで補給をした際に、つい癖でジュースを買っていて、真水を買い忘れて残量が気になっていたが、運よく畑を歩いている時に補給が出来たので良かった。
登山口の駐車場で間もなく明るくなり、八ヶ岳のステージに突入する。
小天狗を過ぎてもまなくの所で眺望が開けて、こちらの角度から見る赤岳は初めてだったが、キレット部分と権現あたりが険しく新鮮でカッコ良かった。
大天狗で水を煮沸したかったので珍しく大休止して、このところ近所の山を歩く時間が長かったので、ここから山頂までは久しぶりの鎖場やはしごが連続して赤岳に来た事を実感させられる。
ランシューズである事が最初心配になったが、コンディションが良ければ、気をつけていれば特に問題はなかった。
これが、雨となると別問題になってくのかもしれないが…
赤岳山頂は都会で、沢山の人でにぎわっていた。
赤岳は今回で4度目になるが、久しぶりに阿弥陀が間近に見え混雑していても、やはり良い山だと思えた。
山頂では日本テレビの方がドローンをとばしていて、ニュースの絵を取る為だと話してくれた。
暫く見ていようかとも思ったが、先があるのでそうも言ってられない。
ルートはここから横岳まで岩稜帯ということもあり渋滞していた、眺望もあまりきかないので歩きスマホをこんなところでやってしまい反省(^_^.)
八ヶ岳は『小屋ヶ岳』と言われるほど小屋が充実していて色々なものが販売されている、今回は積極的にそれを利用しジュースでの水分補給、硫黄岳山荘では行動食セット100円がお気に入りなりました。
爆裂火口の硫黄岳を見ると、本沢温泉から見上げた時の事など懐かしい思い出があふれてきて、足を更に進めると間もなく天狗の双耳峰が見えてきた時には黒百合が近い事を実感し始め、同時にテント場の空きが気になり始めた。
人がいない山ばかり歩いていると、このような感覚が鈍くなっている事を注意しないといけないと思えた瞬間でもあった。
天狗に上がる頃にはさすがにクリアに見える程ではなかったが、歩いてきた道などを確認するには十分の視界があった。
黒百合のテント場はなんとか、隙間に張る事ができこんなにテントの数がある光景が久しぶりで驚いた。
隣のテントの方がベテランの方で、話を聞いていて楽しくて急いで明日の準備を終わらせ、マットを座布団がわりで外で話に夢中になっていると、今回初めてダウンをはおるような涼しさを感じた。
ここでも、様々な参考になる話を聞かせてもらい、ありがとうございました。
〜【立ち寄った場所について】〜
赤岳
日本百名山(4度目)
山梨百名山(4度目)
横岳
硫黄岳
夏沢峠
箕冠山
根石岳
東天狗岳
日本二百名山(5度目)
――――――――――『八日目』――――――――――
8月13日(木)
黒百合ヒュッテ〜白樺湖(プチホテルまほろば)
本日は不確定要素がないので、楽な気持ちでのスタートになった。
この頃には、すっかり体調も良くなっていて鼻声だった前半の頃が懐かしく思えた。
長く歩く事にもすっかり慣れてきていると感じる事ができた。
今日は、朝日が見れる事を期待して足早に中山峠を出て、少しすると東側が開ける場所があり、間もなく日が昇ってきて、今回の縦走はなかなかタイミングと場所が合わなかった事もあり、何度もみていても嬉しかった。
麦草峠までは穏やかな道を苔などを楽しみながら歩き、ヒュッテではオススメメニューにコーヒーセットが目について注文し贅沢な時間を過ごした。
ここからは、時間短縮と歩いた事がないという理由から五辻を経由して北横岳ロープウェイ乗り場を目指した。
こちらも気持の良い穏やかな道で、途中の東屋で休憩したり、ロープウェイ乗場近くなると木道になり歩きやすかった。
山頂駅に寄り道すると、カレーが美味しそうだったので注文、その際にペットボトルの水がついてきて、『いいのですか?』と尋ねると水がないのでこのようにしているとの事で、なんとなく贅沢な感じがしてしまう(笑)
カレーでフレッシュになり再度歩き始める(アップルパイと大福までテイクアウト)
外は観光地だが渋滞しているのも、北横岳までで亀甲池へ降りていく道では一人に挨拶する程度だった。その方は自宅から南アが見えると言う羨ましい環境で、諏訪側から見ると甲斐駒より手前に仙丈が見えると聞き、自分がなじみがある見え方と逆な事に面白さを感じた。
亀甲池まで下ると、水は少なく、カブスカウトの子供達が来ていた、その一人がぬかるみにはまり抜けなくなっている姿が面白くやっとの事で抜けられた。
天祥寺原方面に向かうと蓼科山がよく見えていて、当初負担が大きくなるので蓼科山はスルーするつもりだったが、呼ばれるように立ち寄る事を決めた。
ガレ場に足をとられながから、自分にしてはハイペースで登ると蓼科山荘が見えて小屋の前ではカートを出して色々なものが販売されていた。
山頂までもうワンピッチ、小さな子供達も頑張っていて微笑ましかった。
山頂ヒュッテに『かき氷』の幟を発見、これまた注文してどうやって氷を管理しているかを聞けばよかったと今更に思う。
相変わらず、やたら広い山頂を散歩しながら歩いてきた方面、これから歩く方面をながめながら大休止。
少し早く歩いたので、長めの休憩をとりながら白樺湖までのルートを確認した。
降りるルートがすぐにわからなかったが、ルートは小屋の周りに集約されていた。
女神茶屋を目指し、ガレ場をひたすら降りるのだが、これがいやらしくて何度も転びそうになるので注意していたが、とうとう転んでしまった(^_^.)
ここでストックをザックに収納して両手をフリーにし、集中して歩く。
女神茶屋に着くとバスを待っている人達が集まっていて、どうやらちょうどバスのタイミングらしい。
ギリギリ日没になってしまうが、今日は宿泊なので歩く事にした。
女神茶屋でポカリ購入した際におばちゃんに聞くと、ヒュッテアルビレオまでの登りが少し大変だけど、あとの上り下りは大したことはないと親切に教えてくれ、入口まで案内してもらい恐縮する、ありがとうございました。
蓼科山を経由したことで、疲労感はあるがヒュッテまで登るとそこは気持ちのいい稜線が続いていて、歩きやすかった。
両手がフリーのせいか、先ほどのポカリをほとんど飲んでしまったので、ヒュッテで再度アクエリアスを補給すると、西日だから問題ないとは思うが稜線を外さない事と、八子ヶ峰がルートを間違いやすい事をアドバスを頂きありがたかったです。
(※ヤマレコで同じような記事をみかけていました)
ここからは、蓼科山から北横岳を見返すには本当に良い所でした。
気持ちのいい草原の稜線を歩きながら、蓼科山をみていると登り返して本当に良かったと思えました。
そして、2in1スキーから白樺湖ロイヤルスキーと尾根伝いに歩いていると、今度は冬のスキー場を見てみたくなりました。
下の方から、甲高いエンジン音が聞えていてラジコンか何かなのかと気にしてみたが見る事はできなった。
ロイヤルスキーを降りる頃には、今度は歩く方向に車山が夕日をバックに綺麗で何度も立ち止まってはうっとりしてしまった。
最後、別荘街の車道をつづら折りに降りていくのが長かったが、もしかしたら稜線をもう少し引っ張って、尾根道降りる道があったのかもしれないと思いながらロード区間をひたすら歩いた。
宿にチェックインしたのは18:30頃で、荷物も無事に到着していた。
簡単にシャワーで汗をながし、洗濯したいものだけを急いでバスタブに漬け置き洗い状態までにして、すずらんの湯の食堂は予想通りラストオーダーは終了しているので、お風呂は21:00までと確認だけして、宿の隣のお蕎麦屋さんに向かう。
お客さんがいたので、入ると注文可能と聞いてすぐに、ワカサギの天ぷら、ざるそば、かつ丼と普段では考えられないくらいに注文してしまったが、不思議なものでペロッと完食。
普段では考えられない食欲に自分でも驚いた、いったん宿に戻り洗濯物の脱水、乾燥までセットして再度お風呂へ、二日ぶりだがやはり気持ちがよく疲れが取れる。
そのまま、事前に調査していたコンビニまで片道15分の散歩。
あと二日分のおにぎり・パンなど買い込み、カフェラテまで飲んでいるとすっかり下界モード全開で宿に戻り、急いでパッキングと補給物資の荷造りを済ませて、モバイルバッテリーが満タンになることを願いながら眠りについた。
【立ち寄った場所】
中山峠
中山
丸山
麦草峠
北横岳
蓼科山
日本百名山(2度目)
スズラン峠(大石峠)
東峰
八子ヶ峰
――――――――――『九日目』――――――――――
8月14日(木)
白樺湖(プチホテルまほろば)〜三峰山(BP)
洗濯物が乾くか心配だったが、エアコンのおかげで以外と乾いてしてひと安心。
朝の白樺湖はジョギングをする人が多く、自分もウォーミングアップを兼ねてゆっくり散歩する、尾根道に取り付く場所だけ気にしながら歩いていると大学駅伝の練習なども行われていて早朝からにぎやかである。
山道に入りメロディラインから流れる音が車の速度が早い為か、なかなか曲名がうかばない。
車山スキーへ入ると、すでにリフトが動きているようで上の方から降りてくる人と挨拶を交わしながらゆっくり頂上へ向かって歩く。
整備されていて歩き易い道なのだが、見通しが利きすぎるのと単調な感じに街中を歩いているような感覚になる。
頂上ではシンボル的な気象レーダーをまじかに、神社へのお参りをすませこれから歩く道を確認する。
とにかく、横に広いのでわかりやすいようなわかりにくいような微妙な感じである。
いったん来た道を下り車山乗越をめざし、ここからようやく山歩きの気分になる、エコーバレーのゲレンデを巻いていくように、南の耳、北の耳と歩きゼブラ山に来るころには八島湿原がよく見え、目指して降りていく。
平場まで来ると、八島湿原にいつの間にか入っていき車山の気象レーダーが昨日の夕日を見ているぐらい遠くになっていた。
こうして、何度も遠く先に見えていたものがいつの間にか遠く後方に見える事を繰り返している事に、日々歩いているなぁ(^_^.)などと思う。
八島湿原は観光地で、花も沢山咲いていて、ついつい自分も同じような感覚になる。
思った以上にゆっくりしてしまったが、道路をまたぎビジターセンター横に食事が出来るところがあったので、ざるラーメンを注文。
百名山なので忘れずバッチを購入し、その際に和田峠付近の水について質問すると沢の位置など情報を教えてもらい、ここでも表の水道が飲めるので心配ならここで補給していきなさいと、1ℓ程度補給させていただきました。
再度道路を渡り鷲ヶ峰に向かう、下ってくる方が何人かいてこの辺までは結構歩かれているようである。
山頂は立派な感じで、霧ヶ峰を一望できるので納得、更に和田峠を目指し進むと、一組の団体さんに会い、車の音が近くなると和田峠、すぐに濃の道が目に入り同時にきのこ汁の幟に引き寄せられるように休憩を兼ねて注文した。
自分が食べたことがないようなキノコでが入っていて評判通り美味しかった。
店の方に、この先も歩くので水を少し頂けないかとお願いすると快く補給してもらい大変助かりました。
少し重くなったザックで気持ちも新たに、本日のテン場の三峰山を目指す。
山道への取付きもわかりやすく、少し上がると中山道の表示が歴史を感じさせる。
熊への注意喚起もあったので、ラジオのボリュームを少し大きくし、なかなかの急坂の中山道を味わいながら歩き始めた。
昔の人は一日25キロ程度歩いてい、どのような装備でそれだけの距離を歩いていたのか感心しながら、自分が一日どの程度歩いているのか気になっていた。
思っていいたよりも登山道はビーナスラインから離れないので、三峰山山頂付近でもドライブインのようなものが近くに見えている。
テントに適した平地があるか心配になったが、なんとか良さそうな所を確保できて一安心、着替えや身体を綺麗にしてのんびりしていると人の気配がして、表をみると感じの良いカップルがやって来て、挨拶するとそのドライブインからで着るものなど散らかしていたので、一言謝ると、普段テントで歩かれるようで『今夜星が見えると良いですね』などと楽しかった。
その二人は本当にお似合いというか素敵な二人でせっかく二人きりで山頂でのんびりしたかっただろうに、お邪魔をしてしまったような気がして気の毒であった。
いつの間にか自分も、うとうとしてしてしまってようで、そろそろ寝る準備をしていると、二人が戻ってきて少し先まで歩いてきた様子で帰りがけに挨拶を交わした。
本当にさわやかな二人で、こちらもほっこりとさせてもらう事ができ幸せだった。
【立ち寄った場所】
車山(霧ヶ峰)
日本百名山(49座目)
南の耳
北の耳
男女倉山(ゼブラ山)
和田峠
鷲ヶ峰
三峰山
――――――――――『十日目』――――――――――
8月15日(木)十日目
三峰山(BP)〜美ヶ原
いよいよ今回の旅も最終日となった。
山頂なので当然だか朝から少し風が強く、シェルを着て歩いた。
まずは扉峠を目指して下っていく、車の音が近くなりロードに出る、暫く歩き長い橋をわたると扉峠のドライブインが見えたので、自販機目的でお邪魔して温かい飲みもと行動食で二度目の朝食をとる。
扉峠からの取付きも標識がありわかりやすく、稜線まで急坂を登っていく。
とりあえず茶臼山まで行くと、時間が読めるのでその具合で美ヶ原での過ごし方を考えることにした。
特に危険な箇所もなく距離も長くないので、気にする事はバスの時間ぐらいで気持ち的にはリラックスして歩く事ができ、色々今回の旅の事などを振り返りながら歩くにはちょうど良いトレイルであった。
そうこうしていると、茶臼山のピークに到着してそこには男性と犬の先客がいた。
まだここでは人には会わないだろうと勝手に思い込んでいたので、少し驚いたが聞くと道を間違えてここに来てしまったようである。
今朝からガスも濃くて、いつ降りだしもおかしくないような空だったので美ヶ原のような場所だと間違えてしまうのかもしれない。
愛犬S君は平気で山道を一日中歩いてしまうぐらいトレイル歩きが好きな犬だそうで驚いた。
山へ犬が入るのは生態系の問題など色々耳にするが、どのような形が良いのか少し勉強しないと自分もわからない。
とりあえず、現在の場所を教えてどこまで戻ればよいかを伝えると一人と一匹は戻っていった。
のどかな牧場歩きをしていると、いよいよ美ヶ原まで来た実感がわいてきてこの旅も終わりが近い。
もう少し空がもってくれる事を祈りながら塩くればに着くと、まずシンボル的な美しの塔が目に入る。天気の良いうちに記念撮影をして王ヶ頭へと歩いくと、途中で小雨混じりとなり避難するように王ヶ頭ホテルに駆け込んだ、少し冷えた身体にホットミルクとマフィンのセットを注文し朝から聞いていた女子卓球の結果が気になりながら、ホテルのラウンジで落ち着く事が出来た。
ここで時間的に山本小屋からのバスに決めて余裕をもって移動し山本小屋には飲食が出来るところがあったので、そこで時間調整を兼ねて十割そばと名物の山賊焼きを注文し下山後の立ち寄り湯の確認をした。
浅間温泉を経由して松本駅に降りると、スーパーあずさが指定席満席だったが、始発駅という事で自由席でも問題なく座ることができた。
自分の歩いてきた十日間の道のりを驚異的なスピードで戻っていくあずさの車内で、
今回初めて自作のエイドステーションのようなもの設けて、補給しながら長く歩く事を実際に試みて、また新たな選択肢が増えた事が大きかったと感じる。
今回は十日間天候に恵まれ、山行を調整することが上手くいったのも幸運で、もっと行程に余裕を持たせることで、寄り道や、色々な人とのやり取りを楽しむ事が出来るとも思えたが、普段気の向くまま歩いている自分が今回のように時間の管理をすることで、困難と思えていた雲取山から美ヶ原まで歩く事が出来たのは今後の山行をより面白い物になることを期待します。
その為には、様々な判断力と経験が必要になることも実感出来たので、合わせて楽しめていてればと思います。
〜【立ち寄った場所について】〜
扉峠
茶臼山
王ヶ頭
日本百名山(50座目)
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
先日は雁坂へお立ち寄りいただき有難うございました。
無事に、しかも中身の濃い充実した山行、完歩しましたね。
また機会がございましたらぜひお越しくださいませ。
スマホ用のUSB端子アダプター上げました。・・・・ただ1Aですが。
こちらこそ本当にお世話になりました。
おかげさまで、コンディションにも味方してもらい良い山行になりました。
雁坂では、いい思い出が出来て本当に楽しかったです。
早速USBアダプター上げられたんですね^_^
またお邪魔させてください、色々ありがとうございました。
長距離トレイルお疲れ様でした。
8/9朝に 大弛峠テン場にてお会いしました。
お話を伺った時はただただ驚くばかりでした。
感想を読ませて頂きましたが凄く楽しそうな山行になったようでなによりです。
それにしても赤岳-金峰山-雲取も大変魅力的で自分の山行に是非とも参考にさせて頂きます。
大垂水峠でお会いできて本当に嬉しかったです。
こちらこそ、ご丁寧にありがとうございます、お会いした大弛付近も八ヶ岳も何度か歩いてはいたのですが、今回のように通して歩くことにより、新たな印象や発見がある事も魅力の一つかなと感じました。
何か気になることなどございましたら、またお話下さい、少しでも参考になれれば幸いです。
よかったら、yuzoraさんの山行のお話も聞かせて下さいね。
降りてからバタバタしていてレコが遅れてしまいましたが、こうしてまたお話出来て嬉しく思います。
すごい!
完簿おめでとうございます!!!
なかなか素人では考えられないような(想像力といい計画力といい時間といい・・・)
素晴らしいルートですねぇ
私もいつか、こんなルートを計画して歩いてみたいです
ありがとうございます(^_^.)
今回はコンディションにも恵まれて本当に幸運でした。
ある方のトークショーに行った時に、『昔の人のように歩く』という言葉が印象的で、、この言葉の中に様々な事が集約されているように思え、ロングの要素にプラスしてみようと考えました。
中山道ツーリングの話聞きましたよ、よっぽどその方が凄いですし、面白い事をやっているなぁと思いましたよ(^_^)
登山口と下山口が同じにならない自分にとっては自転車を上手く使えないか検討中です、その際には色々教えてくださいね。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する